家電
加湿器・除湿機・乾燥機
2018/4/23 19:35

不快なジメジメを撃退! アイリスオーヤマ個別説明会で出合った「この夏、必須の空調家電」4選

2017年のアイリスオーヤマの家電事業は売上高が660億円、前年比で136%の成長と、好調ぶりが目立っています。そんな会社の勢いを象徴するかのような、やる気満々の広報さんから「夏に向けた製品を揃えたので、ぜひ見に来てください」と連絡が来ました。筆者にとって、同社の個別説明会は恒例となりつつあり、いつもの飯田橋オフィスまで足を運ぶことに。果たして、今回はどんな製品を見せくれるのでしょうか。

 

タワーファンのメリットは縦長の風を作り、上下方向に自在に風を送れること

今年は例年より暖かい日が続き、4月なのに気温が25℃を超える日もあって、夏になったら一体どうなってしまうのだろう……と心配になる今日このごろ。というわけで、最初はタワーファンです。暑いけどエアコンをつけるまでもない初夏に活躍する製品です。実はタワー型はあまり市場が広がっておらず、扇風機が圧倒的に売れています。しかし、タワーファンには意外に知られていないメリットがあるので、これから扇風機を買おうと思っている人は一考の余地ありです。

 

4月13日発売の新製品は、前モデルより風量が20%アップ、風速が40%アップとパワフルになりました。上下のルーバーは最大約90°の角度で送風ができ、左右首振り機能も搭載。今回発売したのは2モデルで、リモコン付属のマイコン式「KTWF-C82T」はサイズが幅260×奥行き260×高さ793mm、質量3.6kgで参考価格は9980円(税別)。メカ式の「KTEF-D82T」のサイズは幅260×奥行き260×高さ803mm、質量3.6kgで参考価格は7480円(税別)。

↑左は既存モデルの木目調タイプで参考価格は8980円(税別)。中央がメカ式の「KTEF-D82T」で、写真右がマイコン式の「KTWF-C82T」

 

↑マイコン式はリズム風モードとタイマー機能を搭載し、リモコンも付属しています

 

一般的な扇風機は大きなファン(羽)が1つしかないので、上半身に風を当てると下半身や足元には風が当たりません。対してタワーファンは大人の腰の位置程度の高さから縦長の風を送り出し、ルーバーの向きを変えることで上下方向に自在に風を送り出すことができます。同社のタワーファンはルーバーが上下で分かれているので、下段は足元、上段は上半身と全身に風が送ることができるのが特徴。足元を冷やすと体感温度が下がるため真夏の暑いときに便利なほか、ソファに座る人間の上半身と足元に寝ているペットに同時に風を送るといった使い方もできます。

 

スリムなので、首振り機能を使ってもスペースを大きくとらずに邪魔にならないですし、冬の使わない時期にクローゼットにしまいこむ際にも省スペースですみます。ファンガードによってファンに直接触れないようになっており、小さな子どもがいる家庭にも安心ですね。

↑ルーバーは上下独立して動かせる(手動)。ファンガードで直接ファンを触れない安全設計

 

デシカント式衣類乾燥除湿機は軽々と持てて静音性も抜群

次に紹介されたのが衣類乾燥除湿機の新製品2モデル。コンプレッサー式(※1)とデシカント式(※2)の2機種なのですが、デシカント式の「KIJD-H20 衣類乾燥除湿機」(参考価格1万7800円・税別)がなかなかに秀逸でした。何が良いのかというと、とにかく軽い。本体重量は約4.4kg(タンクに水がない状態)で、簡単にひょいと持ち上げて部屋を移動できます。前モデルは取っ手が本体左右についていて両手で運びましたが、新製品では幅広のアーチ型の取っ手を上部に付けたことで、片手でラクに持てるようになりました。

 

※1:コンプレッサー式…コンプレッサー(圧縮機)で冷媒を循環させ、湿った空気を冷やして、湿気を水滴にする方式。高温時の除湿能力が高いですが、コンプレッサー内蔵のため、本体が大きくなりがち

※2:デシカント式…乾燥剤に水分を吸着させる方式。吸着した水分はヒーターで温められたのち、水滴に戻ってタンクにたまります。低温時の除湿能力が高く、コンパクトですが、ヒーターを利用するため、消費電力が高いです

↑KIJD-H20はサイズも幅約325×奥行165×高さ約510mmと小さめ。タンク容量は約2.0L、除湿能力は2.2L/日(木造3畳・鉄筋コンクリート6畳)。ルーバーは手動

 

