世にスマートウオッチは数あれど、本当にフルタイムで使えるスペックを備えたモデルは、そう多くない。そのわずかな候補のひとつとなるカシオのプロトレック スマートがさらに使いやすく進化を遂げた。このタフなモデルの最新性能を徹底検証する。
普段使いに加えて、雪山も夏フェスもこの一本で十分
2016年に発売されたカシオ初のスマートウオッチ「WSDーF10」は、カシオのあらゆる部門から精鋭が集って作り上げたモデルだった。そのため、モジュールの開発はもちろんプロトレックやGーSHOCKといったブランドを横断した時計製造技術のノウハウがこれでもかと凝縮されていた。その一例が、2層ディスプレイ、各種センサー、MIL規格準拠のタフ性能、操作系統を守りながら質感にもこだわった外装、約1か月駆動の「タイムピースモード」である。
翌年にはGPSとオフラインマップを機能追加した第2世代へ移行。こうした歴代モデルのスペックを保持しながら完成した最新の第3世代は、これまでのモデルのサイズが気になっていた方も納得のダウンサイジングを実現した。カラー液晶は多くの情報を精細に表示する有機ELとなり、地図と連動するオリジナルアプリも進化。デバイス単体でもより幅広い活動記録が可能となった。
実際に1週間使用した筆者も、通知の確認や目的地までの道のりなど、いつもならスマートフォンを使う作業の多くを本機だけで済ますことができ、大いに助かった。しかも、タウンユースだけでなく、水辺や岩山など、時計を壊しやすい場所でも気にせず使えるのがプロトレック スマートの最も良いところ。これなら普段使いはもちろん、雪山から夏フェスまで、どこにでも着けていけるだろう。
プロトレック スマート
WSD-F30-BU
6万5880円
従来機より横3.9㎜、厚さ0.4㎜もサイズダウンした第3世代。最大3日間のアクティビティでもオフライン地図の利用やGPSによる位置情報記録が可能に。二層ディスプレイの視認性と情報量も改良されている。
SPEC●OS:Wear OS by Gogle●ディスプレイ:1.2インチ 2層ディスプレイ●防水性:5気圧●サイズ/質量:約W53.8×H60.5×D14.9㎜/約83g
クロスバンドに付け替えればウインタースポーツにも最適
完全防寒したウインタースポーツ時でも、別売のクロスバンド(5400円)を使えばウエアの上から装着可能。5気圧防水でMIL STANDARDに準拠し、タフなニーズに応える。
MODEL VARIATION
WSD-F30-RG
6万5880円
WSD-F30-BK
6万5880円