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2018/9/6 17:00

会議がここまで快適になるなんて…働き方が一気に変革するヤマハのスピーカーフォン徹底解説!

こんにちは、編集部の玉造(たまつくり)と申します。突然ですが、私ってばなかなかの残業しがちマンです…。

 

世の中、「働き方改革」と声をあげていますが本音を言わせてもらうと、デスクで打ち込まないとなかなか仕事が進まなかったりするんですよね。

 

しかし、ずいぶん前からノマドワーカーなんて言葉が流行っているわけで、さまざまな環境でフレキシブルに仕事のできる働き方が、これから求められていくのは確かでしょう。

 

 

私もなんとか残業をなくしていきたいのですが、仕事柄、企業やライター、カメラマンなどのスタッフや、もちろん社内の人たちとの打ち合わせが仕事の半分以上を占めていてうまく効率化できない。

 

特にここぞという時には「対面の打ち合わせ」が大事なので、拠点となる会社が必要となってくると思っているのですが。。。

 

無料通話ツールを積極的に導入してみる?

そんななか、おもに企業との打ち合わせの機会で、スカイプなどの無料通話ツールを使って会議することが増えています。

 

↑無料通話とチャットを可能とするスカイプの利用は、Microsoftアカウントを持っていれば誰でも利用可能。

 

ふだんは遠方にいる相手と連絡をとるのに使っていますが、もし好きな場所で会議や打ち合わせに参加していけたら? どうだろう…場所が自由になるだけでも、少しは自由に過ごせるかもしれません! ただひとつ気になることもありまして…。

 

声が聴きとりにくいと効率半減…?

先述の通り、Web会議の機会自体は増えていっているものの、対面ほどスムーズなコミュニケーションがとれるわけではありません。双方の通信環境にもよりますが、応答にラグが出ることもありますし、音が悪くて聞き返したりしていると本来は軽めの打ち合わせのはずだったのに、想定以上の時間をとられたりも…。

 

せめてスムーズに声が聴きとれたら違うと思うんですよ! どこでも会議が実現できるはずなんです!

 

てなわけで、このアイテムを導入してみることにしました。

 

 

「YVC-200」というヤマハのコミュニケーションスピーカーフォンです。メーカー希望小売価格は3万2400円(税込)。高性能なエコーキャンセラーや、人の声と周囲の雑音を聴きわける独自機能などの音声信号処理技術を、手のひらに収まるコンパクトボディに搭載したモデルです。

 

↑カラーはホワイトとブラックを用意

 

こいつはなんだか私の悩みを解決してくれそう…ということで、本記事ではYVC-200を一週間使って仕事が効率化するかどうかを試してみたいと思います!

 

YVC-200製品ページはこちら!

 

【1日目:自宅に閉じこもってみる】

初日は「会社に行かないぞー!」という意気込みで、打ち合わせ以外の予定を避けてがっつり自宅で作業しました。急ぎの連絡は電話やメッセで対応。結果的には、家で仕事しているとはいえ、不意な用事で呼ばれたりがなかったのでかなり集中できたと思います。

 

そして、肝心の打ち合わせですが、早速YVC-200を使ってみました。よく仕事をするライターさんと企画構成の簡単な打ち合わせを、LINEでスタート。

 

↑LINEも画面共有ができます。少し広めの自宅デスクだけど、端っこに置いておいてもジャマにならない

 

YVC-200の接続はとっても簡単で、USBもしくはBluetoothで接続するだけです(Win/Macと接続する場合、一部Bluetooth接続できないものもあり)。

 

↑一番右のボタンを長押しすると、ペアリング可能となりBluetooth接続される。PCとはUSB接続にも対応

 

↑天面に配置されたボタン類。+/-は音量上下で、中央のマイクボタンは一回押すとマイクをミュートし相手にこちらの音声が届かなくなる。電話ボタンは接続しているスマホへの着信を受けたり、通話を終了する役割。左のスピーカーボタンを一回押せば、スピーカー音量をミュートできる

 

 

↑ライター氏の眠そうな表情

 

