ノートPCに求められる機能・性能は時代に合わせて変化してきました。昨今は個人のライフスタイルがかつてないほどに多様化。ビジネスや副業でも使えて、クリエイティブな作業にも対応できて、エンターテイメントも楽しめて、AIも活躍できて……と、「せっかく購入するなら幅広いシーンで使えるPCが欲しい」と考える人も多いはず。

GIGABYTE(ギガバイト)のノートPC「AERO X16」は、AI処理が得意な専用ユニットを備える最新CPUを採用。さらに、画像・動画編集のようなクリエイティブ作業やゲームのような重たい処理まで快適にこなせるGPUを搭載するなど、高いポテンシャルを持っているのが特徴です。
いったいどんな高度な作業で真価を発揮するのか、それぞれのシーンで詳しく確認してみましょう。
目次

【クリエイティブシーン】高性能CPU・GPUとPantone色校正済みパネルで制作をバックアップ

写真や画像編集、動画制作といったクリエイティブシーンで使われるアプリの多くは、作品を本格的に、なおかつ効率よく仕上げることに重点を置いています。そのため、凝ったデザインやエフェクトを多数搭載しているほか、細部までパラメーターを変更できるといったカスタマイズ性にも優れているのです。
ただし、細かなパラメーターまで調整し、細部にまでこだわった作品を作ろうとすれば、それだけ処理が増えていく……つまり、PCにかかる負荷も高くなってしまいます。本格的なクリエイティブ系のアプリを快適な速度で動かそうとすれば、高性能なCPUとGPUの搭載は必須なのです。

AERO X16がクリエイターに最適な理由は、そんな要求に応えてくれる高い性能を持っていることです。特にクリエイティブ用途で重要となるGPUには「GeForce RTX 5060 Laptop」を搭載。多くのクリエイティブアプリはGPUを使った演算処理もサポートしているので、Adobe製のPhotoshopやLightroom Classicといった各アプリはもちろんのこと、DaVinci Resolveのような人気の動画編集アプリ、さらに学術研究分野でも力強い味方となってくれるでしょう。
なお、本製品はGPUのパフォーマンスを安定的に引き出せる「NVIDIA Studio」認証を取得しています。最適化されたドライバーがプリインストールされているため、設定に詳しくないユーザーでも本来の性能で利用できるというのもうれしいですね。


さらに、クリエイター向けPCを語るうえで忘れてはならないのがディスプレイです。いくら高性能であっても画面に映る色が正しくなければ、写真や映像の出来にも影響を与えてしまいます。

AERO X16のディスプレイは16インチと大型なうえ、アスペクト比16:10の少し縦に長いパネルを採用。解像度はモデルごとに2560×1600ドット、あるいは1920×1200ドットとなりますが、いずれもPantone色校正済みのパネルが採用されているため、別のPCで見ても色味のブレが小さく色再現性に優れているというのが魅力です。

【ビジネスシーン】「Copilot+ PC」準拠でAIによる効率化を強力サポート

今回試用したモデルは、CPUに「Ryzen AI 7 350」を搭載しています。このCPUはAIの処理能力に優れるユニット「 NPU」を内蔵しており、Windows 11標準の「Copilot」のようなAI機能をスムーズに利用できるのが特徴です。AIを使ったアプリやサービスは今後さらに増えてくることが予想されますが、今のうちから対応しておけば、しばらくは安心でしょう。
現時点でPCを使って試せるAIの有効活用法といえば、ビジネスシーンなどでより生産性を向上させる機能の数々です。まず試してみてほしいのが、音声から文字起こしができる「ライブキャプション」。リアルタイムで文字起こしをしてくれる機能で、マイク入力はもちろんですが、動画の音声を字幕のように表示できるというのが特徴です。

試してみると、ミュート時でも文字起こしを行ってくれるため、音を出せない場所で動画を視聴する、なんてこともできるようになります。会議中の音声を再生すれば文字起こしをしてくれるため、議事録の作成も楽になること間違いなしです。
もう一つ、調べものをするときに困るのが、資料の量が多すぎて知りたい部分を見つけるのが難しいこと。そんなときは、ブラウザの「Edge」から利用できるCopilotを使ってみましょう。

ウィンドウ右上にあるCopilotアイコンをクリックし、「このページを要約」と入力してあげるだけで、内容を要約してくれます。要約を見て気になる部分を詳しく読んでいく、という調べ方をすれば、時間を大幅に短縮しつつ、より内容の濃い調べものができるでしょう。
これらはCopilot+ PCで使えるWindows 11の標準機能です。Copilot+ PCなら、今後登場するさまざまなAI機能・アプリが使える可能性が高いだけに、AI機能の将来性にも期待できます。
加えてAERO X16は、GIGABYTE独自のAIエージェント「GiMATE」も搭載。基本的にはPC管理用のツールとなり、バランスやゲーム、クリエイター、省電力といった動作プロファイルの変更、ドライバーやBIOSなどのアップデートチェックなどが可能です。




AI機能でいうと、必ずオンにしたいといっても過言ではないのが、「AI PRIVACY」。これは、画面の前にいるかを自動で判別し、画面を暗くして消費電力を抑えたり、ロックをかけて他の人が勝手に操作しないようにしたりする「AI PRIVACY 無人状態保護」と、2人以上が画面の前にいる場合、覗き見されているという警告をしてくれる「AI PRIVACY 覗き防止」の2つの機能からなります。
とくに屋外で使う場合、後ろからこっそり盗み見るショルダーハックが怖いだけに、「AI PRIVACY 覗き防止」は活躍してくれるでしょう。

【ゲーミングシーン】高性能GPUと165Hz液晶でプレイに没頭!

