シャープといえば家電やテレビ、スマートフォンのメーカーですが、新たにペット事業に乗り出しました。第1弾としてネコの健康管理をIoT技術でサポートする「システムトイレ型 ペットケアモニター」を発表しました。ネコの尿や回数などを分析することで、ネコがかかりやすい病気の早期発見に役立つのだそうです。
ネコの祖先を辿っていくと、もともと砂漠の生き物だそう。腎臓が小さいため、泌尿器系の病気にかかりやすいといいます。ネコの平均寿命が延びているなかで、腎不全はガンに次いで2番目に大きな死因となっています。獣医師の間では、「腎不全を早期発見できれば、ネコの寿命はあと5年伸ばせる」と言われているのだとか。一方で、ネコは獣医師の診察を受けるのを嫌がることが多く、飼い主による普段の観察が重要とされています。
本製品は、そんな普段の観察をサポートし、病気をいち早く発見するためのツールなのです。トイレとして使うことで、ネコの尿の量や回数、体重などを記録できます。取得したデータを元に、アプリでネコの健康状態を表示。病気につながる兆候があれば、いち早く知らせます。
ペットケアモニター単体では、1匹のネコの健康状態を記録できます。多頭飼いの飼い主は、別売の「個体識別バッジ」をネコの首輪につけることで、それぞれのネコを区別して記録できます。
当面は、シャープが7月末にオープン予定の直販サイト「COCORO STORE」でのみ取り扱われることになります。なお、ペットケアモニターを利用するためには、月額315円クラウドサービス「COCORO PET」への加入が必要です。
ネコのおしっこを毎日チェックするのはなかなか難しいことですが、実は命を左右する情報の手がかりが含まれています。それをアプリで手軽に確認して、万一の病気を防ぐことができたなら、3万円弱という価格以上の価値がありそうですね。