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2018/3/4 18:24

カシオ「プロトレック・スマート」で、できる最新連携アプリ9選! 登山/釣りなどアウトドアをほぼ網羅

カシオは先日、スマート・アウトドアウォッチ「プロトレック・スマート」に関して、海外アプリ9社とのパートナーシップ契約を発表しました。筆者はゴルフと登山が趣味で、かつデジタルガジェットが大好きなため、少し前からプロトレック・スマートを実際に使用しています。自分が使っているギアがどのように進化するのか、非常に興味があります。

 

先日行われた発表会の冒頭で、あいさつに立ったカシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員は、「当社の時計事業は全世界的に非常に好調に推移している」と語りました。好調さの要因はそのポジショニングにあります。

 

カシオによると、2017年のリスト型ウエアラブルデバイスの世界市場規模は約1兆3,000億円ほど。その内訳は、Apple Watch等のスマートフォン連携型スマートウォッチが約8,000億円、活動量計機能を搭載したアクティビティトラッカーが約3,000億円、そして、「プロトレック」をはじめとしたGPSを搭載した独自OSのスポーツウォッチが約2,000億円。スポーツウォッチの市場規模は最も少ないが、ユーザーの目的明確化が進んでおり、自分が求める使用シーンに合ったスポーツウォッチのニーズが高まっているとのことです。

 

↑カシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員
↑カシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員

 

カシオでは、GPS搭載スポーツウォッチ市場は今後さらに拡大していくと見ており、その中でシェアを獲得していくために3つの戦略を進めていくとしています。1つ目は、登山やウインタースポーツなどタフな環境下でも使用できるデザイン。「G-SHOCK」の性能を受け継いでいるプロトレックは、米国防省のMIL規格準拠の耐久性能を有しています。2つ目はマップ機能。スマホに繋がっていなくても、時計の画面に表示された地図で自分の位置を確認でき、それまでの軌跡も表示できます。3つ目が充実したアプリラインアップ。その第一歩として、今回9社のパートナー契約を進めました。

 

↑GPS搭載スポーツウォッチの市場シェアは、全体の15%ほどですが、カシオでは今後の成長率が最も高いカテゴリーと予測している
↑GPS搭載スポーツウォッチの市場シェアは全体の15%ほどだが、カシオでは今後の成長率が最も高いカテゴリと予測している

登山ルートを外れるとバイブで警告する「ViewRanger」

では、提携9社のアプリを詳しく見ていきましょう。まずは、トレッキングアプリの「ViewRanger」。現在、全世界370万人が登録し、毎日誰かがアドベンチャーを計画し、実行しているという人気のアプリです。また、世界的にプロのレスキューチームによる救助活動にも活用されているそうです。

 

ViewRangerは、登山を楽しむユーザー向けにオフラインでも利用できる山岳地図を提供しており、現在22カ国のトレッキングマップと、山岳ガイドや旅行代理店、一般ユーザーが作った15万ものトレッキングルートが登録されています。ユーザーがこの登録ルートを利用すれば、時計に表示されるマップに沿って歩いてゆくことで道に迷う心配がありません。時計を見ていない場合でも、道の分岐点でバイブにより注意を促し、ルートを外れた場合にもバイブでアラートしてくれるので安心。自分が歩いた時間、距離、高度のログも記録できます。

 

↑「ViewRanger」は世界中の山岳地図がオフライン環境でも使え、GPS機能で常に自分の位置を把握できる
↑「ViewRanger」は世界中の山岳地図がオフライン環境でも使え、GPS機能で常に自分の位置を把握できる

GPSを使ってゴルファーをサポートする「HOLE19」

「HOLE19」はゴルフナビゲーションアプリです。GPS機能で自動的に近くのゴルフ場を検索し、プレイするコースを選べばショットごとにグリーンまでの位置が分かる仕組みです。ホールの切り替えは自動的に行われるので、ユーザーは一度スタートすればほぼ時計に触る必要がありません。将来的には、コースマップの表示やスコアカンター機能も搭載する計画です。

 

