富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は、5月16日に“DAY1”と銘打った発表会を開催し、レノボ傘下入りしたFCCLの今後に活動について言及しました。
FCCLは1981年のFM-8を皮切りに、富士通を支えるパーソナルコンピュータをリリース。1993年に登場したFMVシリーズは、現在でも販売されている人気シリーズとなっています。
現在多くのPCメーカーが台湾などで製造しているのに対して、FCCLは川崎で開発し、島根で生産する国内生産一貫体制となっています。そのため、顧客のニーズに即座に応えることができ、さまざまな要望にも対応できるわけです。
なかでもビジネスや教育の分野でのBtoB市場に強く、保険セールスでは74%、小学校・中学校では66%のシェアがあり、どちらも業界シェアNo.1となっています。
一方で、BtoCのPCは年々縮小傾向にありますが、15万円以上の高価格帯のPCは伸びており、そこには注力していくとのこと。高価格帯のPCといえばゲーミングPCを真っ先に思い浮かべる筆者ですが、eスポーツが注目されている今、FCCLにもゲーミングPCを出して欲しいところです。
そんなFCCLが今後目指していくのは、エッジコンピューティングやAIの分野の強化。今年の1月にはパソコンにAIアシスタントの「ふくまろ」を導入し、これまでのPCとの向き合い方を変えてきています。
今回の発表会では、Edge AIプラットフォーム「Infini-Brain」を公開。複数のAIソフトを同時に動かして、1台で様々なデータを処理することが可能です。ワークステーション10台分に匹敵する性能を持ち合わせながら、省電力も実現しています。
最後に、今回の発表会DAY1が同社の誓いの日と位置づけ、振り返った時に起点となった日にしたいと語り、DAY1000、つまり約3年後にはさらなる進化を伝えたいと締めくくりました。
ITや家電の発表会としては新商品のお披露目であったり、新サービスの解説であったりすることが多いですが、会社としての理念や今後展開のみを発表するというのは、それだけ意気込みがあることが伝わってきます。