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2018/11/8 21:30

【超速レビュー】もはやSIMが入る高性能カメラ…! ファーウェイ「HUAWEI Mate 20 Pro」で写真を撮りつくしてみた

AIは、それを意識しないほどに効果を発揮している印象

HUAWEI Mate 20 Proは「Kirin 980」というSoCを搭載しています。いろいろな “世界初” を実現した、すごいチップで、その詳細についてはここでは省きますが、Androidスマホでトップクラスのパフォーマンスを期待して大丈夫です。とりわけ大きなアドバンテージとなっているのが、AIの処理を行う2コアのNPU(ニューラル・ネットワーク・プロセッシング・ユニット)を搭載していることです。これにより撮影時の被写体・シーン認識精度が向上し、フレーム内の最大10の要素を認識して、それぞれの最適化が図られるとのこと。その効果を強く意識することはなかったのですが、従来のMate 10 ProやP20 Proでは、AIによる色調整に違和感を感じて、AIをオフにすることもありましたが、それがぐ〜んと減りました。また、AIによる識別速度も速くなったように感じます。

 

↑同じ場所でカメラの向きを変えるだけで、AIによる識別が切り替わる。従来は記憶色が強く出がちだったが、ナチュラルな色調になったように感じる

 

↑教会の中でカメラを起動すると、AIによって画角が提案された

 

↑「歴史的建造物」といった新しいシーン認識も追加されている

 

カメラを用いる「AI HiVision」という機能も追加されています。面白かったのが、食べ物にカメラをかざすとカロリー量が表示される機能。発表会後のハンズオン会場でデモンストレーションを見たときには、“なに、これ、すごい!” とワクワクしたのですが、自分で使ってみると、まだ、さほど精度が高いとは言えません。あとで調べたところ、ファーウェイが自社で開発したものではなく、画像からカロリーを検索する「azumio」というアプリケーションを組み込んでいるようです。ですが、ほんの1〜2秒で結果が表示されるのは「Kirin 980」の恩恵と考えていいでしょう。ダイエットの意識付けにはなりそうです。また「AI HiVision」には翻訳の機能もあり、こちらも、その処理速度に驚かされました。

 

↑食べ物の重量からカロリーが計算される仕組み

 

↑翻訳機能は実用レベルという印象

 

もはやSIMが入るコンパクトな高性能カメラ

ほぼカメラの話で終始してしまいましたが、HUAWEI Mate 20 Proは、ほかにも “すごい!” と思うことがたくさんあるモンスターなスマホです。指紋センサーはディスプレイ内に搭載していますし、3Dの顔認証も使えて、アンロックもスピーディ。4200mAhは、かなり使いまくっても1日でなくなることはないし、ワイヤレス充電だけでなく、ほかのデバイスにワイヤレス給電できるのも面白い。

 

↑注目の「インディスプレイ指紋認証」は、指が触れやすい位置で使いやすい。ただし、顔認証のほうが速くロック解除できる

 

でも、やはり、買いの動機となるのはカメラでしょう。「高性能カメラ付きスマホ」というよりも、「スマホ付き高性能カメラ」といった印象です。カメラだけを目的に2台目スマホとして購入するのもアリでしょう。

 

しかし、気になるのは価格です。ヨーロッパの価格が1049ユーロ(約13万5600円)ですからね。日本で発売された場合も、それなりの価格になるでしょう。おそらく10万円を超えるのではないかと。高いですよね。でも、それでも買いたくなる端末なんですよね。

 

【作例一覧】

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