↑「HOLE19」はGPS機能により、コース上で自分の位置からグリーンまでの距離が分かります(写真中央)。表示は、上からグリーンの奥、中央、グリーンの手前
↑「HOLE19」はGPS機能により、コース上で自分の位置からグリーンまでの距離が分かる(写真中央)。表示は、上からグリーンの奥、中央、グリーンの手前

ユーザー同士のデータがマリンスポーツの楽しみを増幅させる「Glassy Pro」

サーフィンやスタンドアップパドル、カイトサーフィンなど、マリンスポーツを楽しむためのソーシャルアプリが「Glassy Pro」。世界25万人のユーザーによって、世界1万5,000カ所のサーフィン・スポットのデータが登録されています。プロトレックユーザーはサーフィンした日時と、1回ごとのライドのスピード・距離といったパフォーマンスを自動登録でき、同アプリを利用している友人同士でデータの共有もできます。天気情報から、7日間の波・うねりを予測する機能も搭載。

 

↑世界で25万ダウンロードされている「Glassy Pro」。カラー地図でサーフィンスポットが見られ、各地の波・うねり予想もあるのでライドの計画を立てやすい
↑世界で25万ダウンロードされている「Glassy Pro」。カラー地図でサーフィンスポットが見られ、各地の波・うねり予想もあるのでライドの計画を立てやすい

 

AI解析で釣れる魚の種類、時間帯、仕掛けが分かる「FISHBRAIN」

「FISHBRAIN」は、世界最大規模のスポーツフィッシングアプリです。現在、世界500万ユーザーによって釣った魚の種類、サイズ、釣れたスポット、時間帯・餌・仕掛けといった、釣果が360万匹分登録されています。そのデータをAI解析し、それぞれのスポットでどの時間帯に、何が最も釣れるかという情報が確認できるのです。「釣りの最中は餌などを触って手が汚れているのでスマホを操作したくない。ボートフィッシングでは、海にスマホを落とすリスクがあるので取り出すことも避けたいだろう。プロトレックは手首上で素早く確認できるので、まさにFISHBRAINに最適のギアだ」(CEOのJohan Attby氏)。

 

↑「FISHBRAIN」のJohan Attby氏
↑「FISHBRAIN」のJohan Attby氏

 

↑500万ユーザーによる360万の釣果データにより、どこで、いつ、何が、どんな餌・仕掛けで釣れたかが分かる
↑500万ユーザーによる360万の釣果データにより、どこで、いつ、何が、どんな餌・仕掛けで釣れたかが分かる

 

運動を検知してトレーニングできるアプリ群も

スイミングを楽しんでいる人には「MySwimPro」。あらかじめ作ったトレーニングメニューに沿って時計がリアルタイムにコーチングし、自分のスイミングの分析もしてくれます。変わり種としては、乗馬アプリの「Equilab」がラインアップされています。

 

乗馬中の動きをセンサーで計測し、ライドの軌跡、馬の歩容、馬の体力消耗度をデータ化、チーム内で情報共有できます。体を鍛えたい人向けにはシンプルな「Exercise Timer」を用意。自分でプログラムを作成、時計の指示に従いトレーニングをするだけで効果的なエクササイズができます。

 

↑「MySwimPro」はスイミングのトレーニングに最適なアプリ。予めプログラムした練習メニューに沿って時計がコーチングする
↑「MySwimPro」はスイミングのトレーニングに最適なアプリ。予めプログラムした練習メニューに沿って時計がコーチングする

 

↑乗馬アプリの「Equilab」はライドの軌跡や時間・速度、馬の消費カロリーなどのログを記録
↑乗馬アプリの「Equilab」はライドの軌跡や時間・速度、馬の消費カロリーなどのログを記録

 

ジムトレーニングに最適な「Exercise Timer」。自分のペースでスタート・一時停止ができ、トレーニング内容のログも記録できる
ジムトレーニングに最適な「Exercise Timer」。自分のペースでスタート・一時停止ができ、トレーニング内容のログも記録できる

ゾンビに捕まらないように走れ!