通話し始めた最初は、まず会話のしやすさに驚きましたね。スマホでのLINE通話時と比べて相手側の風音、機械音などノイズも少なく感じました。どうしても通信環境上、ラグがあるのは仕方ないとして、周りに誰もいない環境同士なら全く問題なく聴きとれました。

 

逆にライターから、私の声はどう聴こえていたか伺ってみました。まず、私の地声が低くて外で通話しているときなど、かなり聴こえづらいことがあったとのこと(すみません…)。それがYVC-200を通すと、「ぼわーっと拡散してた低い声が凄くしまってた!」と高評価でした。地声がしゃがれてもいるから拡散するんですかね…。でも、そんな細かな声質面でも変化があったのはすごい。

 

途中で通信の不安定さや雑音もなく、30分ほどの打ち合わせは滞りなく完了! YVCシリーズは上位機があと2機種ありますが、一人暮らしの1KならYVC-200で全く問題ないと感じました。サイズやデザイン的にも、調和がとれていて一日使っているうちに、良い意味で存在感を感じさせません。

 

【2日目:ついに外出。外でがんばって打ち合わせてみる】

前日は整った環境だったので、うまく打ち合わせられるのはある意味で想定内。そのため、この日は撮影のための買い出しも兼ねて外で使ってみました。

 

打ち合わせ場所は、以前から興味があった「コワーキングスペース」を活用する事に。コワーキングスペースとはフリーアドレスのデスクを利用して、フリーランスの方々が自由に仕事をするためのオフィススペースです。比較的安価で気軽に利用できること、また共有スペースでの作業となるため、他の利用者との交流も増え有意義な仕事ができる場とも言われています。

 

↑今回利用したのは、編集部近くにある五反田のコワーキングスペース「pao」。YVC-200片手に張り切った!

 

他の利用者との交流もできるようオープンに…とは言われていますが、自宅のような音量で自由に打ち合わせするわけにもいかないので、利用者も少ないであろう午前中に行ってみました。

 

↑使用したスペース全体。このサイズになると、本機のサイズ感がほど良いと感じられた

 

YVC-200のサイズや重さについても言及しておきましょう。サイズはW140×H43×D140mm、重量が約280gとまあ小柄で軽いです。バッグに入れて携帯する分にも十分。

 

↑玉造のバッグ中身一覧。汚くて申し訳ないですが、人から荷物は多いと言われがち。特に本・マンガ関連を複数持ち歩くため見た目以上に重い

 

写真を見てわかるとおり、面積的には折りたたみ傘よりも小柄で、重さも同じくらいといった感じ。

 

↑専用のソフトケースに入れても、バッグの中を圧迫している感じはなかった

 

荷物が重くなりがちなので、この高い軽量性はとても助かりました。そして肝心な打ち合わせですが、この日の相手は2名。編集部の先輩とカメラマンです。

 

↑ゲットナビ本誌編集・川内(右)と、社内カメラマンの我妻

 

今回はスカイプの無料通話で打ち合わせ。最初は少し小さめくらいで始めてみましたが、しっかりと2人の声も聴きわけられました。しかし、後からコワーキングスペースの利用者が増えてきたので、イヤホンを挿すことでスピーカーからの声は周りに聴こえないように対応。自然と声が大きくなってしまわないよう配慮しつつ、問題なく打ち合わせは終了しました。途中でひとつだけ発見も。

 

そこそこ外音も大きくなってきたところで、最小音量にしたのですが、最小でも2人の声はきちんと聴き分けられました。良い音は小ボリュームでも明瞭に聴こえるという、新たな発見でした。

 

ちなみにこの日の会議では、はじめて周囲に音が流れている状態での打ち合わせだったため、先輩とカメラマンにしっかり届いているか心配しましたが全く問題なし。通話を切る間際は少し「ざざ…」という音が入る程度で、人の少ない時間帯だったこともあり、二人が聴いた印象では会議室同士で通話している感覚に近かったとのこと。

 

