シャープは、「AQUOS sense」シリーズから新モデル「AQUOS sense8」を2023年秋以降に発売することを発表した。同シリーズ初の光学式手ブレ補正を搭載し、片手でもブレを抑えた撮影が可能になる。また、従来機が誇る超時間の電池持ちもさらに向上し、カメラやディスプレイも、より高画質に進化した。カラーは、コバルトブラック、ライトカッパー、ペールグリーンの3色。
「気軽に写真を楽しめる」。初の光学式手ブレ補正採用で鮮明な写真を簡単に撮影
「AQUOS sense8」は、ミッドレンジスマートフォン「AQUOS sense」シリーズの新モデル。最大の特徴は、1/1.55インチの大型カメラセンサーに、同シリーズ初の光学式手ブレ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)を搭載していることだ。全画素がPDAFに対応した標準カメラ、そして15mmの広角カメラを備えており、片手で撮影するときにも、ブレを抑えた撮影が可能となる。従来機では、シャッタースピードを遅くしないと光量を確保できずにブレてしまっていたシーンでも、「AQUOS sense8」では鮮明な写真を撮影することができるのだ。
ズーム機能は、光学2倍相当に対応。1倍撮影では高感度モード、2倍撮影では高精細モードを内部で切り替えることで、解像度が落ちることない撮影を楽しむことも可能だ。
さらに、画質エンジンは、フラッグシップモデル「AQUOS R8 Pro」の高画質化技術を応用した、新画質エンジン「ProPix5」にアップデート。すべてのHRD撮影が、非圧縮のRAWデータを合成できるようになったことで、髪の毛や肌の質感、そして明暗差のあるシーンでも黒つぶれを低減し、細部の質感までよりリアルに再現する。
CPUには「Snapdragon 6 Gen 1 Mobile Platform」を搭載。従来機に搭載していた「Snapdragon 695」と比べて、カメラISPが大幅に向上。ノイズリダクションも画像の部分ごとに調節が可能となった。これにより、例えば夜景撮影時でも建物のディテールは残しながら、夜空のノイズは低減した写真撮影を楽しむことができるという。
同社が語る、「ユーザーに、気軽に写真撮影を楽しんでもらいたい」というこだわりは、UIにも表れている。シャッターボタンをスライドさせるだけで簡単に、好きな場所に移動できるフローティングシャッター機能を採用。これにより、自撮り時など、片手では押しづらかったシャッターボタンをストレスなく押して撮影することができるようになった。
IGZO OLEDによりAQUOSが誇る電池持ちがさらに向上
「AQUOS sense」シリーズの特徴といえば、長時間の電池持ちも挙げられる。「AQUOS sense8」では、バッテリーを5000mAhへと大幅に増量。搭載されている「Snapdragon 6 Gen 1 Mobile Platform」は、省電力性にも優れているから、バッテリー向上にも寄与したという。これらとIGZO OLEDの組み合わせにより、フル充電から1日10時間の利用で2日間、充電なしで利用することができる。
同社 通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部 課長の清水寛幸氏は「動画視聴4時間、音楽再生3時間、SNS2時間、そしてゲームが1時間と、がっつり使っても余裕で2日間電池持ちをします」と語った。
さて、長時間使い続けることには、ディスプレイの快適な操作性も欠かせない。同社独自の90Hz可変駆動IGZO OLEDを採用したディスプレイは、省電力と滑らかさを自動調整してくれる。ここに、ブラックフレームを高速で挿入することで、最大180Hz相当の表示と快適な操作感を実現した。また、日差しの下でも画面が見やすい「アウトドアビュー」、シーンごとに画質設定ができる「リッチカラーテクノロジーモバイル」にも対応。目の負担低減にも配慮されており、高画質はそのままにブルーライトが同社従来機比50%低減された。
重量は159g。これは5000mAhのバッテリーを搭載する5Gスマートフォンでは、世界トップクラス級の軽さだ。手に持ちやすい横幅71mm、MIL規格に準拠した防水や耐衝撃性能も備わっている。OSバージョンアップは最大3回、セキュリティアップデートは最大5年間とハイエンド並の長期サポートで、安心して長く使用することができる。
同モデルは、日本での発売を皮切りに、台湾・インドネシアにおいても順次発売開始予定。同社 通信事業本部 本部長の小林繁氏は、海外展開について「日本製品の防水・衝撃耐久性は海外でのニーズが非常に高い」と語った。また、「インドネシアの市場は、今まさに4Gから5Gへ移行する段階です。そのなかで、シャープ製品は非常に注目されているので、当社のチャネルをいかして一気に展開していきたい」と、今後の展望を述べた。
また、「大切に長く使う」という製品ライフサイクルの長期化ニーズに応えていき、幅広いラインナップを揃えてさまざまなユーザーが気に入って使用できるものを展開していきたい、と締めくくった。
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