2月にグローバルで発表されたGalaxyの最新フラッグシップモデル「Galaxy S22」シリーズが、日本でも発売決定。4月21日から販売します。
グローバルでは、画面サイズが異なる「Galaxy S22」「Galaxy S22+」「Galaxy S22 Ultra」の3モデルがラインナップされていますが、日本で発売されるのはGalaxy S22とGalaxy S22 Ultra。どちらもNTTドコモとau(KDDI)が取り扱います。
これらのモデルをいち早く試用できる機会を得たので、使い勝手やカメラ性能をチェックしてみました。
Galaxy S22は万人向けハイエンド、Galaxy S22 UltraはSペン搭載の最高峰モデル
まず、両モデルの主要スペックを押さえておきましょう。
Galaxy S22 | Galaxy S22 Ultra | |
ディスプレイ | 約6.1インチ(2340×1080ドット)有機EL | 約6.8インチ(3088×1440ドット)有機EL |
CPU | Snapdragon 8 Gen 1(最大2.9GHz) | |
メモリー | RAM 8GB/ROM 256GB | RAM 12GB/ROM 256GB |
バッテリー容量 | 3700mAh | 5000mAh |
アウトカメラ | 広角(5000万画素/F1.8)+超広角(1200万画素/F2.2)+望遠3倍(1000万画素/F2.4) | 広角(1億8000万画素/F1.8)+超広角(1200万画素/F2.2)+望遠3倍(1000万画素/F2.4)+望遠10倍(1000万画素/F4.9) |
フロントカメラ | 約1000万画素 | 約4000万画素 |
サイズ | 約146×71×7.6mm | 約163×78×8.9mm |
重さ | 約168g | 約229g |
Galaxy S22は、そこそこ大きい6.1インチの画面を搭載しつつ、ボティ幅は約71mmに抑え、片手でも操作しやすいことがポイント。高性能とコンパクトを両立させた、需要が高いボリュームゾーンに向けた端末と言えそうです。
Galaxy S22 Ultraは、6.8インチの大画面を搭載し、エッジにカーブが施されています。加えて、スマホとしてはトップクラスの1750nitという明るさを実現していることも特徴。
また、本体にSペンを内蔵していることもアドバンテージ。2020年10月から発売された「Galaxy Note20 Ultra」を最後にリリースされていない、Galaxy Noteシリーズを継承するモデルと捉えることもできそうです。
なお、どちらの画面もリフレッシュレートは最大120Hz。さらに、IP68の防水・防塵や、おサイフケータイにも対応しています。
カメラは100倍ズームまで。あらゆる被写体を綺麗に撮れる!
Galaxy S22、Galaxy S22 Ultraともに高性能なカメラを搭載していますが、とりわけGalaxy S22 Ultraは1億800万画素をメインとするクアッドカメラ構成で、光学10倍、デジタルズームを組み合わせて最大100倍で撮れるという、スマホのカメラでは最高峰のスペックを実現しています。
Galaxy S22 Ultraのカメラ構成は主要スペックの部分で記載しましたが、実は、有効画素数やF値は前モデルのGalaxy S21 Ultraと同じです。しかし、レンズや画像センサー、画像処理エンジンなどの全面的な改良によって、画質向上が図られたとのこと。特に、暗い場所での撮影性能が向上したことをアピールしています。
実際に、いろいろな被写体を撮ってみましたが、「どんな状況でも失敗しない」と思えるほど、きれいに撮れました。Galaxyのカメラは、そもそも評価が高く、いわゆる “映える” 写真が得意でしたが、Galaxy S22 Ultraは、見たままの色合いを再現するナチュラルさが増したように感じます。
【Galaxy S22 Ultraの作例をチェック】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。
ちなみに、1億800万画素のメインカメラで撮った画像は、デフォルトでは1200万画素(4000×3000)で記録されます。これは9つの画素を結合して、多くの光を取り入れる仕組みのため。パッと見できれいな写真を撮れるのはもちろん、細部まできめ細やかな、解像感の高い写真に仕上がる印象です。
一方の、Galaxy S22は、Galaxy S22 Ultraに比べるとスペックは若干低いものの、カメラの基本性能は共通しているようで、同じように明るく高精細な画質で撮れました。
不要な写り込みや影を消せる機能が便利
撮ったあとの編集機能も進化していました。重宝しそうなのが「AI消しゴム機能」。グーグルのPixel 6にも搭載されて話題になった機能ですが、意図せずして映り込んでしまったものなどを簡単に削除できます。ぼかしたり、塗りつぶしたりするのではなく、あたかも最初から存在しなかったように消せることがポイント。
さらに、影を消せる機能や、ガラスなどへの反射や写り込みを消去できる機能もあるので、思いどおりに撮影できない状況でも、とりあえず撮っておいて、後から補正することができます。
Galaxy S22 UltraのSペンはすぐにメモを書けるなど、 “Note” 同様に使える!
