多くのクリエイターから支持されるPCブランド「DAIV」から注目のノートPC登場
幅広いスペック構成を選べる点や国内生産による安心感などから、多くのユーザーの人気を得ているPCメーカー「マウスコンピューター」。なかでも、クリエイター向けに位置付けられるPCブランド「DAIV」シリーズは、リーズナブルな価格を実現しながら、ハイパフォーマンスを必要とする創作活動に適した高い処理性能を備えることから、クリエイターはもちろん、ビジネス用途で高性能なPCを探しているユーザーからも注目を集めています。
特に、6月に発売された14型のモバイルノートPC「DAIV 4P」は、まさにこれからクリエイティブ制作を始めたい人や、ビジネス用途のモバイルノートPCを探している人にピッタリの、高い処理性能とコストパフォーマンスを実現したモデルです。
そんなDAIV 4Pの標準構成でのスペックは、OSがWindows 10 Home(64ビット)、CPUがインテル Core i7-1165G7 プロセッサー、グラフィックスがCPUに内蔵のインテル Iris Xe グラフィックス、メモリーが16GB、ストレージが512GB SSD(NVMe接続)などとなっています。本体サイズは約幅308.8×奥行き213×高さ16.4mm、重量は約985gです。クリエイター向けのPCとしては十分なスペックで、ビジネス用途では高いパフォーマンスを発揮し、持ち運んで使えることが期待できます。
標準構成時の価格は15万3780円(税込)。高性能であるがゆえに高価格になりがちなクリエイター向けのノートPCとしては、リーズナブルというよりも、むしろ安価であると言った方が適切かもしれません。
では、その使用感のほどは、実際どうなのでしょうか? 試用してみた印象や複数のベンチマーク結果、写真編集時のレスポンスなどの各種検証を通して、DAIV 4Pの魅力を探ってみましょう。
【注目ポイント1】ブランド最軽量の約985gのボディだから、持ち運びにピッタリ!
DAIV 4Pの本体サイズは約幅308.8×奥行き213×高さ16.4mm、重量は約985gと前述しましたが、これは、一般的な14型のノートPCに比べるとかなり薄く、軽量な部類に入ります。しかも重量については、DAIVブランドとしては最軽量を実現しています。
これだけ薄軽なDAIV 4Pは、カバンにスッと入り、持ち運びも楽々。さらに、ボディには軽量マグネシウム合金を採用しているため、頑丈です。外出先にノートPCを持ち運ぶとなると不安はつきものですが、そんな不安を軽減してくれます。なお、軽量マグネシウム合金を使うことで、無駄を削ぎ落としたミニマルな見た目のデザインに仕上がっているという利点も持ち合わせています。
実際に手に取ってみると、「軽いのに、たわむような感じが少ない」という印象で、少し触っただけでも、国内生産ならではの作りの良さが伝わってきます。こうした、モバイルノートPCとしてぬかりのない設計のこだわりが、DAIV 4Pの魅力のひとつです。
もうひとつ、ボディにおいて触れておきたいのが、外部インターフェイスです。モバイルノートPCの中には、入出力端子の数を絞っている製品もありますが、DAIV 4Pはそんなことはありません。外部ディスプレイに接続できるThunderbolt 4規格準拠のUSB Type-CやHDMIのほか、デジカメから写真のデータを保存できるSDメモリーカードリーダーなど、豊富にそろっています。
入出力端子の数が少ないと、余計なアダプターやドッキングステーションなどを一緒に持ち運ぶハメになってしまい、せっかく軽量なモバイルノートPCを持っているのに荷物は増えるしバッグは重くなるしで台無し、なんてこともあり得ます。その点、DAIV 4Pは荷物の量を増やすことなく、単体で持ち運べます。こうした細部の作り込みもうれしいところです。
【注目ポイント2】WUXGA/sRGB100%/画面占有率92%の高精細かつ没入感高いディスプレイは、写真や映像をしっかり楽しめる!
