先週、アップルがiPhoneなどのハードウェア製品を使えるサブスクリプション(定額支払いサービス)プログラムを検討しており、2022年末から2023年初めに発表するとの噂話がありました。これは大手金融機関モルガン・スタンレーのアナリストが今後の株価を占う材料として真剣に検討するなど、すでに噂の域を超えつつあります。
その続報として、それぞれのモデルの月額料金はいくらか、という具体的な予想が伝えられています。
今回も発信源は、アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者です。すでにアップルは(米国では)iPhoneを24回分割払いで利用できる「iPhoneアップグレードプログラム」を実施していますが、そちらは支払いが終わればiPhoneは自分のもの。それに対して噂のサブスクはレンタルに近く、所有権が移ることはないと思われます。
そしてiPhoneアップグレードプログラムは月額35.33ドル(iPhone 13の場合)からですが、Gurman氏はサブスクが事実上はレンタルに過ぎないことから、もう少し安くなると考えています。そうした計算から、最新iPhoneの各モデルにつき、どの程度の費用が掛かるかが予想されています。
- iPhone 13:月額35ドル(約4300円)
- iPhone 13 Pro:月額45ドル(約5500円)
- iPhone 13 Pro Max:月額50ドル (約6100円)
なぜアップルがサブスクを計画しているのか。それは当然ながら、より多くの収益を得ることだと推測されています。米CNBCは2019年に、投資家がアップルにiPhoneをサブスク方式で販売することを望んでいると報じていましたが、そこでも定期的な収益を得ることができるためとされていました。
平均的なアップル製品ユーザーは3年ごとにiPhoneを買い替え、約825ドルを出費しているとの調査結果もありました。これに対して、もし「iPhone 13が月額35ドルでリース」が本当だとすれば、3年間で1260ドルも支払うことになります。さらにユーザーが新機種に乗り換えた場合、アップルは中古端末を販売し、さらに収益を上げられるというわけです。
一方で、消費者にとっては、大きな金額を前払いせず、気軽に新機種にアップグレードできるメリットもあるはず。iPhoneを買う以上のお金があれば、アップルの株を買っておくのもいいかもしれません。
Source:Bloomberg
via:PhoneArena