家のあちこちに取り付けて家全体を快適にできる小型エアコン「ココタス」
家庭用エアコンのもうひとつの新製品が小空間マルチカセット形室内機「ココタス」です。こちらは2月27日から発売開始。通常の家庭用エアコンとは異なり、壁への埋め込み型で小型(W460×D380×H175mm)なのが特徴です。
小型なので、これまでエアコンの設置が難しかったスペースへ取り付けることが可能。たとえばキッチンや浴室の脱衣所、トイレ、階段、廊下、玄関などに取り付けることで、家全体を快適な空間にすることができるようになります。室外機1台でココタスやrisora、床暖房ユニットなど室内機が3台まで接続できるのもうれしい点。その他、リビングに大きな家庭用エアコンを1台設置する代わりに、ココタスを2台設置して必要に応じて1台だけ稼働させるようにすれば、省エネにもつながりそうです。
同社では家庭用として販売していますが、店舗などからの需要もあるとのこと。ココタスの登場により、新しいエアコンの用途が生まれつつあるようです。
↑ココタスの設置イメージ
2つの新製品、risoraとココタスについて、同社の常務執行役員の舩田 聡氏は「通常の新商品に比べて違った評価があり、好感触です。私たちよりユーザーの方々がいろいろと使い方などを検討してくれています。これからは、使い方をメーカーが決めるのではなく、お客様と育てていくことが重要だと思っています」と語りました。
エアコンを始めとした空調機器は、性能こそ年々アップしていますが、商品としてのおもしろさがあるかというと、やや疑問が残ります。しかし、risoraやココタスといった製品は、ユーザーが使い方を楽しみながら考える「余白」があります。これは、これまでの空調機器とは大きく異なる部分。今回のダイキンの2製品を通じて、エアコンの新しい方向性が示されたのではないでしょうか。
社員のアイデアから生まれたプロトタイプも展示
ちなみに、現在同社では、6000名の社員からアイデアを募り、おもしろいと思ったアイデアを形にするという試みを行っているとのこと。そのなかから生まれたプロトタイプも展示されていました。
risoraをベースにしたものは、アロマオイルのカセットがセットできるものや、新しい色展開、そして壁紙とrisoraを同デザインにするといったアイデアがありました。女性社員の意見が反映されているようです。
上の写真はエアコンと一緒に動作させるサーキュレーターと、ストリーマ付きの空気清浄機です。3Dプリンタで制作されているとのこと。思いついたらすぐに作ってみるというスピード感が、これからのダイキン製品を変えるかもしれません。