すでに10月も半ば。朝晩が冷え込む日も増えてきました。衣替えで、押入れやクローゼットから冬物を半年ぶりに取り出した、なんて人も多いのではないでしょうか。
ご多分に漏れず、著者宅でも子ども服を皮切りに衣替えがスタートしています。そんなとき悩ましいのが、年季の入った毛玉だらけの服。7歳を筆頭に三姉妹がいる我が家では、下の子の服は、どうしても“お下がり”が増えます。長女から次女へ、次女から三女へ……と長年かけて引き継がれた服には、毛玉がたくさん!
染み付いて取れない汚れや傷があるなら諦めますが、毛玉だけなら取ればスッキリ元通り。そこで、毛玉取り器の出番です。
でも今まで、毛玉取り器に注目したことはあったでしょうか? どれもなんとなく似たような形で、なんとなくシェーバーを大きくしたような家電だな、という程度の認識ではないでしょうか?
毛玉取り器は、複数の穴が開いた円形の外刃と、高速回転する内刃で構成されています。外刃の穴に入り込んだ毛玉を、内部で内刃が回転しながらカットする仕組み。二重構造により生地を傷つけることなく、毛玉だけを取り除けます。そんな毛玉取り器は、このお馴染みの構造で長年重宝されてきたのですが、とうとう先月、リニューアルを果たしました。
それが、泉精器製作所の「とるとるシリーズ」です。なんと、毛玉取り器のシェア6年連続第1位!
とはいえ、リニューアルしてもやっぱりお馴染みの形で、ぱっと見はなかなか進化がわかりにくい……。そこで、最新の毛玉取り器はどれほど凄いのか、実際に使って確かめてみることにしました。
お試しするモデルは2機種。
ふわふわした毛並みを傷めず毛玉だけカット
まず試したのが、ハイスピードモードを搭載する「KC-NW77」。充電してコードレスで使えるほか、AC電源をつないだままでも利用できます。ちなみにシリーズには5機種がラインナップしており、乾電池で駆動するモデルも用意されています。
「KC-NW77」の特徴は、ダイヤモンド研磨による切れ味のよい52mm刃を採用していること。さらに、おしゃれ着にも対応する「careモード」を搭載しており、服を着たままでも毛玉をカットできること。服を着た後、鏡に向かい合って毛玉を見つけた! なんてときも、外出前の短時間で手軽に毛玉をカットできます。
今回はクローゼットから取り出した毛玉だらけの子ども服で試してみました。「KC-NW77」には、生地を傷めることなく毛足の長いニットの毛玉もカットできる、「ふわふわガード」が外刃をカバーしています。生地と刃の距離を3段階で調整できるため、表面のふんわりした毛をカットしすぎてしまう、ということがありません。
着用していない状態の子ども服は、「ふわふわガード」を外し、「normal」モードで毛玉を取っていきます。
刃を生地に当ててスイッチを入れると、ウィーンという刃が回転する動作音とともに、毛玉をカットするカリッとした音が聞こえてきます。あとは洋服の上を滑らせていくだけでどんどん毛玉が取れていきます。
優しく当てることで、危惧していた生地へのダメージはなく、穴が開いたり生地が薄くなったりということはありませんでした。それでいて、取れ高は上々! ほんの1~2分間、洋服の全体をさーっと動かすだけで、目立つ毛玉のほとんどを除去できました。
さらに「KC-NW77」の特徴である“着たままでの毛玉取り”も試してみました。
「ふわふわガード」を装着した状態でモードを「care」にセット。「normal」モードと比べると回転音が低く、低速で回転しているのがわかります。あとは着用中の衣服に真っ直ぐ当てるだけ。気になる毛玉をしっかりカットできました。
大型のモデルでソファやカーペットの毛玉を根こそぎカット
実は著者宅では、衣服以上に毛玉の多さが気になっているものがあります。それがソファ。約4年間使っているリビングのソファは、毎日子どもたちが飛んだり跳ねたり、暴れ回っているため、表面は毛玉だらけでくたびれた印象なのです。
そこで「KC-NW87」の登場です。テフロンコーティングされた65mmの大型刃で、表面積の広いファブリックの上を効率よく滑らせ、毛玉をカット。通常サイズの毛玉取り器で、ソファ全面の毛玉を丹念に取るのは骨が折れますが、刃の面積も大きなこれなら、手軽にスイスイと処理できるのです。
毛玉がなくなると、表面のザラザラした感触もすっきり。すわったときのソファの肌あたりも、かなり良くなりました。これでまたくつろげそうです!