デジタル
2016/11/11 19:00

マイクロソフトの未来はクリエイターに寄り添う! 「Windows Innovation Day」で語られた今後のMS

WindowsやOfficeをリリースするマイクロソフトが11月10日、プレス向けのイベント「Windows Innovation Day」を開催。Windows Innovation Dayは、同社の今後における経営戦略やビジネス展開をプレス向けに発表するイベントで、当日は多くのメディアや報道陣で盛況となりました。

 

世界で4億台以上の端末で稼動するWindows 10の今後について語る

冒頭、日本マイクロソフトの平野拓也社長が登壇し、Windows 10が担う今後の展開について説明。Windows 10は全世界で4億台のPCやタブレット端末で稼動し、多くのユーザーに支持されていることを踏まえつつ、今後は「モノからコト」、つまり、デバイスありきではなく、デバイスを使って何をするかに重点を置いた展開にシフトしていくと述べました。

↑↑日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長 平野拓也氏によるオープニングトーク
↑日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長 平野拓也氏によるオープニングトーク

 

その一環として、クリエイターの創作活動を支援できる環境を育てて行くのが重要と位置づけ、プロからコンシューマーのクリエイターにWindowsを活用してもらえるようなプラットホームを目指すとのこと。また、Windows 10が現在推し進めている施策の一環として、「クリエイティブ」「エンターテイメント」「セキュリティ」の3つをキーワードとして掲げています。

↑Windows 10が今後、新たな軸とする3つの要素
↑Windows 10が今後、新たな軸とする3つの要素

 

ペンデバイスによるクリエイティブな現場を支援

1つ目の軸である「クリエイティブ」は、Surfaceシリーズに代表されるペン入力対応のデバイスとWindows 10の組み合わせにより、イラストやアニメーションなどの製作作業を効率的に、かつプロからアマチュアまで幅広い層に受け入れられる環境作りを目指すことを意味しています。そして、既に制作の現場で活用されている事例が紹介されました。

 

イラスト投稿サイト「ピクシブ」の伊藤浩樹氏は、「ピクシブに投稿される作品は6500万点に及び、そのうち88.1%がWindowsから投稿されたもの」と語り、制作ツールとしてWindowsデバイスが多く使用されていることをアピールしました。

↑「ピクシブに投稿される作品は6500万点に及び、そのうち88.1%がWindowsから投稿されたもの」と語る、ピクシブ株式会社 伊藤浩樹氏
↑ピクシブ株式会社 執行役員 伊藤浩樹氏

 

↑イラストアプリ「ピクシブスケッチ」とSruface Pro 4の組み合わせによるデモンストレーション
↑イラストアプリ「ピクシブスケッチ」とSruface Pro 4の組み合わせによるデモンストレーション

 

また、アニメ「攻殻機動隊S.A.C.」シリーズや「009 RE:CYBORG」などで知られる神山健治監督も登場。来年公開予定の新作アニメーション映画「ひるね姫」について、同作の製作は絵コンテからWindowsデバイスを使用してフルデジタルで行ったと説明。

↑来年3月に公開される「ひるね姫」の監督 神山健治氏は、同作の製作は絵コンテからフルデジタルで行ったと語りました
↑神山健治監督

 

↑↑アニメーション映画「ひるね姫」はVAIO Z Canvasを使用して、絵コンテや作画、動画の制作まで、全てデジタルで行われました
↑「ひるね姫」は、VAIO Z Canvasを使用して、絵コンテや作画、動画の制作まで、すべてデジタルで行われました

 

Windows 10とXbox Oneによるクロスプラットホームで展開されるエンタテインメント

次に、ゲーミングの分野において、同じタイトルがWindows 10とXbox Oneの両方でリリースされる「クロスプラットホーム」にも注力していくと語られました。注目は、日本でも正式発表された新型ゲーム機「Xbox One S」。Xbox One Sは、従来のXbox Oneよりも40%小型化され、HD Blu-Rayや4Kビデオストリーミング、HDRサポートなど各種機能が強化された据え置き型ゲーム機で、年末商戦に攻勢をかけるべく、2016年11月24日に発売される予定です。価格は3万4980円(税別)。

↑新型ゲーム機「Xbox One S」
↑新型ゲーム機「Xbox One S」

 

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↑会場には実機も展示

 

↑株式会社スクウェア・エニックスの橋下慎司氏が登壇し、Xbox Oneでもリリースされる「FINAL FANTASY XV」について語りました
↑株式会社スクウェア・エニックスの橋下慎司氏が登壇し、Xbox Oneでもリリースされる「FINAL FANTASY XV」について語りました

 

↑HDR技術により、太陽光や天候がリアルに表現できるようになったとのこと
↑HDR技術により、太陽光や天候がリアルに表現できるようになったとのこと

 

↑↑そのほか、Windows 10とXbox Oneで展開される「アケアカNEOGEO」についても説明がなされました。NEOGEOの名作ゲームがWindows 10でプレイが可能となります
↑そのほか、Windows 10とXbox Oneで展開される「アケアカNEOGEO」についても説明がなされました。NEOGEOの名作ゲームがWindows 10でプレイが可能となります

 

3つの要素でセキュリティを確保

Windows 10ではセキュリティも強化。WEBからの脅威に対抗する「SmartScreenフィルター」、マルウエアからPCを守る「Windows Defender」、パスワード漏洩からアカウントを守る「Windows Hello」の3つの要素でセキュリティを確保するとの説明がなされました。

↑パソコンを脅威から守る3つのセキュリティ
↑パソコンを脅威から守る3つのセキュリティ

 

各メーカーとの協業を推進する「マイクロソフトエコシステム」

マイクロソフトは、今後も各ハードウェアメーカーや、サービス企業、クリエイターなどとの協業を進めていく「マイクロソフトエコシステム」についてアピールするとともに、ユーザーがWindowsをより体験しやすいように、専門スタッフやデモ機を店頭に配置した「Windowsエリア」の拡充を図ることも発表されました。

↑VAIOや富士通、パナソニックなどの国内PCメーカーから、AUSUやHUAWEIなどの海外メーカーなどの代表が一堂に会し、マイクロソフトとの協業をアピール
↑VAIOや富士通、パナソニックなどの国内PCメーカーから、AUSUやHUAWEIなどの海外メーカーなどの代表が一堂に会し、マイクロソフトとの協業をアピール

 

↑↑全国の量販店などに27店舗が展開される「Windowsエリア」
↑全国の量販店などに27店舗が展開される「Windowsエリア」

 

↑各PCメーカーがラインナップするWindows 10搭載の主力モデルも展示
↑各PCメーカーがラインナップするWindows 10搭載の主力モデルも展示

 

残念ながら、海外で発表され話題となっているクリエイター向け一体型PC「Surface Studio」の日本発売については発表されず、記者からの質問に対しても「準備中です」と回答するにとどまりました。