ボイスチャットサービスのDiscordは、10代の若者が交流するために便利なツールになっている一方、保護者にとっては心配な面もあります。そうした「子どもを保護すること」と「子どものプライバシー」を両立できるよう、Discordは新機能「ファミリーセンター」を導入すると発表しました。
このファミリーセンターは、手短に言えば「子どもがどんなアクティビティ(行動)をしたかを保護者が確認できる」というもの。ただし、子どもの側でオプトイン(同意)する必要があります。
子どもが同意すれば、保護者はDiscordアプリ内で、過去7日間における子どもの活動を確認できるようになります。これにはメッセージや通話を行ったユーザーの数、追加した新しい友人の数、積極的に参加しているサーバーの数などが含まれます。また、保護者はこの情報を毎週メールで受け取ることも可能。
ただし、保護者は会話の内容そのものを見ることはできません。また、確認できる活動も子どもが同意した後だけに限られ、その前に何をしていたかは対象外となっています。
この機能を使うには、ファミリーセンターで作成できるQRコードを、保護者が子どもに要求する必要があります。その後、保護者はDiscordアプリでQRコードをスキャンしたうえで、子どもがアプリ上で同意しなければ有効になりません。
Discordは、この機能の使い方について保護者と子どもが話し合うことを勧めています。そもそもファミリーセンターの目的は「保護者とお子様がより安全なインターネット習慣について生産的な対話が行われるよう促進し、オンライン上の経験について相互に有益な方法を作り出すこと」だと説明されています。
こうして親子がオンラインでの行動を話し合うことを奨励する機能は、Discordだけではありません。『フォートナイト』開発・運営元のEpic Gamesも昨年、13歳未満の子供用アカウントに、保護者がボイスチャットを使って話せる相手を制限できる機能を追加していました。
ネット越しに知り合った相手の中には、悪意ある人が混じっている可能性もあります。このファミリーセンターをきっかけに、親子がじっくり話し合ってみるのも良さそうです。