iPhone 15 Proモデルは、パワフルな「A17 Pro」プロセッサーを搭載しています。しかし、処理の重いアプリを動かすと熱くなり、サーマルスロットリング(高温になると破損を防ぐために動作速度を落とす仕組み)が起こりがち。例えば、ゲームの『原神』を最高のグラフィック設定で遊ぶ場合、ときどき画面が止まったりカクついたり……。

そこで、iPhone 15 Proを改造して冷却システムのベイパーチャンバーを追加し、その実力をフルに発揮させた人が現れました。
著名リーカーのRevegnus氏は、ある中国のクリエイターがiPhone 15 Proにベイパーチャンバーを取り付けたところ、驚くべき結果が得られたと紹介しています。ここでいうベイパーチャンバーとは金属製の薄い放熱部材であり、サムスンのGalaxy S23シリーズにも採用されています。
https://twitter.com/Tech_Reve/status/1726784098415550773?s=20
改造したiPhone 15 Pro上で動作する『原神』は、60fps近くをしっかりキープするようになりました。改造前が51.2fpsだったことから、大きく改善しています。
また、3DMark Solar Bar Unlimitedベンチマーク(レイトレーシング性能の計測)も向上しているほか、発熱も低下していることが確認できます。
2024年の「iPhone 16 Pro」モデルでは、熱伝導性の高いグラフェン(結合炭素のシート状物質)や金属製バッテリーケースを導入し、冷却性能を高めるとのうわさもあります。
たとえプロセッサーを高性能化しても、熱くなってサーマルスロットリングが起こり、実力を発揮できなければ意味がありません。今後はスマホメーカー各社とも、高性能プロセッサーの採用と並行して、独自の冷却システム開発に力を入れていくことになりそうです。
なお、ゲーミングスマホ向けの冷却ファンは、すでにサードパーティが開発し、アマゾンなどのネットショップで販売しています。iPhoneを改造するとアップルの保証が無効になる場合もあるので、そうした外付けアクセサリーを購入するほうが無難でしょう。
Source:Revegnus(X)
via:Wccftech