ヘビーな用途に使わないのであれば充分な基本機能&拡張性
続いて基本スペック面を見ていきましょう。まずCPUですが、このクラスの2 in 1 PCで多く採用されているIntelの「Atom X5-Z8350」。正直、速いとは言いがたいのですが、本機では4GBメモリを搭載することで、この点をフォロー。低価格PCでよく見かける2GBメモリ搭載機と比べて、複数のウィンドウを開いた状態での安定性(ウィンドウ切り替えの速さなど)が高まっているように感じました。

なお、ストレージは32GBと最低限ギリギリ。初期起動時には、約12GBの空きしかありませんでした。ここに使いたいアプリなどをインストールしていったら、残りはごくわずか。もし、写真データなどを多く保存したいと考えているのなら、microSDカードスロットを活用して、大容量カードを増設してあげましょう。

ディスプレイは10.1型タッチパネルで解像度は1280×800ドット。正直、1~2世代前のスペックですが、価格から考えればこんなものでしょう。ディスプレイガラス表面から液晶面までの距離もやや大きめ。映り込みに弱く、タッチ時のズレ感が大きくなります。ただし液晶パネルはIPS方式となっており、このクラスの製品としてはかなり視野角が広めとなっています。これは少しうれしい誤算でした。
拡張性については、ディスプレイ部(本体)にUSB Type-C端子とmicroHDMI端子が1つずつ。USB Type-C端子は充電端子も兼ねています。さらにキーボード部には一般的なUSB端子を2系統用意。左右に1つずつ振り分けられているので、周辺機器の接続時にケーブルをグルッと回したりする必要がなく便利です。


バッテリー駆動時間は公称で約5.5時間。今回のレビューでは、約2時間30分の使用(YouTubeを見たり、ワードパッドで文字入力したり)で残量50%強となったので、おおむね額面通りの駆動時間と考えて良さそうです。

まとめ
近年、ドン・キホーテは「情熱価格」という名称のプライベートブランドも展開しており、本機はその目玉商品のひとつです。確かにコスパ面では驚くべきものがあり、細々とした不満点は、1万9800円という価格設定で吹っ飛んでしまいます。中国製ながら国内企業の製品なので、いざと言う時のサポートがしっかりしているのも好印象。フリーダイヤルのカスタマーサポートのほか、「家電ソムリエ」という使い方相談窓口も用意しています。
それでも正直言って、毎日使うメインのノートPCとしては強くおすすめできない面はあります。しかし、たまに、自宅でワープロ作業、表計算作業をしたい(簡易版のMicrosoft Office Mobileを無料ダウンロード可能)、YouTubeや電子書籍をスマホよりも大きな画面で楽しみたい、でもそのために6~10万円もするPCは買いたくないという人にはぴったりの選択肢と言えるでしょう。これ以上コスパの高いノートPCは、ちょっと思い付きません。さすがはドンキ、と唸らされました。
※2018年7月現在、店舗により品薄状態となっています。次回、8月下旬に追加導入予定とのことです。