~番外編~ グルメ写真をもっと“おいしく”撮るコツ
日常生活の中でも撮る機会の多いグルメ。最後に、食べ物がよりおいしく見える撮影テクニックを教えていただきました。
ポイント① 真俯瞰+食器のバランス
「真俯瞰(真上からの撮影)の場合、食器のバランスが大切です。写真全体を埋め尽くすように食器同士の間隔を詰めて置けば、テーブル全体が主役の写真になります。逆にひとつの料理を際立たせたいときは、お皿の周りに間隔を設けることで、写真を見た人の目が自然とその料理に誘導されます」
ポイント② 斜俯瞰+逆光
「斜俯瞰(斜め上からの撮影)で食べ物を撮るときは、逆光がおすすめです。透明感が出て、より新鮮に、より美味しそうに映ります。また、写真の無機質さが気になった時は、自然な仕草の手を背景に映り込ませてください。写真に息が吹き込まれたように、生き生きとしたイメージになります」
ポイント③ 暖かさをプラス
「寒色系は食欲をなくし、暖色系は食欲を増進させるという効果は、写真にも応用できます。撮影後、編集機能で『彩度』と『暖かみ』を上げることで、より食べ物が美味しく見えます」
元太さんは「良い写真は、見た人の心や体を動かす」と話します。つまり、おしゃれな被写体を揃え、ただ撮影するだけでは不十分。撮影時のストーリーや想いを乗せることが何よりも大事になってきます。「かっこいい写真を撮ろう」と意気込むのではなく、日常のひとコマを切り取る感覚でリラックスしながら撮影を楽しんでみてください。
【プロフィール】
写真家・フォトグラファー / 増田元太
Instagramをきっかけに写真の楽しさに目覚め、デザイナーからプロのフォトグラファーに転身。作品発表の傍ら、多くのブランドや観光局の撮影案件を手掛ける。また、Appleストアなどで講座や講演も行っている。
Webサイト=https://gentamasuda.com/
Instagram=https://instagram.com/gnta