ヘルスケア
2018/4/19 11:00

ずぼらなのに23万部突破の著者が伝授! 斬新「デスクヨガ」4選

デスク周辺仕事が多く、肩はもちろん、首、腰、腕のこりに悩まされる人も多いと思います。そこで今回はヨガ本としては群を抜くヒット作「ずぼらヨガ」(23万部)「すごいストレッチ」(16万部)の著者・崎田ミナさんに、面倒くさがりの男子のための、デスクで簡単にできるヨガを伝授していただきました。

 

【崎田ミナさん プロフィール】

漫画家兼イラストレーター。23万部もののヒットとなった「ずぼらヨガ」、本だけでなく派生商品にもいたった「すごいストレッチ」を刊行。現在は次なる書籍を執筆中!

 

 

「仕事をしている自分はカッコ良い」の思考で精神がボロボロに……

――崎田さんは漫画家になる前から、エディトリアルデザイナー、雑誌編集者、印刷所勤務など、何かとデスクワークが多かったようですね。

 

崎田ミナさん(以下:崎田) もともと漫画家を目指していたのですが、すぐに漫画家になれるわけではないので、まず新卒で小さな出版社にデザイナーとして入社しました。その後フリーランスを経て、群馬の印刷会社に就職。今度はフリーペーパーの編集長を任されたのですが、任されると言っても私1人だけの編集部で(笑)。そのときにかなり仕事をやり過ぎて、パニック障害になってしまったんです。

このころは、どうも仕事中毒、ワーカホリック的なところがあって、いま思うと気持ちのどこかに「こんなに仕事をしている自分はカッコ良い」みたいなのがあったんだと思います。それで身体を壊してからは再度フリーランスに戻って、漫画やイラストの仕事をやっていたのですが、今度は起き上がれないほど精神的に参ってしまって。それで「このままではマズい」と、ヨガをし始め、この体験をイラストにしたものをネット連載させていただき、本になったのが「ずぼらヨガ」と「すごいストレッチ」です。

 

――読者は、かつての崎田さんと同じような仕事中毒のような方が多いのでしょうか?

 

崎田 いや、読者の方はたぶんバラバラですね。若い方もいれば年配の方も。男女比もバラバラだと思います。でも、これは想像ですけど、特に30代の男性って、仕事と私生活の線引きがなくなるほど働く方が多いんじゃないかと思います。まだ無理がきく年代ですし。私の経験で言うと、仕事でいつか身体を壊すのはバカバカしいですし、そうならないために、30代にこそ身体のメインテナンスはきっちりしておいて欲しいと思っています。

 

 

↑崎田さんのヒット作「ずぼらヨガ」「すごいストレッチ」。とかく難しそうなヨガやストレッチを、崎田さんが自身の体験と合わせて、わかりやすく紹介されています

 

 

【デスクヨガ①】片鼻だけで呼吸する「片鼻呼吸法」で脳スッキリ!

――今回はそんな崎田さんにGetNavi web読者に向けて、デスクでも簡単に出来るリセット術をご紹介いただきたいと思っています。

 

崎田 はい。まず、動きが少なくてできるものとして、頭がスッキリする「片鼻呼吸法」ですね。これは私が最初にヨガで習って、今日も久しぶりにやってきたんですけど、当初はすごく衝撃でした。

これは、左右の鼻の穴の呼吸を意図的にコントロールする方法。人間って片方の鼻で呼吸していることが多いらしいんです(個人差あり)。左右の鼻呼吸を交互に行うことで自律神経が調整され、イライラの抑制にもつながると言われています。

これはヨガの先生に教わったのですが、左の鼻の場合は右脳を刺激しリラックスさせる働きが、右の鼻の場合は左脳を刺激しやる気モードを促す働きがあるそうです。こう聞くとなんだか面白いですよね。

ヨガには、ほかにも呼吸法がありますが、単に「腹式呼吸をしましょう」と言われてもやり方を知らない人はつまんないじゃないですか(笑)。それよりは「片鼻でやってみる」とかのほうが面白いですし、デスクでも簡単に出来るのでおすすめですね。本当に頭がスッキリして気持ち良いですよ。紹介した後、ツイッターでも「何これ!」って感じの感想が結構あるので、ぜひお試しください。

 

↑周りに気付かれず、簡単に出来る片鼻呼吸法。goo「いまトピ」での崎田さんの記事ページでは詳しい方法を掲載しています(画像クリックで遷移します)

 

 

 

【デスクヨガ②】「のどストレッチ」で、日々の緊張をほぐす!

――ストレス解消法になるようなストレッチはありますか?

