「コスパ」=「激安」とは限らない——。ここでは、家電のプロたちが実体験を踏まえた各自の指標で、「価格以上のパフォーマンス」を保証できる逸品を厳選。その魅力を語り尽くす。今回紹介するのはOnyx Internationalの「BOOX Tab Mini C」。
※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。
【私が推します!】
モバイルライター・井上 晃さん
モバイルガジェットを中心に取材し、雑誌やウェブメディアに寄稿。国内外で取材を重ね最新のモバイル事情に精通する。
カラーの電子ペーパーを搭載し読書用や手帳用としてユニーク
Onyx International
BOOX Tab Mini C
実売価格:6万9800円
7.8インチのカラー「Eink Kaleido3」電子ペーパーディスプレイを採用したAndroidタブレット。前モデルと比べて彩度とカラー解像度が大幅にアップした。独立GPUである「BSR(BOOX Super Refresh)」を搭載し、高速レスポンスを実現。
SPEC●OS:Android 11●CPU:クアルコム8コア●ディスプレイ:7.8インチ(702×936 [150dpi、カラー])●メモリ+ストレージ:4GB+64GB● サイズ/質量:W136.5×H194×D8.3mm/308g
電子書籍派で手帳用の端末を探している人に。価格も魅力
電子ペーパー搭載の電子書籍リーダーは一般化してきましたが、昨今はAndroidベースのOSで駆動している端末が増えてきていることがトピック。私がそうした端末に触れたのは数年前の海外の見本市でしたが、ここにきて日本市場でも目に入るようになってきた印象です。
今年登場した本機は、カラー表示対応や、ペン入力が使えることなどがポイント。Playストアから一部のアプリをインストールして使うこともできます。電子書籍リーダーとしての運用はもちろん、例えば、ノートアプリやカレンダーアプリでメモを取るうえで色付きの線をサッと描けるのが便利。ペンの筆跡が表示されるまでには少しタイムラグがあるので、本格的な絵を描く目的では物足りなさも感じますが、丁寧に文字を書くぶんには実用的です。
ペンを側面に固定できることや、電子ペーパー特有のバッテリー持ちの良さなど、取り回しの良さも魅力。電子書籍派で手帳用の端末を探している人は、他社同等品が10万円弱であることも念頭に、検討してみると面白いモデルです。