いよいよ、今度こそ本当に次世代iPhoneの姿が見えてきました。
6月に行なわれたWWDC(世界開発者会議)ではヒントらしいヒントのでなかった次世代iPhoneですが、ここにきて、おそらく本物と思われる製品外観写真が大量に流出。製品が製造工程に入ったことで、実機を目にすることができる人が急激に増えたのでしょう。いろいろなところから情報が漏れ出しているようです。
と言うわけで、まずは前回の「予想」の答あわせから。
前回の記事はコチラ
【WWDCまで2週間】リーク&噂を整理! 「iPhone 7」には想像もつかない新機能が搭載される?
見た目が変わらないマイナーチェンジモデルになる?
前回は本体デザインについて、以下のように予想を立てました。
・本体デザインはほぼそのまま
・カメラも飛び出した形状のまま
・背面の分割ラインは目立たないかたちに
このあたりは全問正解。今年発売される次世代iPhoneは、これまでの「2年に1度大幅に変更(メジャーチェンジ)される」というルールが適用されず、「iPhone 6」ライン、2度目のマイナーチェンジモデルになるようです。
「俺は2年に一度、メジャーチェンジされるたびに買い換えてるんだよ」という人はちょっと困っちゃいますね。2年くらいで買い換えさせたい携帯電話キャリアにとっても痛し痒し……かも?
ちなみに来年、2017年はiPhone 10周年イヤー。ウワサではそこで、“過去最大”のメジャーチェンジが行なわれるとのことです。曰く、有機ELディスプレイになるとか、ホームボタンが廃止されるとか? どうせ買うなら大きく変わったタイミングでと考えている人はもう1年待った方が良いのかもしれません。
さて、その上で外観についての新しいウワサがちらほら。
まず気になる本体カラーバリエーションですが、以前囁かれていた「ブルー」が追加されるというウワサは最近、全く聞こえなくなってしまいました。しかし、それとは別に「スペースブラック(あるいはブリリアントブラック)」と「チェスナット」が追加されるのではないかという新説が登場。
前者はこれまでの「スペースグレイ」よりも暗い、真っ黒なブラック。後者はチェスナット=栗という名称からわかるように濃い目のブラウンとなります。実際の製品写真が流出していないため、ちょっと怪しいウワサではあるのですが(特に後者は、パーツを詰めた箱にそう書かれていたというのが根拠)……。ただ、これらの色は中高年の男性にはすごくフィットしそうですね。
また、もう1つ気になるのが、本体左側面になったミュートスイッチがなくなってしまうというもの。iPadでも数年前のモデルから回転ロックスイッチが削除されていますが、それと同じことでしょうか(スイッチの役割はOS画面上のコントロールセンターに移動)。個人的にはけっこう多用しているので困るなぁ……。
そして次世代iPhoneで、ある意味最も大きな話題になっていたイヤフォンジャック消失については確定? 流出している本体写真のほぼ全てでイヤフォンジャックを確認できませんでした。Lightning端子に接続するアダプターが付属するようですが、今後はワイヤレスイヤフォンを使ってほしいというアップルからのメッセージなのでしょうね。
マイナーチェンジとは言え、機能的にはきちんと進化
前回の予想では、機能面ではカメラの進化が最も大きいものになると紹介しましたが、それもおそらく正解。去年から今年にかけて、スマホ業界ではカメラのパワーアップが大きなトレンドになっていますが、次世代iPhoneもそれに則った進化を遂げるようです。
おさらいしておくと、大画面モデルの「Plus」ではカメラモジュールを2基搭載し、同時に撮影した画像を合成することでより高画質な写真を生成するデュアルカメラ仕様に。残念ながら「無印」モデルのほうには搭載されないのですが、こちらはこちらで高速で正確なピント合わせが可能になるレーザーAFを搭載するそうです。
実はどちらもAndroidスマホではとっくに実用化されているものなのですが、次世代iPhoneがそれをどう“アップル流”に調理してくるのかが楽しみですね。