 

崎田 のどストレッチですね。私はよくストレスで胃が痛くなるんですけど、それをヨガの先生に聞いたところ「ストレスだったらこれですよ!」と教えてくださったものです。

のどって気管はもちろんですけど、ストレスで硬くなりやすい胸鎖乳突筋という太い筋肉なども近くにあり「息苦しさ」にすぐつながるところなので普段からほぐしておいた方がいい場所です。「首がこる」という人は普段から緊張しっぱなしな人も多いと思うので、ぜひ、こののどストレッチをやって欲しいですね。

鎖骨のあたりを手で押さえて、頭を上にあげて、20秒ほど深呼吸。そして、左右斜めに各20秒ごとやってください。首の後傾が辛い人は、壁とかに頭だけよっかかって伸ばすのでも良いですよ。

 

↑日ごろのストレスはもちろん、慢性的な首こりに悩む方におすすめの「のどストレッチ」。goo「いまトピ」での崎田さんの記事ページでは詳しい方法を掲載しています(画像クリックで遷移します)

 

 

【デスクヨガ③】肩こり、背中こり、股関節まわりのこりの解消には「イチローっぽいストレッチ」

――こりの定番・肩こりに効きそうなものはありますか?

 

崎田 それなら「イチローっぽいストレッチ」ですね。「肩入れ+腰割りストレッチ」というものを椅子で行います。このストレッチは股関節まわりの硬さや滞りにもよく作用する……と言われています。

 

――股関節の硬さですか? 例えばデスクワークをしているときに「あぁ、股関節硬いなぁ」とはなかなか自覚がなさそうですけど。

 

崎田 そうですよね。でも、股関節って動かしておかないと、ヤバいんです。積もりに積もって、腰、背中、肩などのこりに繋がるし、何かと身体の不調を引き起こすところなんです。

やり方はデスクチェアで良いと思いますが、椅子に浅く座って足を全開に開きます。手は膝の前で固定してください。そのまま、上体を倒したところで20秒深呼吸。さらに片方の肩を思い切り手前に入れて、背骨をねじった状態でやはり20秒深呼吸。逆側も同様にやってください。これだけで、血液と酸素が体にめぐるようになり、リフレッシュできますよ。

 

↑イチロー選手のポーズを真似るだけで股関節まわりの筋肉がバッチリ伸びます。goo「いまトピ」での崎田さんの記事ページでは詳しい方法を掲載しています(画像クリックで遷移します)

 

 

 

【デスクヨガ④】腕の疲れと肩こり緩和「筋膜ほぐし」

――デスクでのパソコン業務とかスマホなどで「腕がこる」という人も増えているようです。このこりをほぐせるストレッチはありますか?

 

崎田 腕もなかなかこりに気付かない場所ですが、長時間同じ姿勢でいたり、同じ作業を続けていると、腕の筋膜が硬縮したり癒着したりして、不調を引き起こすと言われています。なので、ここも定期的にほぐしておくほうが良いですね。

「筋膜ほぐし」というこれはマッサージ方法なのですが、やり方は簡単です。片手でグーを作り、グーの平らな面で肩から肘まわりまで表裏まんべんなくさすっていきます。さらに肘から手先の腕を優しく握り、掴まれているほうの腕をゆっくりひねりながらさすります。これだけです。

 

――実際に今やってみましたが、確かにみちがえりますね。随分と腕が楽になったような。

 

崎田 やってみると、それまで自分が気付かなかったところが痛いことに気付いたりもします。簡単ですし、是非やっていただきたいですね。

↑腕のこりに最適の「筋膜ほぐし」。筆者はひじの少し上の裏側が痛かったですが、やり終えると、確かにスッキリしました。崎田さんのサイトでは詳しい方法を掲載していますgoo「いまトピ」での崎田さんの記事ページでは詳しい方法を掲載しています(画像クリックで遷移します)

 

 

 

細かい息抜き、気分転換をして楽しい生活を!

――崎田さんの解説はわかりやすいですね。それと、漫画の図解で紹介されているのもわかりやすいです。

 

崎田 ただ、ツイッターなどで「この人のヨガやストレッチはわかりやすいけど、キャラクターは闇だな」って書かれていたことがあって(苦笑)。「そ、そんな!私の性格の明るい部分を表現したと思ったのに!」と思って、旦那に言ったのですが、「いや、闇だよ」って……。

確かにそう言われると、闇かもしれないですけど(笑)、でもより伝わるように描いているつもりです。やっぱり自分が昔そう思っていたように、やる習慣がない人にとってはヨガとかストレッチって面倒くさいっちゃ面倒くさいですから。「面倒くさくて続けられないよ」って思われる人にも、気楽に優しく挑戦してもらいたいと思っています。

 

――崎田さんはこれからもヨガやストレッチの漫画を描き続けられるのでしょうか?

 

崎田 そうですね。ほかにも「健康」をテーマとしたストレッチ以外のことも描きたいと思っています。

でも、最初にも言いましたけど、本当にいまの30代の方には自分を過信せず、ストレスをため込み過ぎないで楽しく過ごして欲しいと思っています。ヨガやストレッチもそうですけど、細かい息抜き、気分転換は絶対に必要です。これが応援になっているかどうかはわからないですけど(笑)、身体を壊してからでは遅いですから。ぜひご自身なりの工夫をしながら、楽しく生活を過ごして欲しいと思います。

 

 

次作の作業でお忙しいなか、優しく紹介してくださった崎田さん。崎田さんご紹介のヨガ、ストレッチをデスクで実践し、ストレスなく健康的な生活を過ごしたいものですね!