デジタル
2019/6/28 22:00

「LINE」の最新「AI」を理解する3つのサービス。あらためて「AI」にWOW!(ワオ!)と感じちゃった

LINEが行なっている、メディアや業界関係者に向けた事業戦略発表会「LINEカンファレンス2019」に行ってきました。ここでは、同社の今後の展開や新サービスが発表。

 

LINEでは、“WOW”=ライフスタイルイノベーションによって24時間365日ユーザーの生活すべてをサポートするライフインフラを目指しています。今回は次なるビジョン「Life on LINE」を発表し、それを実現するための3つの戦略として“offline”、“Fintech”、“AI”を重点的に取り組んでいくと言います。

↑最初に登壇されたのは、このおふたり。写真左からLINE代表取締役CWO慎 ジュンホさん、LINE代表取締役社長 CEO出澤 剛さん

 

↑「LINE Mini app」はLINEアプリ内に新たに構築されるプラットフォーム。これによって、LINEの中ですべてのサービスや情報にスムーズにアクセスできるように考えています。2020年春本ローンチ予定

 

大きく分けて全9種の発表がありましたがGetNavi Webが特に気になったのが、AI機能。同社のAIアシスタント「Clova」の利用シーン拡大やAIソリューションビジネス「LINE BRAIN」に関する発表でした。具体的なサービスをみていきましょう。

 

[その1]「Gatebox」

グループ会社であるGateboxの製品「Gatebox」は、ボックス内にバーチャルキャラクターを浮かび上がらせる投影機能と、音声によるコミュニケーションを可能にするマイク、カメラや人感センサー、スピーカー出力を備えたハードウェアです。その新製品「Gatebox 量産モデル」に「Clova」を連携させ、Gateboxオリジナルキャラクター「逢妻ヒカル」のスキルや会話パターンを拡充。天気予報やニュースの確認といったClovaのスキルが使用できるだけでなく、声優の生声に近い、感情豊かな会話を楽しめます。Gatebox上で動くアプリケーションを配信することで、バーチャルキャラクターを接客や受付、展示などで活用することが可能です。

↑Gatebox上で動くアプリケーションを配信することで、バーチャルキャラクターを接客や受付、展示などで活用することが可能です

 

[その2]「LINEカーナビ」

ドライブをしながら、目的地の天気を調べる、音楽の再生、「LINE」メッセージの送受信などに加え、目的地検索、カーナビゲーションを音声によって操作することが可能。アプリ単体でも使用でき、スマートフォンと車載器を連携するSmart Device Link(SDL)に対応しています。これによって、装着しているカーナビデータをいちいちアップロードをしなくとも済みます。9月から提供開始予定。

↑トヨタ自動車が持つクラウドデータをナビゲーション基盤に活用しています

 

[その3]「LINE BRAIN」

新たな取り組みとして、電話でのAI自動応答を可能にするサービスの開発も進行中。音声認識、チャットボット、音声合成の技術が優れています。レストラン予約をLINE取締役CSMOの舛田淳さんがデモンストレーション。機械的な音声対応ではなく、なめらかでスピーディーな対応でした。

↑LINE BRAINを使ったAI店員「DUET」は開発中

 

そして、ホットな情報も! スマートホン向けアクションパズルゲーム「Dr. Mario World(ドクターマリオワールド)」を初夏に配信します。日本、アメリカなど約60の国と地域、日本語や英語など複数の言語でプレイできる作品となる予定です。

↑任天堂の人気ゲームだった「ドクターマリオワールド」

カンファレンスの最後に「and more」として発表されたLINEの新しい検索サービス「LINE Search」。LINE SearchはLINE上のトーク内容だけではなく、LINE NEWSやLINEマンガなどのコンテンツを統合的に検索できるツール。7月より順次提供が開始され、独自性のある機能としてはTwitterやYouTube、Instagram上で活躍するインフルエンサーを検索できる機能が挙げられるというから、驚きです。

オンラインを超えてオフラインへと領域を拡大させてオンラインとオフラインのハブとなり、ユーザーの日常生活をより便利で快適なものにしていく。単なるメッセンジャーツールではなくなり、LINEは革新していきます。こうしてLINEカンファレンス2019は終了しました。