最近のスマートフォンには、身に危険が迫ったときや災害時に通報しやすくする機能が備わっています。が、Androidの「緊急通報」機能が大量の間違い電話を引き起こしており、Googleが対応することになりそうです。
Android 12以降には、「緊急通報」機能が追加されています。この機能により、電源ボタンを5回以上すばやく押すことで緊急SOSに連絡を取ることが可能です。
この機能が発動すると数秒のカウントダウンが始まり、間違いであればキャンセルできます。最大のポイントは、緊急時にスマホの画面を見ずに、すぐに通報できること。各ブランドにより動作は少し異なりますが、おおむね同じように動作します。特にPixelスマホの場合、自動的に動画を撮影することも可能です。
しかしイギリスでは、この緊急SOSが誤報の原因になっていると英BBCが報じています。
全国警察本部長評議会(NPCC)は、すべての緊急サービスで通報件数が過去最高を記録しており、それには複数の理由があるなか、大きな影響を及ぼしているのが「Androidスマホのアップデート」だと述べています。つまりAndroid 12や13への更新により緊急SOS機能が追加され、それらが誤作動しているというわけです。
これによる無言電話は、オペレーターが対応するのに20分もかかったそうです。そのためNPCCは、間違って通報した人はそのまま話し続け、間違いだったと伝えるよう呼びかけています。
またNPCCは、Android 13のアップデート以降、この問題がより広がっていると指摘。この問題はイギリスに限らず、欧州緊急番号協会(EENA)も「Android端末からの自動誤発信が急増している」との報告を受けているそうです。
これに対してGoogleは、緊急SOS機能をどう機能させるかは端末メーカー次第だとしつつ「これらのメーカーが意図しない緊急通報を防げるよう、Androidは追加のガイダンスとリソースを提供」していると回答。つまり、緊急SOSの動作方法を変える手助けをするようです。
さらに「この問題に対処するアップデートは、まもなく各端末メーカーからユーザーに提供させるものと思われます」とのこと。この問題が起こり続けるユーザー向けには、今後は数日間、緊急SOS機能をオフに切り替えてくださいと述べています。
緊急SOSのオン/オフを切り替える手順は、次の通りです。
- スマホの設定アプリを開きます
- [緊急情報と緊急通報]→[緊急 SOS]をタップします
- 設定を選択します
- 緊急 SOS の操作を選択します
Source:BBC
via:9to5Google