ちなみにヤマハとしては、YVC-200の本領を発揮するには、互いにヤマハのスピーカーフォンを使用するのがベストとのことです。もし叶うなら、会社で共有の実機を一台用意しつつ、遠隔から自前のYVC-200で会議参加すると、最も効果的な会議が行えます。

 

【3日目:コワーキングスペースから編集会議に参加】

さて本企画で最初の山場です。この日は、編集部の会議に遠隔で参加してみました。場所は同じくコワーキングスペース pao。

 

 

2日目とは少し違う試みもやってみたく、私のほうも複数人にしてみました。

 

↑編集部の最年少・小林に会社から10分ほどのpaoにきてもらった

 

幸いなことに、この日はそこまで他の利用者はいなくて、満を持して試せる機会でした。通話相手の編集部は全部で4名。

 

↑この日はお盆休暇やらで編集部は3名ほど休みだった。編集部で使用したのは上位機の「YVC-300」、YVC-200の推奨人数は1~4名となっていて、YVC-300で4~6名推奨となる。今回は使用していないが、同シリーズには8~40名もの会議に対応した最上位機「YVC-1000」もラインナップされている

 

さて、遠隔での編集会議スタートです。先にお伝えしておくと、編集部側で使っているYVC-300は、音質のクリアさと音量ともに十分で、よく海外スタッフとスカイプ会議を行う編集部・尾島(写真左下)も驚いていました。ただ小林は編集部でも相当なウィスパーボイス(=極小の小声)なので、私の声に比べると彼の声はやや聞こえづらくも感じたそうです。

 

こちら側の聴こえ方は、ちょっと4人となると通信のラグが起きたりすると、リアルタイムで喋ってる人がわかりづらくなる瞬間も。しかし、複数人の笑い声が重なると音が相当ノイジーになるかと懸念していたのですが、実際にはきちんと綺麗に声が分離されて聴こえました。

 

声が分離することで、会議と遠隔で繋がっていても、そこまで会話のテンポを計ることなく発言できることは、私も小林もともに大きく実感したことです!

 

↑この日は夜まで外を何箇所もまわり、なかなか作業時間をとれず…

 

YVC-200の実力はこの時点で十分にわかりましたが、残り2日は私以外の人にも一緒に体験してもらいました。

 

YVC-200製品ページはこちら!

 

【4日目:子育てパパと一緒に使ってみた】

自宅ワークの必要に迫られる人には、きっと小さい子どもと暮らすほうが多くいらっしゃると思います。働き方改革の一環として、男性でも育休を取得できる環境が整備されていっていますが、それでも30代男性のなかには育児と仕事を両立している人も少なくないといいます。

 

実は編集部にも、今年家族にベイビーが増えた人がいるのです。

 

↑編集部・久保田。二児の父であり、穏やかな愛猫家でもある33歳

 

実は私よりも切実に、打ち合わせる時間や場所が限られているのは今の久保田だったりもするわけです。そんな久保田に本機を貸し出して使ってもらいながら打ち合わせてみました。

 

↑本人宅のリビングでの様子。生後半年の子どもから目を離せない時もあるため、リビングでPCを開いて仕事することも少なくないという

 

子どもが目に届く範囲での打ち合わせは安心感はがあるものの、久保田には2歳になる子どももいます。2歳となると、もう存分に動き回って言葉もどんどん覚えていく時期。急に泣く、話しかけてくるなどの予測できない事態があるため、なかなか自宅からのスカイプ会議などはうまくいかないようです。

 

↑ためしに私と打ち合わせてみました。私も久保田もYVC-200を使用

 

たしかに本機の検証を兼ねた、私との打ち合わせでも子ども2人の声が絶え間ありませんでした。しかし、子どもが近付いてきた時には、本機をマイクミュートできることを教えると、うまく活用してその時々でマイクミュートを使い分けてくれました。

 

ミュートの間はちょっと私もメールをちらりと見たりできたので、あらためてシンプルだけど便利な機能だと再確認。久保田いわく、スピーカーオフ機能も郵便など急な呼び出し時に通話を切らずに対応できるので便利とのこと。

 

私はひとり暮らしなので、あまり気付かない点ではありましたが、家族のいる方にもシンプルに使い勝手の良い設計になっているんですね。

 

【5日目:外国人の英語を聴いてみる…】

最終日です。シチュエーションと対象を変えて色々と試してみましたが、最後にどうしても本機の実力を試してみたかったことが。

 

Web会議自体のメリットにもなりますが、今は全世界の人といつでもコミュニケーションがとれます。そんなグローバルな環境に対しても、このYVC-200が有効かどうかを試してみたい!

