デジタル
2018/8/12 7:00

子どもの発明力を育てる! カシオの夏休み体験教室が大人も意外と楽しめた

子どもの頃、楽しみにしていた夏休みも、いざ自分が親になってみると結構悩みのタネになっているという親御さんも少なくないのではないでしょうか? かくいう筆者もそのひとり。我が家にも2人の小学生がいるのですが、夏休みということはずっと家にいるわけで、どこかに連れていかないと色々とうるさかったりします。

 

 

そんな時に見つけたのが、「樫尾俊雄発明記念館」で夏休みの間に開催されている特別展示と体験教室です。この記念館は世界初の小型純電気式計算機など、数多くの革新的な製品を開発し、発明家として知られるカシオ計算機設立者・樫尾俊雄氏の功績を伝えるために設立された施設。これは面白そうと思い、第1回の体験教室を取材してきました。

 

↑東京の世田谷区にある樫尾俊雄発明記念館は、樫尾俊雄氏の自宅を施設化したもの。そのため、成城の歴史ある住宅街の中にあります。立派な家の多い中、ひときわ目立つおしゃれな建物が記念館。早速足を踏み入れてみました

 

↑玄関ホールの高い天井を見上げるとシャンデリアが。そして、ステンドグラスには樫尾俊雄氏が好きだったという鳥が描かれています

 

まずは参加者の親子連れと一緒に館内を見学させてもらいます。夏休み中は、小学生向けの特別展示となっているので、子どもたちもかなり興味深そうに見学しています。

 

↑こちらは世界初の小型純電気式計算機「14-A」。小型とはいえ、今から見るとかなり大きいです。卓上に乗っている部分だけでなく、机全体が計算機

 

↑背面に回ると、こんな感じでリレー素子が並んでいます。実際に計算をすると、このリレーが一斉に動き出す様は圧巻

 

そのほかにも時計や楽器など、数々の開発に携わった製品が展示されています。

 

↑小学生向けのパネルも用意されているのでわかりやすい

館内の見学後は落ち着いた雰囲気の和室に移動して体験教室が始まります。今回のテーマは「発明家になろう」。G-SHOCKの開発秘話を聞きながら発明のきっかけや楽しさを体感できるワークショップです。

 

 

小型計算機は「計算する人たちを楽にしたい」という思いから生み出されたのだとか。G-SHOCKが誕生したのも、開発者の伊部菊雄氏が親からもらった大切な時計を壊してしまったことをきっかけに、落としても壊れない時計を開発したいという思いから開発されました。発明のポイントは「誰かが困っていることに気づくこと」。そこで、参加者の子どもたちがそれぞれ”誰かの役に立つ時計”を考えてみることに。

 

 

みんな、真剣に考え、アイディアを文章と絵で紙に描いていきます。”困っていることに気づく”、”誰かの役に立つ”というイメージしやすいきっかけを与えられて、子どもたちの創造力が刺激されたようです。

 

↑できあがったら、希望者からみんなの前で発表。「電子マネーを使える」という内容が、今の子っぽいですね

 

お母さんの役に立ちたいという思いから、夕飯に何が食べたいかを聞ける時計を考えた子もいました。お母さんのリアルな悩みを理解しています。

 

 

↑終了後は”発明家のタマゴ”としての認定証が手渡されます。この中から、未来の発明家が生まれるかも

 

実際に製品化された発明の数々を目にしたあと、その発明が生まれたきっかけを説明してもらって、子どもたちのイメージはかなり刺激された様子。そこで「誰かの役に立つ」というポイントを教わると、自分を含めて周囲の人たちの困りごとをリアルに想像できるのでしょうね。

 

こういうきっかけを与えられると、自分の子どもならどういう発想をするのか、楽しみなところです。元は地域の小学校で夏休みの出張授業として行われていた内容らしく、今までにも多くの子どもたちによって、様々なアイディアが生み出されています。

 

 

この体験教室は8月31日まで特別展示が行われており、その間に3回の体験教室が行われる予定。

 

8月8日(水):「はなうた作曲教室」

8月21日(火):「新聞記事をよみとこう ~電子辞書で楽しく学ぶ~」

8月24日(金):「電卓分解組立教室」

 

残りはあと2回になりますが、どちらも面白そう。8月後半だと親も子どもを連れ出す先のネタがなくなってくるので、親子で訪れるのには良さそうです。「うちの子を連れてくるなら、どの回がいいかな……」と真剣に考えてしまいました。