脱衣所やお風呂の乾燥や衣類乾燥、クローゼットの中、リビングの湿気取りとさまざまな場所で使えそうです。さらに特筆すべきは、運転音が34dB(30dBだと深夜の郊外、ささやき声と同じくらい)と静かなこと。梅雨時期の寝苦しい夜に使うと、湿気だけが取り除かれて快適な夜を過ごせそうです。ただ、デシカント式は除湿にヒーターを使用しており室温が上昇するので注意しましょう。

↑スイッチ部は電源の入/切とタイマーのみのシンプル設計

 

コンプレッサー式の衣類乾燥除湿機はパワーと運転モードが魅力

コンプレッサー式の「KIJC-H65 衣類乾燥除湿機」の参考価格は2万2800円(税別)。約9.7kgとやや重いため、気軽に移動はできませんが、そのぶん、除湿パワーがデシカント式の2倍以上とパワーが強く、大量の洗濯物の室内干しに最適です。運転モードも多彩で、「衣類乾燥モード」では3時間の連続除湿後に部屋の湿度が60%以下なら運転をストップし、60%以上ならまだ乾いていないと判断して自動的に運転を1時間延長します。「自動モード」では湿度55%以上で除湿を開始し、55%以下なら送風に切り替えるというように、部屋を乾燥させすぎないように自動調整します。

 

デシカントモデルのルーバーが手動式なのに対して、コンプレッサーモデルはオートルーバー機能を搭載しており、スイング幅を90°の広角と上向き、下向きの3段階に設定できます。

↑コンプレッサー式「KIJC-H65 衣類乾燥除湿機」の見た目はデシカント式と大きくは変わりませんが、ルーバーが自動式なのが大きく異なる点。本体サイズは幅約319×奥行204×高さ約535mm。タンク容量は2.5L、除湿能力は5.5L/日(木造7畳・鉄筋コンクリート14畳)

 

↑ルーバーの自動スイング、除湿モードの選択が可能です

 

風速と到達距離がアップしたコンパクトサーキュレーターも登場

3つめは、3月下旬に発売した強力コンパクトサーキュレーター「サーキュレーターアイ」の新シリーズです。新製品は、前パネルを従来の平面から球面にしました。これにより、本体内部を通る風が中心に集まって風速が上がるため、風の直進性が高まり、遠くまで風を送ることが可能に。同時にモーターも改良したことで、風速が約20%アップ、到達距離は約50%アップして、25メートル先まで風が届くので、18畳の部屋でもこれ1台で空気循環が可能になります。エアコンの設定温度も抑えられるので、電気代もセーブできそう。静音モード時は運転音が35dBと静かなので、常時運転しても気にならないのもいいですね。上下左右首振りが可能な「PCF-KSC151T」のサイズは幅210×奥行き210×高さ290mm、質量2.0kgで、参考価格は1万800円(税別)。

↑小型で見た目がキュートになったサーキュレーターアイの上下・左右首振りタイプ「PCF-KSC151T」

 

↑前パネル(ファンガード)が球面になったのが大きな変更点。これにより風を押し出す力が強くなり、風速が上がりました

 

大量の洗濯物が干せる頑丈な室内物干しにも注目

家電ではありませんが、4月末発売予定の室内物干しも見せていただきました。洗濯物を室内干しした際の嫌な臭いを防ぐには、なるべく速く乾燥させることが重要です。そのためには、洗濯物の間を空けて、乾燥機やサーキュレーターの風が通る十分なスペースを作る必要があります。家族が多く、大量の洗濯物があるのなら、しっかりした室内干しがあると便利です。新製品はがっちりした作りで、ピンチハンガーを複数ぶら下げても壊れたり、倒れたりする心配がなさそうです。上部のバーは伸縮式になり、洗濯物の量によって伸ばしたり縮めたりできるようになりました。ハンガーが動かないように固定する留め具も付属しているので、サーキュレーターの風で「いつのまにか洗濯物が片方に寄って乾かなかった」ということも防げます。参考価格は7980円(税別)。

↑かなり大きめの室内物干しですが、家族4人分の洗濯物を干すなら十分の大きさ

 

↑ハンガーが動かないようにする留め具が付属

 

今回紹介してもらったのは、かなり生活に密着した製品ばかりで、生活必需品といってもいいものばかり。個人的には、わが家のリビングは家具が多く、夏も冬もエアコンの風が部屋全体に行き渡らないので、小さいながらも遠くまで風が届く「サーキュレーターアイ」がかなり気になりました。タワーファンや衣類乾燥除湿機を含め、3万円を切るリーズナブルな価格もうれしいですね。この夏は、アイリスオーヤマの空調家電を上手に使い、夏を快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。