続いて、DAIV 4Pのディスプレイに迫ってみましょう。14型ディスプレイの解像度は1920×1200ドット(WUXGA)で、パネルはsRGB規格を100%カバー。高精細なうえに色再現性に優れるという特徴を持っています。sRGB規格は、表現できる色域の範囲を定義している規格で、これを100%カバーしているということは、規格内で定義されている範囲では、すべての色域を正確に再現できることを意味しています。
さらに、上下左右のベゼルを狭くしたことで、ディスプレイ部の画面占有率が92%を誇る「ナローベゼルデザイン」を採用。このようなデザインは、ここ数年のノートPCにおいては主流になりつつあります。しかし92%という画面占有率は、その中でも高い方で、ディスプレイが点灯している状態なら、ベゼルの存在はほとんど気になりません。高解像度で写真や動画を編集する際や、映像を夢中で楽しみたいときに、特にその恩恵を受けられるでしょう。
【注目ポイント3】Photoshopの自動処理で10枚の写真編集がわずか15秒、RAWデータもわずか3秒で開いて超快適!
ボディやディスプレイ部分のチェックから、優れたモデルであることがわかるDAIV 4P。では、処理性能はどうなのでしょうか。こればかりは、使ってみなければわかりません。
クリエイティブ作業に使うなら、CPU内蔵型ではなく、外付けのグラフィックスを搭載したモデルを選ぶのが一般的ですが、DAIV 4Pに搭載されているのは、CPU内蔵型のインテル Iris Xe グラフィックス。このグラフィックスは、CPU内蔵型としては3D描画性能の高さが優秀と高い評価を得ています。また、インテル Core i7-1165G7 プロセッサーの処理性能の高さも魅力で、これらにより、クリエイティブ作業も快適にこなすことができます。
そこで、そのパフォーマンスを確かめるために、実用度をチェックしてみました。なお、テストの結果をわかりやすくするため、CPUにインテル Core i7-10510U プロセッサーを、内蔵グラフィックスにインテル UHD Graphicsを、メモリーに16GBを、ストレージに512GB SSDを搭載する、スタンダードクラスのノートPC「mouse X4-i7」のカスタマイズモデルを用意。同じテストを実施し、その結果を比較しました。
テストにあたって用意したのは、AdobeのPhotoshop CC。カメラマンでなくとも、クリエイティブな作業をしている人なら、少なくとも触った経験があると言える、定番の写真編集ソフトです。
また、およそ25MBの写真データを10枚用意。さらに、Photoshop CCの「自動処理」機能を使って、読み込んだ10枚の写真に対し、自動的に「フィルターの適用」「トーンの最適化」「カラーの最適化」「リサイズして保存」という4つのアクションを実行する設定を作りました。
そのうえで、最初の1データの処理がスタートしてから、10データすべての写真の処理が終わり、保存が完了するまでの時間を測ります。
結果からお伝えすると、mouse X4-i7が23.20秒だったのに対し、DAIV 4Pが15.63秒でした。
計測時に適用したフィルターは、「ステンドグラス」という種類のもので、写真をステンドグラス風に加工します。このフィルターは、単に色を変えたり、質感を変えたりするよりも高度な処理が要求されるので、ほかのフィルターに比べると、高い処理性能が必要となります。
8秒という差は、一見するとわずかな違いだと感じるかもしれませんが、実作業をしていると大きな差と言えます。作業中に8秒待っている間は、ノートPCの前に座って、処理が滞りなく進んでいるか確認することになりますが、じっと待っているだけだと、かなり長い時間に感じられました。
また、一度に何十、何百データの写真を処理する場合には、さらに大きな差が開くと考えられます。
この結果から、DAIV 4Pは、インテル Iris Xe グラフィックスを内蔵したインテル Core i7-1165G7 プロセッサーを搭載していることで、写真編集のようなクリエイティブ作業で高いパフォーマンスを発揮すると言えるでしょう。
また参考までに、Photoshop CCにRAWデータを読み込ませて、データが開くまでの時間を測ってみましたが、27.7MのDNGフォーマットのデータを開くまでの時間は、mouse X4-i7シリーズが6.59秒だったのに対し、DAIV 4Pでは3.45秒という結果になりました。こちらでもDAIV 4Pの処理性能の高さを感じられます。
ただし、写真データの読み込みという部分に限って言えば、インテル Iris Xe グラフィックスの恩恵よりも、インテル Core i7-1165G7 プロセッサーの処理性能の高さに由来するものでしょう。
