ツイッターは12月11日(現地時間)、誤解を招く可能性のあるツイートにつき、一般ユーザーが協力して背景事情を提供できる「コミュニティノート」を全世界に向けて展開したことを発表しました。
この機能はもともとジャック・ドーシー前CEOのもとで「バードウォッチ」という名前で導入され、誤報に対抗する手段として2021年に初登場したものです。当初は米国ユーザーのみが利用できましたが、今では日本やその他の諸国でもグローバルに見ることができます。
コミュニティノートは、誤解を招くようなツイートや事実と異なるツイートに対して、その内容が信頼できない理由の説明をノートとして付けられるしくみ。ファクトチェックと似ていますが、専門家ではなく「協力者」に選ばれたユーザーが行うことが特徴です。
コミュニティノートの協力者は、ツイートに「背景情報」のメモを追加できます。さらに、一般ユーザーもメモに対して「どれだけ役に立ったか」の評価を投稿できます。
協力者となるための資格条件を確認したり、志願して申し込むのはこちらのリンクから。応募の審査は随時、定期的に行われる予定だそうです。
もちろん「誤解を招く恐れがある」とされたツイートが正しくない、逆に付けられたメモが正しいという保証はどこにもありません。もしも偏った意見のメモが付けられ、それに何かの思想や愉快犯的な思惑を持った人々が集団票を投じれば、コミュニティノートが裏目に出る可能性もありそうです。
ノートが付けられたツイートや、特に多様な意見が求められるノートなどは、「コミュニティノート」専用ページにまとめられています。
そのトップにマスク氏の「何百人もの活動家の従業員らの圧力を受けて、ツイッターはトランプ氏が規則に違反していないと認めているにもかかわらずアカウントを凍結した」との発言が紹介され、さっそく「トランプ氏がその後の暴力(米議会襲撃事件)に責任があると見なされた」とツッコミを入れるノートが付けられています。少なくとも現在は、コミュニティノートは正常に動作しているのかもしれません。
Under pressure from hundreds of activist employees, Twitter deplatforms Trump, a sitting US President, even though they themselves acknowledge that he didn’t violate the rules: https://t.co/60PplztV4k
— Elon Musk (@elonmusk) December 12, 2022