今回、代表者は来日しませんでしたが、「Ski Tracks」と「Zombies,Run!」の2つのアプリもパートナー契約しました。「Ski Tracks」はスキーやスノーボードの滑走データを記録するアプリ。滑走ごとに時間、距離、スピードを測定・記録し、GPSによりどのゲレンデを滑ったかも記録します。1日の合計、平均、高度差も分かります。また、あらかじめ特定の地点をマークしておけば、ゲレンデから外れて迷った場合でも、マーク地点に誘導してくれる機能もあります。今年はバブル世代がゲレンデに戻り始めていますが、自分のスピードを測り、友人と競うなんて、当時にはとても考えられない楽しみ方です。

 

↑「Ski Tracks」で自分の滑走スピードが見られるのは、これまでにないスキー・スノボの新しい楽しみ方。友人と競い合うのも面白そう
↑「Ski Tracks」で自分の滑走スピードが見られるのは、これまでにないスキー・スノボの新しい楽しみ方。友人と競い合うのも面白そう

 

「Zombies,Run!」はランナー向けのアプリですが、走った距離、時間、スピードを測定・記録できるだけでなく、小説家が作ったストーリーの中で走ることができるというユニークな仕組みです。名前の通り、ゾンビに追いかけられるというストーリーですが、ユーザーが走ることによってストーリーが展開していく、ハラハラドキドキのアプリです。ただモクモクと走るだけでなく、ゾンビに捕まらないように走るのは、マラソントレーニングや健康のためのランに、新しい楽しみを提供してくれそうです。

 

↑「Zombies,Run!」でゾンビに追いかけられるタイミングはインターバルトレーニングを考慮したもの。
↑「Zombies,Run!」でゾンビに追いかけられるタイミングはインターバルトレーニングを考慮したもの。

 

これら9つのアプリの総ダウンロード数は全世界で約2,000万(スマートフォンベース)。カシオとしては、この提携により、世界2,000万人にプロトレック・スマートが認知され、販売拡大へとつながることを期待しています。カシオの中村寛取締役副社長執行役員は、「本日のパートナーシップ契約発表は、カシオが本気でスマートウォッチ事業に取り組んでいくという意思表明。スポーツやアウトドアアクティビティ時にスマートフォンを使用するは難しい。自分のパフォーマンスやログを記録するにはウエアラブルは最適であり、今後、この市場は必ず拡大する。カシオはアウトドアを楽しむ人に新たな楽しみ方を提供していきたい」と力説しました。今後さらにほかのアウトドアスポーツアプリとの提携を進めていく計画です。

 

カシオ計算機の中村寛取締役副社長執行役員
カシオ計算機の中村寛取締役副社長執行役員

 

自然の中で行うアウトドアスポーツは時に、命にかかわる危険と隣り合わせの場合もあります。単純にログをとるだけならば、それぞれのスポーツに最適化した専用デバイスがありますが、GPSで自分の位置が分かり、同時に地形データ、気象データなどを見られるのは非常に便利で、かつ安心感があります。自分でもトレッキングで使ってみて分かったのですが、紙の地図とプロトレック・スマートのGPS地図機能を併せて利用することで、道に迷うことなく安心して山登りが楽しめました。今、シニア世代で軽登山を楽しむ人が増え、さらに山ガール・森ガールも引き続きブームとなっています。2,000メートル級だけでなく、低山でも入念な準備をしないと遭難する危険は高いのです。読図(地形図を読み解くこと)ができない初級者にこそ、プロトレック・スマートのようなデジタルギアが必須ではないでしょうか。

 

↑3月16日に世界限定1,500個を販売する限定色「フローライトホワイト」バージョン
↑3月16日に世界限定1,500個を販売する限定色「フローライトホワイト」バージョン

 

↑昨年11月に発売したWSD-F20X。バンド部分が取り外し可能で、スキーウエアなど厚手の冬装備の上からでも装着できるロングタイプのクロスバンドを付属する
↑昨年11月に発売したWSD-F20X。バンド部分が取り外し可能で、スキーウエアなど厚手の冬装備の上からでも装着できるロングタイプのクロスバンドを付属する

 

また、サイクリングやスキューバダイビング、スカイダイビングなど、プロトレック・スマートにアプリ対応していないアウトドアスポーツはまだまだたくさんあります。圧力センサー・加速度センサー・ジャイロセンサー・磁気センサーといったプロトレック・スマートに搭載されている各種センサーがどのように各種スポーツアプリと連携し、新しい楽しみ方を提供してくれるか、とても楽しみです。

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