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2018/8/8 17:30

【2018年版】Xperia XZ2シリーズ、XZ2とCompactとPremiumは何が違う? 比べてわかった3モデルの「デザイン&サイズ」の意外な差

人気のスマホ、ソニーのXperiaシリーズの2018年夏モデルが出揃いました。中核モデルの「Xperia XZ2」と片手に収まるコンパクトサイズが魅力の「Xperia XZ2 Compact」は約半年ぶりに、高精細4Kディスプレイを搭載する「Xperia XZ2 Premium」は約1年を経て入れ替わります。

 

↑2018年にソニーが発売するXperiaの新製品、「Xperia XZ2 Premium」(右)「Xperia XZ2」(中央)「Xperia XZ2 Compact」(左)の3機種の実力をチェックしてみた

 

前のモデルからどこが進化したのか、差分をチェックしながらそれぞれの実力を全3回のレポートに分けて明らかにしていきましょう。最新Xperia XZ2シリーズの中であなたにオススメのモデルはどれでしょうか? 今回は簡単な基本スペックに触りつつ、外観とデザインを中心に紹介していきたいと思います。

 

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【基本スペック】最新のSnapdragon搭載やワイヤレス充電対応などが押さえどころ

3つの新しいXperiaはともにクアルコムのモバイルデバイス向けハイエンドSoC(システム化されたICチップ)である「Snapdragon 845」を搭載しています。CPUやモデムの処理性能が高く、受信時最大1Gbpsに迫る通信速度を叩き出せる実力を備えています。XZ2 PremiumとXZ2 Compactはメインメモリが前のモデルよりも強化されているので、アプリの動作やマルチタスク処理のサクサク感も高まっています。

 

XZ2 PremiumとXZ2はワイヤレス充電に対応しました。iPhone X/8/8 Plusと同じQi規格に対応したワイヤレス充電ができます。もし家族が最新のiPhoneユーザーならワイヤレス充電器をシェアして使えます。

 

生体認証によるセキュリティロックは、3機種とも今では一般的になった指紋認証に対応です。

虹彩認証や顔認証についてはソニー独自の機能が搭載されていないのは少し物足りない感じもしますが、そこは堅実な進化を一歩ずつ辿ってきたXperiaらしくもあります。必要に応じてグーグルが提供するSmart Lock設定を併用するのが良いと思います。

 

本体はIPX5/IPX8相当の防水、IP6X相当の防塵対応です。内蔵バッテリーは3機種ともに前モデルよりも容量がアップしています。

 

↑XZ2は4色のカラバリが登場

 

↑XZ2 Compactもカラバリは4色

 

【画面サイズ】3機種ともに前モデルからサイズアップ。なのに本体はスリムなまま

ソニーのXperiaはこれまでにも基本的に3つのサイズに分かれてそれぞれが進化してきました。2015年の秋まで展開してきたフラグシップの「Xperia Z」シリーズを受け継いだXperia XZ2は画面のサイズが約5.2インチから約5.7インチに大型化。

 

↑約5.7インチ、アスペクト比18対9と縦長にして持ちやすくなったXZ2

 

↑中核モデルのXZ2とXZ1(左側)のサイズ感などを比べてみた。やはりXZ2は縦長になっていることが見た目にもよくわかる

 

↑本体のサイズもXZ2はやや縦方向に伸びている

 

↑その分横幅はXZ2の方がややスリムに

 

コンパクトサイズのXZ2 Compactも従来の約4.6インチから約5.0インチにサイズアップ。とりわけXZ2 Compactは画面が5.0インチにサイズアップしたとはいえ、前モデルのXZ1 Compactから本体サイズをキープしています。最近では女性も片手で持って操作しやすいコンパクトなスマホが少なくなっているので、良い選択肢の一つになりそうです。

 

↑コンパクトサイズのXZ2 Compact。ポリカーボネート素材によるさらっとした手触りのリアパネルとしている

 

最上位機のXZ2 Premiumも、前機種「XZ Premium」の約5.5インチに比べて、約5.8インチにひと回り大きくなっています。

 

↑XZ2 PremiumとXZ Premium(右側)を比較。画面のサイズは約5.5インチから約5.8インチへ大型化

 

全機種ともにいま流行りの「ベゼルレス=全画面ディスプレイ」は採用しなかったものの、ベゼル(=ディスプレイ周囲の縁)のサイズをギリギリまで狭くして、さらにディスプレイのアスペクト比を縦長な18対9としました。XZ2、XZ2 Compactは解像度も従来モデルより高くなり、スクリーンサイズの大型化と本体のスリム化を同時に実現した格好です。

使い込むと実感がわいてくる、大きく変わったデザイン

XZ2シリーズは新しく「アンビエントフロー」と呼ぶデザインの基本コンセプトを採用しました。“流れるようなシームレスなかたち”を表現したというボディは、背面側にかまぼこ型のアールがついています。手のヒラをお椀型に構えながら持つとぴったりとハマる感じです。

 

↑背面は両端から中央に向かった緩やかに全面がカーブした3D曲面ガラスを採用した「かまぼこ型」としています

 

アンビエントフローは本体のカラーリングや素材にも関係しています。上位のXZ2 PremiumとXZ2はリアパネルに3Dカーブドガラスを使って、受けた光を反射(XZ2 Premium)、または透過(XZ2)させてリアパネルのカラーに深みを持たせています。

 

XZ2 Compactのメイン素材はポリカーボネートですが、ザラメのフロスト仕上げの手触りが心地よく、光を拡散させる淡い色合いが個性も引き立てます。側面のアルミフレームはアンテナパターンが目立たないように配置されているので、全体にスキのない高級感があります。ただ、リアパネルはとてもサラサラとした手触りなので、特に片手持ちの時は滑り落ちそうになることもあったので、何かしらのケースは用意したいところです。

 

XZ2 PremiumとXZ2は本体の素材にガラスを使っているので、XZ1とXZ Premiumと手に持った時に感じる重みを比べると、やはりずっしりとくるものがあります。そしてリアパネルがかまぼこ型なので、平置きのワイヤレス充電台に置くと本体が左右に揺れます。さらにテーブルの上に置いたままパネルをタッチして操作しようとするとグラグラっとします。指紋の付着を抑えたいことも考えると、こちらもまた何かしら置き方も改善できるケースが見つけられたらベターだと思いました。ケースを探すときには素材など、ワイヤレス充電対応のものであるかを確認しながら選びましょう。

 

↑背面のデザインが一新されたXZ2 Premium。使い込むほどに違いを実感する

 

指紋センサーがリアパネルにあるスマホも少なくないので、慣れればさほど気にならないと思いますが、デュアルレンズユニットを持つXZ2 Premiumは、本体を縦に構えた時にセンサーの位置が少し低く感じられました。ロック解除の反応はとても良いです。

 

従来のXperiaから乗り換えると、特に使い始めの頃はデザインやハンドリングが実はけっこう大きく変わった実感がわいてくるでしょう。だからこそ新しいスマホに買い換えた変わった手応えがしっかりと得られるのだと言い換えることもできそうです。

 

次回は新しいXZ2シリーズのカメラ性能に深く切り込んでみたいと思います。

 

【追記】

虹彩認証と顔認証について、Smart Lock設定での併用を追記させて頂きました。端末準拠の正式なスペックとしては非対応となります。