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2018/7/5 21:30

設定が簡単・通信品質も満足!Y!mobileのクラウドSIM対応Wi-Fiルーターを試す

今年の春にドイツへ出かけた時に、現地でデータ通信に活用するつもりでSIMカードを購入しました。ところがホテルに着いてから、説明書に書かれている通りに開通設定をしてもまったく通信ができず。

 

 

滞在地から離れている空港近くのショップでSIMを買ってしまったので、文句を言いに行く時間の余裕もなく…。仕方がないので日本から持参したスマホで国際ローミングサービスを使って対処しましたが、海外パケットし放題のエリア内で4日間使っただけで、最終的には結構な出費になっていました。そして先日、アメリカまで出張する用事があったので同じ失敗を繰り返すまいと策を講じていたところ、Y!mobileから発売されている「Pocket WiFi海外データ定額」のサービスと、専用モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 701UC」を試す機会と巡り会うことに。

 

本機の大きな特徴は世界100以上の国と地域を対象に、セットアップも簡単なクラウドSIMが使えることです。仕組みとしては、海外用のSIMカードを調達したり、Wi-Fiルーターをレンタルするよりも楽になるはずですが、実際のところはどうだったかをレポートしたいと思います。

 

現地通信用のSIMカードが要らない。「クラウドSIM」に対応するWi-Fiルーター

Pocket WiFi 701UC(以下:701UC)は、最先端の“クラウドSIM”のサービスに対応するWi-Fiルーターです。クラウドSIMとは、通信端末に埋め込まれたSIMカードをクラウドサーバーから認証・制御して通信を行う技術です。1台の端末に対して複数のSIMを割り当てることができるので、例えばユーザーが通信サービスのエリアや方式が異なる地域を頻繁に移動する旅行や出張の機会に真価を発揮します。現在クラウドSIMのサービスを提供する事業者はいくつかありますが、今回テストした701UCはuCloudlinkの「CloudSIM Platform」に対応しています。

 

701UCのWi-Fiルーター端末もuCloudlinkが開発したものです。FDD/TDD/AXGPによる高速4Gデータ通信だけでなく、3G/2Gのネットワークまで幅広くカバーしています。端末が対応する最高通信速度は下りが72Mbps、上りが37.5Mbps。筆者が今回旅するアメリカではスペック上問題なく使える速度です。Wi-Fi通信はIEEE802.11b/g/nをサポート。最大5台までのデバイスを同時につなげられます。

 

本体にはクラウドSIMのほか、2つのnano SIMカードスロットを搭載しています。片方のスロットにはY!mobileのSIMカードを装着して、日本国内で毎月7GBを上限とするデータ通信が使えます。そしてもう片方のスロットもSIMロックフリーなので、現地で調達したSIMカードを装着してクラウドSIMによる通信との併用もできます。

 

↑内蔵されているクラウドSIM機能のほかに、国内通信用のY!mobileのSIMともう一つの空きスロットがあります

 

やや大柄なのは5350mAhの大容量バッテリーが内蔵されていて、一緒に持ち歩くスマホを充電できるモバイルバッテリーにもなるからです。海外出張の時にはどうせモバイルバッテリーを最低1台は持ち歩くことになるので、その負担がWi-Fiルーターとまとめられるのはありがたいと言えます。

 

↑USB-A端子はスマホなど外部機器への充電用として設けています

 

毎月のランニングコストはどれぐらいかかるのでしょうか。Y!mobileが用意している、3年単位の契約になるプラン「Pocket WiFi海外データ定額(さんねん)」のサービスは月額基本料金が3980円。これに海外データ定額の月額基本料金307円を足すと、毎月の支払額は4298円になります。機種代金4万824円のルーターを36回分割払いで支払った場合、賦払金については割引・キャンペーンの対象になる場合があるので、契約時にご確認ください。

 

加えて本機を海外に持っていくと、1日90円の海外利用料金を追加で支払うことになりますが、国内利用分とは別に毎月7GBのデータ通信量が世界100以上の国と地域で使えるので魅力的です。

 

年に1・2回ほど、短い期間の海外旅行に出る機会ぐらいしかないという方には、701UCは割高な通信手段になってしまうでしょう。しかし。海外に出かける頻度が高い方、1回の滞在がそこそこ長期に及ぶため、月に7GBぐらいのデータ通信量は確保しておきたいという方にはおすすめできそうです。

 

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