ちなみにAndroidの後追いという点では「防水」になるのではというウワサもでていますが、これはどちらかというと願望に近いのかも。残念ながらアップルは防水にはちょっと後ろ向き。本体が密閉されてしまうことによる発熱の問題を気にしているようです。
目に見えないところでは、内蔵プロセッサーが「A9」」から「A10」へ。Androidスマホがクアッドコア(4コア)、オクタコア(8コア)と威勢がいい中、相変わらずデュアルコア(2コア)を継続するようですが、そのパフォーマンスは業界トップクラス。今回も従来A9から約2割程度の高速化を果たすようですね。
また、内蔵ストレージの最低ラインが16GBから32GBに大容量化するというウワサも。近年のアップルはデータをクラウド上に置くスタイルを推奨していたですが、さすがに16GBでは少なすぎだと判断したのかもしれません。扱うデータのサイズやアプリ容量の肥大化などを考えるとこれは当然と言えそうです。
加えて、バッテリーサイズも約15%増量になりそう。もともとiPhoneはAndroidスマホと比べてバッテリーサイズが小さかったのですが(Androidは3000mAh前後のものも珍しくないのに対し、現行『iPhone 6s』は1715mAh)、次世代iPhoneでは1960mAhのバッテリーを搭載。これでも最新Androidスマホには遠く及びませんが、少なくとも今よりはずっと安心して使えそうです(ただし、次世代iPhoneの消費電力が増えてしまった場合はその限りではありません)。
最近は、話題沸騰中の「ポケモンGO」など、バッテリー喰いなアプリが多いですから、個人的にはもっと大きなバッテリーを搭載してほしいくらいなんですけどね!
その上で、次世代「Plus」モデルに「iPad Pro」から新設されたSmart Connectorが追加されるというウワサについてはいまだ真贋明らかにならず(流出している写真がほぼ4.7型ディスプレイ搭載の「無印」モデルのため)。
Smart Connectorのない「Plus」と、コネクター付きで、ついでにApple Pencilにも対応した「Pro」モデルが登場するというウワサもありましたが、こちらについてもいまだ真相はヴェールの向こう側です。
「それなしに生きていけなくなる機能」の正体はAndroidスマホにある!?
よく言えば安定した、悪く言えば驚きの少ない、マイナーチェンジとなりそうな次世代iPhone。こうなると俄然気になるのが、アップルCEO、ティム・クック氏が予告した、次世代iPhoneに搭載されるという「それなしに生きていけなくなる機能」です。
ソフトウェア、サービス的なことならWWDCでちょっとしたヒントがでても良さそうなものですし、ハードウェア的なことならとっくにリークされていそうなのですが……。本当に謎です。
ただ、アップルって、既に他社が実現している機能を、さも新たな発明のようにドヤ顔でリリースすることにも定評のある企業。日本でとっくに実現していたテレビ電話やおサイフケータイ機能、指紋センサーを、「FaceTime」や「ApplePay」「Touch ID」として誇らしげに発表してきた“前科”もあります。
今回のWWDCでも次世代iMessageにスタンプなどの機能が追加されると大々的に発表しましたが、それってどこのLINE? みたいな。
もちろん、ただのモノマネに終わらず、レベルの高いアレンジを施してくるところはさすがのアップル。なので「それなしに生きていけなくなる機能」も、今ある機能をちょっと使いやすくしたもの、程度に考えておいた方が無難なのかも。
つまりその答は、Androidスマホに隠されている!?
最後の答あわせ(iPhoneの発表)は、例年通り9月上旬になる見込み。ここ数世代はずっとこの時期に発表されていたので、今年もそれを踏襲してくると予想されています。そして発売はそこから約2週間後というのが通例。
つまりこれから3か月後には新しいiPhoneがでているということ。そろそろ新しいスマホに買い換えたいと考えている人は、もうちょっとだけ我慢です。
どんなものが出てくるか。iPhoneユーザーはもちろん、Android派にとっても気になるところです。