 

ということで、英会話ベースの会議を行ってみました。 ちょうど久保田が翻訳関連の仕事にも携わっているので、もう1日付き合ってもらって、英会話での会議に臨んでもらうことに。ちなみに玉造は全く英語が喋れませんし、聴きとれません…!

 

↑どうしても集中したい時は、子どものいない自宅2階の書斎に移動するとか。今こそ…!

 

相手の外国人は、なるべくネイティブな方にお願いしたかったので、国際結婚をしている個人的な友人の旦那さんにお願いしました。

 

↑NY在住の友人夫婦。夫のデュエインは早朝の取材にも笑顔で対応してくれるナイスガイ

 

せっかくなので友人にも英語で喋ってもらいました。画角的にけっこうPCとの距離があったと思うのですが、音量的には十分。夫婦間で自然とこぼれた会話も聴こえてきて、あらためて本機の実力に驚きです。

 

肝心の会話について。私はほとんど聴きとれないだろうと思っていたのですが、デュエインが友人にたずねた「彼(玉造)のいまの職業は?」という質問に、「job」という単語が耳に自然と入ってきて即座に反応! 思わず久保田の横から「Editor!」と答えてしまいました。

 

また、久保田も翻訳仕事では本がメインで会話をすることは少ないと言っていたものの、実際には途切れることなく会話は続き、聴きとりも良好だったとのこと。音質が向上することで音声がはっきりして、デュエインが伝えたいニュアンスや感じているかもしれない事がより明確に伝わってきたと、いいことまで言ってくれた次第。

 

逆に友人とデュエインに我々の声はどう聴こえていたか。久保田もそこまでスピーチを日ごろから行ってはいないということで、少し口元で言いよどむこともありました。しかし、友人によると言いよどみながらも、消えそうな単語がハッキリと聴こえて言いたいことが予測できたそうです。

 

デュエインは、取材時に別室にいた子どもたちの声がうっすらと届いたそうです。その場にいた時の覚えだと、大声で泣いたとかではなかったので、家のなかが静かだったのもありきちんと遠くの音を集音したのだと感じました。

 

結論:仕事の効率化は使い方次第! しかし音質の良さは対応シーンの豊富さに繋がる

 

一週間試してみてどうだったのか? 残業は減ったのかい? という問いに対しては、さすがに会社でのデスクワークに慣れすぎてて処理がそこまで伸びなかったというのが本音。しかし、さまざまな場所で会議を行って見えたこともあります。

 

●小さな音しか出せない場合でも、YVC-200のおかげでコミュニケーションが成立した

●良い音で聴いていると、言葉の発音や意味だけでなく会議での間がよく伝わり会話に入りやすかった

●シンプルだけれど、家族で暮らしている在宅ワーカーには効果的な機能性

●会議のために繋げるときよりも、家で常時ペアリングしていて電話などに応対すると非常に便利だった

 

上の4点が、特に私が使ってみて感心したこと。まとめると、ベストなシチュエーションは家か個室なのは断言できる。だけれど、最初想像していたよりは、外で音量が制限される場でも使えた。

 

そう考えると、もっと在宅での仕事環境を整えて、サテライトオフィスとなる拠点をうまく設定すれば、無駄な時間ロスや拘束を抑えられるのではないでしょうか? ちょっと本気で試してみたなと思えるほどに、有効なアイテムではありました。

 

しかし、何よりも遠隔でも会議の自然な間を感じられたということが、最大の発見。まずは、やはり子育てされている方など、家から離れられない事情がある人に試してほしいです!

 

YVC-200製品ページはこちら!

 

撮影:我妻慶一

 

(取材協力)

コワーキングスペース pao