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2018/7/19 16:30

センサーで明らかになる「これまで見えなかった知」-- 最新おもしろIoT3選

毎日の生活を便利に、快適にしてくれる、さまざまなIoT製品。今回は直近3か月間に発表されたばかりの製品のなかから、ユーモアのセンスを感じさせてくれる面白IoTをピックアップしてご紹介します。センサー内蔵野球ボールからお風呂の見守り家電、育児デバイスまで、苦しい練習や大変な日常生活を楽しくしてくれるアイテムが登場していますよ。

 

投げるだけで投球データが解析できる「IoT野球ボール」

球の速度や軌道、回転具合といった投球に関する情報は、これまでキャッチャーの感覚値に頼っていた部分が大きく、投球フォームについては、ビデオに撮影して研究していました。しかし、それらの投球データが、ボールを投げるだけで自動的にスマホに転送され、解析できるというのが「SSK i・Ball」です。

 

アクロメディアと、スポーツ用品老舗メーカーの株式会社エスエスケイが協同開発した本製品は、ボールの中心部に9軸センサーが内蔵されているため、ボールを投げるだけで、球速や回転数、回転軸、球種、ボールの上下左右の変化量、腕の降りの強さを自動で計測が可能。「キレのある球」、「伸びのあるフォーム」など、感覚的に表現されていた投手のピッチングを数値化して、データで解析していくことができます。

素材も重量も固さも、すべて硬式野球と同じとは言え、さすがに試合中には使用できません。敵チームの投手にこのボールを使って投げてもらうわけにもいかないけれど、チーム内での練習で気軽に活躍するでしょう。販売価格は2万7500円と決して高額ではないことから、草野球や少年野球など導入するチームが出てきそうです。

 

体調と嗜好にあわせて入浴環境を知らせる「お風呂ロボット」

「ダイエットを目的に入浴を有効に活用したい」「潤いのあるきれいな肌になりたい」−−。そんな思いを持ってお風呂に入っているのに、なぜか思うような結果が得られないと思っている方も少なくないはず。そんなときにピッタリなのが、湯温を計測して、目的にあわせて最適な入浴時間を知らせてくれるIoT「fuuron(フーロン)」。株式会社博報堂が開発したもので、小型ロボットを湯船に浮かべて使います。

 

新陳代謝を高めて効率的にダイエットしやすい身体へ導いてくれる「ダイエットモード」、肌のセラミドが流出してしまわないよう、最適な入浴温度と時間を教えてくれる「美肌モード」のほか、「花粉症モード」などをセレクト可能。温度センサーとタイマーセンサーを搭載したfuuronを湯船に浮かべると自動で電源が入り、湯温と入浴時間を計測。事前に選択したモードにあわせて、湯温が高過ぎたり低過ぎると内蔵のLEDが点灯し、お風呂を出る時間についてもLEDが点滅してお知らせしてくれるんです。

また、長時間ロボットが湯船に浮かんだ状態が続くと、遠隔で近親者のスマホに警告が届く「見守り機能」も搭載。高齢者の健康や安全確認を行う「見守り家電」として、電気ポットの使用状況やテレビの消費電力を家族や友人、知人などが確認できるものが商品化されています。高齢者の突発的な事故が起こりやすい風呂場で使えるという点で、遠く離れて暮らす家族の安心度は高まりそうですね。

排泄記録で赤ちゃんの健康管理「うんこボタン」

クラウドファンディングで資金調達に成功し、今年の春に見事商品化が実現したのが「うんこボタン」。直球過ぎるネーミングですが、使い方も超シンプル。赤ちゃんがうんち、おしっこをしたら、ボタンをプッシュするだけで、日付と時刻がウェブアプリに自動的に記録されます。

 

このうんこボタンの特徴は、記録されたデータの情報を、指定したLINEのグループに通知で知らせることができる点。スマホを使って簡単に情報共有ができるので、育児意識もより一層高まることが期待されます。

 

産後クライシスや産後うつなど、出産を終えたばかりの女性は、過酷なママ業で精神的にも社会的にも孤立してしまうことが少なくありません。ワンオペ育児問題解消への期待感も、クラウドファンディングでこのうんこボタンが注目を集めた理由かもしれませんね。

 

ちなみに、うんこボタンは排泄以外に、授乳や睡眠などの記録をとることも可能です。

「こんな機能があったらいいのに……」と多くの人が感じたような、“かゆいところに手が届く”機能を搭載したIoT製品。これらを利用したら、明日からの生活がもっと充実していきそうですね。