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2018/7/11 17:30

再入荷待ちのドンキ超格安PCが売れた由縁、触って考えてみる。

スマホが便利に進化している昨今。日々のデスクワークはまだまだPCでの作業がメインだと思いますが、多くのことがスマホで事足りるようになってきています。そうなると、PCを使い慣れている方や、外での作業の多い人がこれまでよく使っていたサブPCを求める声が少なくなるのも頷けます。ネットやメール、簡単な書類処理だけであっても数万円の出費となると、やはりスマホが選択肢に入ってきてしまいますから。

 

 

しかし、今回レビューするドン・キホーテの「ジブン専用PC&タブレット3」は、1万9800円(税別)という超低価格を打ち出した格安PC。執筆現在、すでに品切れ中の店舗が続出しているよう(8月下旬より再入荷予定)ですが、こんなに安くて本当に使い物になるのでしょうか? 実際に試してみました。

 

“価格なり”な部分は目立つものの、きちんとした2 in 1 PC

まずは本機の形状から見ていきましょう。いわゆる「2 in 1(デタッチャブル)」タイプで、本体であるディスプレイ部分と、キーボード部分に分離させることができます。合体させた状態では一般的なクラムシェルノートPCとして、分離した状態ではタブレットPCとして使えます。利用シーンに応じて形状を自在に変形できるのは、わかりやすいメリットのひとつと言えるでしょう。

 

 

ちなみにこのタイプのPCは分離時に重めのレバーを操作しなければならないことが多いのですが、本機はディスプレイ部とキーボード部の固定にマグネットを使用。少し力を入れて引っ張るだけで分離できるのはなかなかスマートです。もちろん、マグネットはそれなりに強力なので、ディスプレイ部分を掴んで持ち上げても、キーボードが落下するということはありません。その状態で少し振ってみましたが、びくともしませんでした。

 

なお、キーボード合体時の重量は約1.135kgと、10.1型のモバイルノートPCとしてはやや重めですが、ディスプレイ部分だけなら約595g。この軽さなら、ベッドに寝転がりながら電子書籍を読んだりといった使い方もできそうです。タッチの感触も滑らかで、悪くありませんでした。

 

 

キーボードのキーピッチは約16mm。フルピッチ(19mm)ではありませんが、充分にタッチタイピングできるサイズです。ただし、キー配列は右側が特殊な配置になっており、具体的には「む/」」「ろ/_」の位置にクセがあります。特にかな入力を使う人は使いにくいと思うかも知れません。また、全体的にキーボード部は構造がヤワで、使っていてミシミシいうのは気になりました。

 

 

タッチパッドは最近のトレンドと比してやや小さめ。パッド全体がボタンになっているタイプで、一本指で強くタップすると左クリック、二本指でタップすると右クリックになります。ただ、タップした際のクリック音はかなり大きく、耳障り。タップ操作にも対応しているので、こちらで操作するのがストレスが溜まらなさそうです。

 

 

ヘビーな用途に使わないのであれば充分な基本機能&拡張性

続いて基本スペック面を見ていきましょう。まずCPUですが、このクラスの2 in 1 PCで多く採用されているIntelの「Atom X5-Z8350」。正直、速いとは言いがたいのですが、本機では4GBメモリを搭載することで、この点をフォロー。低価格PCでよく見かける2GBメモリ搭載機と比べて、複数のウィンドウを開いた状態での安定性(ウィンドウ切り替えの速さなど)が高まっているように感じました。

 

↑速いとは言いがたいと書きましたが、もっさり感はあるものの、Web閲覧やワープロ作業程度なら十分に実用的。YouTubeの動画もコマ落ちなく楽しめました。

 

なお、ストレージは32GBと最低限ギリギリ。初期起動時には、約12GBの空きしかありませんでした。ここに使いたいアプリなどをインストールしていったら、残りはごくわずか。もし、写真データなどを多く保存したいと考えているのなら、microSDカードスロットを活用して、大容量カードを増設してあげましょう。

 

↑本機は128GBまでのカードに対応。カードスロットは抜き差しがしにくいトレー式となっているのですが、これは当初からストレージの増設用を想定していたからでしょう。ちなみに128GBのmicroSDメモリーカードはネット通販で約4000円弱となっています

 

ディスプレイは10.1型タッチパネルで解像度は1280×800ドット。正直、1~2世代前のスペックですが、価格から考えればこんなものでしょう。ディスプレイガラス表面から液晶面までの距離もやや大きめ。映り込みに弱く、タッチ時のズレ感が大きくなります。ただし液晶パネルはIPS方式となっており、このクラスの製品としてはかなり視野角が広めとなっています。これは少しうれしい誤算でした。

 

 

拡張性については、ディスプレイ部(本体)にUSB Type-C端子とmicroHDMI端子が1つずつ。USB Type-C端子は充電端子も兼ねています。さらにキーボード部には一般的なUSB端子を2系統用意。左右に1つずつ振り分けられているので、周辺機器の接続時にケーブルをグルッと回したりする必要がなく便利です。

 

↑ディスプレイ部の端子類

 

↑USBポートは左右1基ずつ

 

バッテリー駆動時間は公称で約5.5時間。今回のレビューでは、約2時間30分の使用(YouTubeを見たり、ワードパッドで文字入力したり)で残量50%強となったので、おおむね額面通りの駆動時間と考えて良さそうです。

 

↑また、CPUにAtomを採用した恩恵として、モバイルバッテリーからの充電も可能に。まるでスマホのように出先でも手軽に充電を行うことができます。

 

まとめ

近年、ドン・キホーテは「情熱価格」という名称のプライベートブランドも展開しており、本機はその目玉商品のひとつです。確かにコスパ面では驚くべきものがあり、細々とした不満点は、1万9800円という価格設定で吹っ飛んでしまいます。中国製ながら国内企業の製品なので、いざと言う時のサポートがしっかりしているのも好印象。フリーダイヤルのカスタマーサポートのほか、「家電ソムリエ」という使い方相談窓口も用意しています。

 

それでも正直言って、毎日使うメインのノートPCとしては強くおすすめできない面はあります。しかし、たまに、自宅でワープロ作業、表計算作業をしたい(簡易版のMicrosoft Office Mobileを無料ダウンロード可能)、YouTubeや電子書籍をスマホよりも大きな画面で楽しみたい、でもそのために6~10万円もするPCは買いたくないという人にはぴったりの選択肢と言えるでしょう。これ以上コスパの高いノートPCは、ちょっと思い付きません。さすがはドンキ、と唸らされました。

 

※2018年7月現在、店舗により品薄状態となっています。次回、8月下旬に追加導入予定とのことです。

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