プライベートでPCを使って楽しめることの1つに、ゲームがあります。以前はゲーム専用機向けにしか大型タイトルが発売されなかったりしましたが、最近ではPC向けもリリースされるようになっており、同時発売となることも珍しくありません。
ただし、どんなPCでもゲームが楽しめるわけではなく、高い3Dグラフィックス性能が必要です。最近のCPU内蔵GPUは高性能化してきているとはいえ、高画質設定で遊べるほどではありません。解像度や画質を落とせば遊べるものもありますが、最悪起動しないことすらあります。

その点、AERO X16にはGPUとしてGeForce RTX 50 Laptopシリーズを搭載。3Dゲームを高いフレームレート(1秒間あたりの画面描画回数。単位はfps。PCが高性能なほど高くなる)で難なく遊べるだけの実力があります。

また、ゲーム用途でも重要になるのがディスプレイ。一般的なディスプレイはリフレッシュレート(1秒間あたりの画面書き換え回数。単位はHz)が60Hzですが、なんと本製品は165Hzの高リフレッシュレートに対応しています。メリットは画面の動きが滑らかになること。映像が大きく動くシーンでもカクつきを感じにくくなるため、よりゲームに没頭しやすくなります。
また、次の画面へと書き換わる時間が短くなるため、60Hzで表示するよりも新しい画面が先に表示されるのもメリット。FPSなどの対戦ゲームでは、ほんのわずかな遅れが勝敗を決することも少なくないだけに、ゲームで有利になりやすいわけです。
実際のゲームでどのくらいの性能が出るのか気になるので、ベンチマークソフトを使い、その性能をチェックしてみましょう。まずは、人気のハンティングアクションゲーム「モンスターハンターワイルズ」のベンチマークソフトを試してみました。

スコアは17705。平均フレームレート100fps以上、重たいシーンでも80fps前後を維持しており、「快適にプレイできます」との言葉通り、快適に遊べることは間違いありません。
もうひとつ試したのは、人気の対戦格闘ゲーム「STREET FIGHTER 6」のベンチマークツール。上限フレームレートとなる60fpsをいかに維持できるか、という点に注目です。

クオリティを最高となる「HIGHEST」にして試してみたところ、この設定でもフレームレートはほぼ60fpsに貼りつき、スコアは100となりました。高画質設定でも不満なく楽しめるというのは、かなりうれしい結果です。
ゲーミングPCとして見ても、AERO X16は満足できるモデルと言えそうです。


【キャンパスシーン】高性能なのに重量2kg切りで持ち運びも苦にならない!

ゲームやクリエイティブ向けのハイスペックノートPCは、高性能を実現するため重量がかさみがち。さらに、快適に使える環境を求めると、どうしても高解像度で大きなディスプレーも欲しくなります。つまり、理想を求めると大きくて重たいノートPCになってしまうわけですが……そうなると、屋外に持ち出せないどころか、家の中での移動すら難しくなってきます。
もちろん、家ではハイエンド構成のデスクトップPCをメインとして使い、外では軽量なモバイルノートPCをサブとして使う、といった選択肢もあります。しかし、2つのPCでデータをどう同期するのかや、アプリ管理はどうするかなど、これはこれで悩みが増えてしまいます。
簡単なのは、外へと持ち出せる軽さと小ささがあり、メインPCとして使える性能のノートPCを手に入れることでしょう。そう、屋内外問わず使える高性能ノートPCがあれば、1台で解決するのです。


AERO X16の重量は、約1.9kg。また、サイズは355×250.7×19.99mmとかなり薄くなっており、大きめのリュックなどであれば、問題なく持ち歩ける重量とサイズになっているのがうれしいところ。それでいて性能は高いですから、かなり理想に近いといえるのではないでしょうか。


インターフェースも充実しており、右側面にType-AのUSB 2.0とUSB 3.2 Gen1を各1と、ヘッドセット端子を装備。左側面には1Gbpsの有線LAN、HDMI、Type-AのUSB 3.2 Gen1、Type-CのUSB4が用意されています。
仕事で高性能PCを手放せないビジネスマンはもちろんのこと、1台で家でも学校でも不満なくPCを使いたいという学生にもピッタリといえそうです。

結論。性能も軽さも妥協しない、AI時代の理想形ノートPC

クリエイティブアプリやゲームで重要となる高いCPU性能・GPU性能をもち、トレンドのAI機能も使え、それでいて持ち歩きも可能な1.9kgという軽さを実現しているノートPCというのは、まさに”理想”といっても過言ではありません。
AI機能を普段から活用したい人はもちろん、今後増えていくであろうAI機能に期待しているのであれば、手軽に使えるAI PCは魅力です。長く使える高性能・高機能PCを探しているのであれば、AERO X16は魅力的な候補となってくれるでしょう。

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撮影/ヒゲ企画