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2019/1/11 20:00

世界最軽量13.3型ノートパソコンができるまでを初公開! 富士通 FMV「LIFEBOOK UH-X/C3」の秘密を暴く旅〜工場見学編〜

軽量化した約50gの内訳は「60%が筐体、35%が液晶&キーボード、5%が…」

さてやってきましたよ、「島根工場」こと島根富士通さん!

 

↑島根富士通の外観。東京ドーム3個分の敷地を持つ

 

↑工場内では大量のパーツが細かなラインに区分けられ、徹底した体制で管理されている

 

↑パソコンの製造ライン。1つのラインにつき約10人前後のスタッフがつき、実機が組み立てられていく。各セクションごとに速さと正確さ、クオリティを担保するためのさまざまな工夫が施されている

 

↑工場内には「匠の技」をスローガンに、製造に対するこだわりが掲げられている

 

今回の旅路でUH-X/C3を使って玉造が疑問に思ったことは、おおむね「なぜこんなに軽いのか?」というシンプルなものですが、細かくおさらいしてみたいと思います。

 

「見た目のサイズより軽く感じるのはなぜ?」

「軽いながらも堅牢性が上がっているのはなぜ?」

「端子が増えているのに軽くなったのはなぜ?」

「顔認証カメラが増えているのに軽くなったのはなぜ?」

「バッテリー駆動時間が強化されているのに軽くなったのはなぜ?」

「キーボードが打ちやすくもあるのに、こんなに静かなのはなぜ?」

 

実はUH-X/C3の開発キーマンであるお二方にも事前にお話を伺っています。その上で試して、これらの疑問を持って島根工場にやってきたわけです。

 

↑事前にUH-X/C3について、お話を聞かせて頂いた開発キーマンのお二人。富士通クライアントコンピューティング株式会社 開発本部 第一開発センター 第二技術部 マネージャー 河野晃伸さん(左)、同じく開発本部 第一開発センター 第三技術部 マネージャー 松下真也さん(右)

 

島根工場で約50gの秘密を探る上で、とても貴重なお話を聞けたのでその内容と合わせてレポートしていきます!

 

まず、先にお伝えしておくと約50gの軽量化にキーボードも大きく寄与しています。旅の前にお話を伺った開発キーマンの河野さんと松下さんによると、「約50gの内訳は、60%が筐体の改善、35%が液晶とキーボードの改善、残りの5%が細かな部位設計見直しの積み重ね」とのこと。島根工場でもまずキーボードについて、驚くべき事実を目の当たりにしてきました。

 

 

↑工場内でお話を聞かせて頂いた、株式会社島根富士通 製造統括部 統括部長 渡辺睦郎さん。工場見学では白衣と静電気を防止するキャップと靴の着用が必須

 

【キーボードの秘密1】独自設計の超軽量ネジ72本で設置している

キーボードが軽量化に関わる最大のトピックは、キーボードを止めるネジがいちから独自設計されたということ! 既存品との違いは、ネジの頭が小さく薄くなっている点です。そのネジを全部で72本使って止めているのですが、72穴というのもなるべく軽量化するために剛性を保てるギリギリの数にしたそうです。

 

↑ロボが一定の力で、正確に72穴を締めていく

 

↑専用ネジの径は1.4mm。重さはなんと72本合計で、たったの2g!

 

これだけ小さいネジですから人の手では締められず、UH-X/C3のキーボード設置には島根工場が誇る「ネジロボ」が大量に稼働しています。

 

↑ネジロボが10台稼働し、精緻なネジ締めを効率的に行っている

 

こういった細かな研鑽が700gを下回る軽さの実現を支えているのですが、ネジをいちから設計する軽量化への徹底ぶりと、ロボを稼働して実現する技術力にいきなり舌を巻いてしまいます…!

 

↑ネジロボがネジを巻く強さは0.07ニュートン。人の平均が0.15ニュートンとのことなので、約半分の力で72穴を締めていく

 

【キーボードの秘密2】静音性を重視した樹脂の採用と徹底した打鍵試験

UH-X/C3のキーボードは、金属ベースのパンタグラフではなく、樹脂製のものを採用しています。カシャカシャ音が抑えられている要因は、樹脂のおかげだったのです。

 

 

↑キーを外した中央にある樹脂

 

UH-X/C3の設計理念は「ユーザビリティの高さを担保した上での最軽量」とのことで樹脂の採用も頷けますが、島根工場ではその理念を支えるために多くの試験が行われていました。UH-X/C3に限りませんが、工場の製造ラインではキーを自動打鍵して異常がないかを調べるセクションを用意。

 

 

↑複数の突起を持つロボが上部から、80キーをライン上で打鍵していき、異常がないかを確認していく

 

またライン上だけでなく特別な試験として、理想の押し感を再現するための打鍵試験も行っています。

 

↑キーボードの打ちやすさを数値的にみる機械。赤いレーザーがキーボードとキーボードの間を捉えている

 

この試験は、打ちやすい設計数値になっているかを確かめるもので、キーを打つ強さも人の強さを想定しています。モデルの構造によってキーボードがたわみやすいところも変わるそうで、設計から齟齬がないかを数値上で丁寧に確かめています。スペースキーなど長いキーは、端っこや真ん中など複数点をチェックする徹底ぶり。

 

 

↑ラインでは筐体の歪みを試験する機械も存在する。UH-X/C3は、軽くて薄い分だけ歪みの影響が出やすいので、検査機に乗せて歪んでいないことをチェックしている(写真は法人モデル)。

 

複数の試験と機械を見て思いましたが、これだけ丁寧に設計と確認を繰り返していれば…そりゃあもうキーボードの質と静音性の高さも納得するしかないです。まいりました。

 

キーボードだけで多くの技術が投入されていることがわかりましたが、ここから一気にボディと中身の秘密に迫っていきますよ!

 

LIFEBOOK UH-X/C3製品ページはこちら

 

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