空のF1と称される3次元モータースポーツの大会「レッドブル・エアレース千葉2017」の決勝が4日(日)に開催。5万5000人もの観衆が見守る中、大会唯一の日本人パイロット・室屋義秀選手がシーズン2試合連続、母国大会で2年連続の優勝を果たしました!
前戦のチャンピオンが悪環境の中でも力強いフライトで栄光を手に
千葉大会は世界各国から選ばれた14名のトップパイロットが集結。初戦の「Round of 14」では、予選4位の室屋選手がチェコのペトル・コプシュタイン選手に70センチ差、タイムにして0秒007差をつけるシビアな戦いを見せました。
準決勝では、果敢に攻めるあまり2秒加算のペナルティを受けてしまいますが、なんと相手選手のマット・ホール選手も痛恨のペナルティ。室屋選手が決勝ラウンドへと進出します。
そして舞台はいよいよ上位4名のパイロットがタイムを競う決勝「Final4」へ。次第に風が強まりレースコンディションも悪くなっていく中、トップバッターの室屋選手は、渾身のフライトでこの日の自己ベストとなる55秒288を樹立。3名のパイロットにプレッシャーを与える好タイムを叩き出します。
2番目に飛行したコプシュタイン選手は室屋選手の記録を上回ることができず、マティアス・ドルダラー選手、マルティン・ソンカ選手の実力者2名もタイムで室屋選手を上回るもののペナルティに泣かされます。
このように、非常にタフな戦いでしたが、いくつもの幸運を逃さずチャンスにし、母国ファンの熱い声援で後押しをうけた室屋選手が大会2連覇、母国開催でも2年連続の勝利を収めたのです。
伝説の機体の展示飛行も行われた奇跡の週末
今回の千葉大会では、予選と決勝の両日にスペシャル・サイドアクトとして、誕生77年で現在、世界一周フライト中の「ブライトリングDC-3」の展示飛行や、約70年ぶりに零戦(零式艦上戦闘機)が大空を舞う「零戦里帰りプロジェクト」も行われました。
世界のトップパイロットが熱い戦いを繰り広げる姿に加え、今も語り継がれる伝説の機体が肉眼で確認できる位置で飛行する姿を目にできた観客にとって、今大会は一生の思い出となったに違いありません。
レッドブル・エアレースに見る時計ブランド
さぁ、レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップの次戦は7月1日・2日に行われるブダペスト大会。現在ランキング1位となった室屋選手の、さらなる活躍に期待しましょう!