なお、もうひとつ参考として、3D描画性能を計測するベンチマークソフト「3D Mark」によるテストも実施してみました。その結果はmouse X4-i7シリーズの総合スコアが385だったのに対し、DAIV 4Pでは1375という結果になりました。より詳細に見れば、mouse X4-i7はグラフィックススコアが336、CPUスコアが2312で、DAIV 4Pはグラフィックススコアが1227、CPUスコアが4350です。DAIV 4Pは、mouse X4-i7に比べて、3D描画性能において、明らかな強みを持っていることがわかります。
【注目ポイント4】ブラウザーでタブを開きまくっての文書作成や写真編集もサクサク! しかも複数ディスプレイと接続も可能
続いて、表計算ソフトへの入力作業や文書の作成、ブラウジングして情報を収集、資料をまとめるといった、いわゆる一般的なビジネス作業において、どこまで快適にこなせるのかを見ていきましょう。ここでは、ビジネス用途の処理性能を測ることに特化したベンチマークソフト「PCMark 10」と、CPUの処理性能を測る「CINEBENCH R23」を実行してみました。その結果が、以下のグラフです。
PCMark 10では、mouse X4-i7の総合スコア3478だったのに対し、DAIV 4Pでは5082という結果が出ました。特に大きな差が出たのは写真の表示速度を測る「Photo Score」と描画性能を測る「Rendering and Visualization Score」、そして映像の処理性能を測る「Digital Content Creation」です。mouse X4-i7シリーズがそれぞれ3272、1639、2599というスコアだったのに対し、DAIV 4Pでは7792、3465、5121と、圧倒的な差をつけています。このことから、映像の描画に関する性能において、全体的にインテル Iris Xe グラフィックスの搭載が関わっており、結果的に、ノートPCそのものの処理性能に差をつける結果になっていると言えるでしょう。
CINEBENCH R23においても、mouse X4-i7シリーズのスコアが2666(マルチコア)だったのに対し、DAIV 4Pは5030(マルチコア)と、大きな差がつき、CPUの処理性能面においてもDAIV 4Pのパフォーマンスの高さがうかがえます。
実際に、ブラウザーで複数のタブを開きながら、Officeソフトを立ち上げて文書を作成したり、Photoshop CCで写真を編集したりと複数作業をこなしてみましたが、動作がもたつくようなことはありませんでした。これなら、ビジネスにおいても大活躍してくれます。
こうしたマルチタスクをこなせるのであれば、ぜひともマルチディスプレイ環境などを構築したくなります。その点、DAIV 4Pは、先にも紹介した通り、Thunderbolt 4規格準拠のUSB Type-Cを搭載。単に外部ディスプレイ1台と接続できるだけでなく、DAIV 4Pから外部ディスプレイに、その外部ディスプレイからさらにもう1台の外部ディスプレイにと、数珠つなぎのように複数台つなげる「デイジーチェーン」に対応しています。このため、外部ディスプレイと接続するケーブル配線を最小限に抑えながら、マルチディスプレイを実現できます。
本体のディスプレイでメールを確認しながら、1台の外部ディスプレイで表計算ソフトに入力し、もう1台の外部ディスプレイでブラウジングする。こんな運用は、少し前の時代なら、ハイエンドなデスクトップPCで成せるワザでした。しかし、モバイルノートPCのDAIV 4Pでそれを実現できるのです。
【注目ポイント5】これだけ高性能で機能もそろって15万円台はコストパフォーマンス高し!
複数のポイントからDAIV 4Pの魅力、性能の高さに迫ってみましたが、これだけの完成度を実現しながら、冒頭で述べた通り、標準構成時の価格は15万3780円(税込)です。これは、相当コストパフォーマンスが高いと言えます。
なお、直販サイトで注文時に、メモリー容量は最大で64GBまで、SSD容量は最大で2TBまでの増設も可能です。常にあらゆるソフトを立ち上げておきたい、大量の写真や動画をPCに保存しておきたいなど、ニーズに合わせてカスタマイズできるのもDAIV 4Pの魅力です。予算が許すのであれば、検討してみるのもいいでしょう。
【結論】クリエイティブ制作をこれから始める人やビジネス用途のハイスペックモデルを探している人におすすめ!
ここまで試用してみた感想としては、「DAIV 4Pはとんでもない製品である」というものです。高精細なディスプレイと文句のないスペックは、これからクリエイティブ制作を始める人やビジネス作業を快適にこなす人の要求にしっかり応える品質を備えています。
さらに、薄型軽量なうえに、マルチディスプレイ向けのデイジーチェーン機能にも対応。それでいて手に取りやすい価格を実現しており、総合力の高さに驚きました。「購入価格を抑えながら、高い処理性能を持ったWindowsマシンが欲しい」という人にとっては、まさにピッタリなモデルと言うことができるでしょう。
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執筆:海岡史郎、撮影:我妻慶一