iPhoneやMacのOSがアップデートするたび、新機能の登場に胸躍る。Apple Watchだって同じです。どうやら今秋に大きく進化するようです。6月上旬のWWDC 2018では、Apple Watch用の次期OSである「watchOS 5」が発表されました。今回は秋に進化を控える10個のポイントについて、おさらいしたいと思います。
1)友達とのダイエット競争が白熱へ
Apple Watchといえば、やっぱりヘルスケアですよね。watchOS 5では、運動量をリングで表示する「アクティビティ」アプリについて、新機能が登場します。
その名もずばり「競争」。1週間単位で、運動量を競い合えるようになりました。リアルタイムの順位や、勝負が明確に通知されて、しかも勝った方はトロフィーをゲットできるって……。運動好きの友達がいれば楽しくなりそうです。
2)「ヨガ」も「ハイキング」も計測できる
「ワークアウト」は、ランニングやウォーキングをするときに、タイムや消費カロリーなどを計測するのに使うアプリです。
watchOS 5では、新しい測定可能種目として「ヨガ」と「ハイキング」が登場します。従来は「その他」という項目で「まあいっか…」と思いながら計測してきた人も多いはず。各種目の愛好者には嬉しい知らせです。そうそう、Apple WatchはSeries 3になって「高度」も測定できるようになっていましたよね。ってことは、「ハイキング」で高低差のログとかとれるのかな。
3)ガチのランナーでも嬉しい計測機能が
ランニングを「ワークアウト」で計測するときって、「計測時間」や「平均のペース」「心拍数」「移動距離」が表示されます。日頃のジョギングで使うくらいならこれで十分なんですけれど、「タイム狙うぞ!」ってトレーニングしている人の中には、少しだけ物足りないと感じる人もいたのかも。
watchOS 5では、表示される項目が増えます。「1分間あたりのステップ数」や「直前の走行ペース」などが確認できるように。こうした項目を重視するランナーには朗報ですね。あとは屋外ランニングの際に、目標ペースより遅いか早いかを通知してくれる機能も追加されます。筆者はこれがありがたいな。
4)「あっ…測り忘れた」も予防してくれるって
たまーにやっちゃいます。本当にたまーに。せっかく5キロとか10キロ走ったのに、計測アプリのスタートを忘れていて、走り終わってからショックを受けること。あとは、走り終わったのにストップし忘れて、気づいたらタイムと電池残量が大変なことになっていること。
watchOS 5だと、こういう凡ミス減りそうです。走り出しと走り終わりを自動で検知して、「スタート/ストップしますか?」ってレコメンドしてくれるから。
5)ラジオだってストリーミングで聴ける
watchOS 5では、「Podcast」アプリが新登場。普段から聴いているお気に入りの配信がある人は、Apple Watchでも聴けるようになります。聴くときには、AirPodsみたいなワイヤレスイヤホンを接続してくださいね。
ちなみに、従来もApple Watchには「Radio」というアプリが表示されていましたが、これはApple Musicの中の「Radio」タブをピックアップしたものでした。
6)新機能「トランシーバー」が登場
そもそもApple Watchって「電話」も「メッセージ」も使えるんですけど、新たな選択肢として「トランシーバー」という機能が登場します。
内容は至ってシンプル。「TALK」と書かれたアイコンをタップして話すと、それがボイスメッセージとして相手に送信されるっていうもの。なんだか純粋に楽しそう。ちなみに、受信側は「いまはトランシーバー受けません」っていう設定も可能。会議中とかに急なボイスメッセージが鳴っちゃうかも……という心配は要りません。
7)もう“Hey Siri”って言わないで
「Hey Siri、今日の天気は?」とはもう言いません。「今日の天気は?」だけでOKになります。watchOS 5では、Apple Watchを口元に近づけるだけで、Siriが起動するんです。すごく魅力的。
どうやら、文字盤を確認する動作もちゃんと識別するらしい。だから、パッと画面を見て、うっかりSiriが起動しちゃったなんて事態はあまりなさそう。
8)iPhoneで作成したSiri Shortcutsも使える
「iOS 12」では、Siriにオリジナルのボイスコマンドを登録できる「Siri Shortcuts」機能が登場します。作成したコマンドは、Apple Watchでも使えるんです。「watchOS 5で進化するポイント」って表現しちゃうと少しだけ語弊があるかもしれませんが、そこはご愛嬌。
例えば、「家に帰るよ」って言うと、地図でナビゲーションが起動して、家族にメッセージが送信されます。iPhoneで一度設定しておけば、Apple Watchからでも使用可能に。既に書きましたが、Apple Watchでは「Hey Siri」も言わなくてよくなるので、上手く連携させたらとても便利になりそうな予感がします。
9)文字盤から起動できるアプリが増える
Siri関連でもう一つ。Siriの文字盤も、パワーアップします。表示されるショートカットが増えて、「スポーツの試合結果」や「通勤時間の目安」なんかも表示されるようになるんだって。
「Nike+ Run Club」や「Mobile」など、サードパーティ製のアプリを操作するカードも使えるようになるそうです。今後どんなアプリが対応していくのか楽しみですね。
10)通知から直で操作できるように
通知の役割が大きく変わるかもしれません。基調講演では「インタラクティブな通知」として説明されましたが、要は通知内に操作用のボタンが表示されるようになります。
例えば、「Yelp」アプリからの通知なら、予約の時刻や人数を変更できるようになるとのこと。これは筆者の妄想を含みますが、「そろそろいつもの時間だよ。走りますか?」→「Yes/No」みたいな通知とか、増えるのかもしれません。
最後に、watchOS 5をサポートするモデルは、Apple Watch Series 1以降。初代Apple Watchでは利用できません。また、iOS 12のiPhone 5s以降とセットで利用する必要があります。そして繰り返しとなりますが、watchOS 5は今秋にリリースされる予定。もうしばらく首を長くして待ちましょう。