Galaxy S22 Ultraの最大の利点は、Sペンを使えることでしょう。前モデルのGalaxy S21 UltraもSペンに対応していましたが、本体には収納できないうえに、別途購入して持ち歩く必要がありました。
Galaxy S22 UltraのSペンは本体の左下に格納されていて、カチッと押して取り出せる仕様。落下の心配はなく、充電の手間もいりません。
しかも、Sペンを抜き出すだけで画面にメモを書けるように設定できたり、ワンタップでSペン専用メニューを呼び出せたりと、その使い勝手は、まさに “Galaxy Noteシリーズ譲り” といった印象です。
【Galaxy S22 UltraのSペンをチェック】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。
Sペンは紙に鉛筆やサインペンで書くような書き心地。使い慣れたら、アナログのペンより書きやすく感じるかもしれません。決して、過剰に評価しているわけではなく、筆者が普段使っているシャープペンやボールペンよりも心地よく感じました。
また、手書きで入力した文字をテキストに変換してくれる機能も非常に便利でした。
パフォーマンスや電池持ちにも不安要素はない
スペックにおいては、Galaxy S22、Galaxy S22 Ultraともに「Snapdragon 8 Gen 1」という、クアルコム社の最高峰プロセッサーを搭載しています。RAMはGalaxy S22が8GB、Galaxy S22 Ultraが12GBと差がありますが、どちらもストレスなく操作できました。
バッテリー容量はGalaxy S22が3700mAh、Galaxy S22 Ultraが5000mAh。画面サイズやハードウェアのスペックに差があることを考えると、バッテリー駆動時間は近いと言ってもいいでしょう。筆者は5日間ほど使ってみましたが、その期間中は1日でバッテリーがなくなることはなく、むしろ、かなりハードに使っても50%くらいは残るという印象でした。
Galaxy S22とGalaxy S22 Ultraは比較対象ではない?
Galaxy S22とGalaxy S22 Ultraは画面サイズも使い勝手も大きく異なるので、どちらを選ぶべきかを迷う人はそんなにいないかもしれません。むしろ、Galaxyには “折り畳み” という選択肢があります。
ですから、Galaxy S22にするか、約6.7インチの大画面ながら幅約72mmとコンパクトで縦に折り畳めるGalaxy Z Flip3にするか? あるいは、Galaxy S22 Ultraにするか、Sペン対応で横に折り畳めるGalaxy Z Fold3にすべきか? と迷うかもしれません。
SシリーズとZシリーズを比べた場合、やはりカメラはSシリーズに軍配が上がります。カメラ性能を重視するならGalaxy S22、Galaxy S22 Ultraを選ぶべきでしょう。また、Galaxy S22 UltraとGalaxy Z Fold3では、Galaxy Z Fold3がSペンを本体に収納できないこともあり、携帯性や使い勝手でもGalaxy S22 Ultraに利がありそうです。
なお、Galaxy S22とGalaxy S22 Ultraの価格ですが、4月7日現在、NTTドコモは「価格未定」としています。auはGalaxy S22が12万5030円(税込)で、Galaxy S22 Ultraは17万8820円(税込)。端末の返却を条件とする「スマホトクするプログラム適用時」の実質負担金は、それぞれ7万1990円(税込)、10万7180円(税込)となります。
両社ともに4月7日から予約受付が始まっていて、予約して購入した人を対象とするプレゼントも用意されています。気になる人は、早めに検討したほうがいいかもしれませんよ。
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