窓やベランダ、玄関まわりなど、室内に比べていつもは放っておきがちな場所も、たまには“大掃除”してしっかりきれいにしたいもの。大掃除というと、年末に行うイメージが強いのですが、実は春こそ、大掃除するのにぴったりのタイミングなのです。
先日行われた調査でも、「春こそ大掃除のシーズン」という結果が!
Q1.暖かい春は寒い冬に比べて掃除に適している季節だと思いますか?
Q2.年末の大掃除で嫌なことはありますか?
※2018年2月に全国の20歳以上の男女500人を対象にケルヒャー ジャパンが実施
外は寒いし水は冷たいし、正月前にやることがたくさんあって時間がないし、と年末の大掃除はなかなかハードルが高い上、うまく掃除ができずに汚れが残ってしまっている箇所や、前回の掃除から時間が経っていて汚れが溜まっている箇所があると考えられます。
そこで、掃除のスぺシャリストである家事・掃除ガイドの藤原千秋さんに、春の大掃除のメリットを聞いてみると、「寒さが辛い冬に比べて気温が高く、快適に掃除ができますし、汚れを落とす際に使う水の水温も高くなり、汚れを落としやすいことから、とてもオススメです」。さらに、「油汚れも気温の高さに比例して柔らかく緩みやすくなり、掃除しやすくなります。また、窓を開けがらの掃除が苦にならないので、室内掃除で舞い上げたホコリが再び積もるなどの再汚染リスクも下げることができます」と話します。
続いて、上記アンケートでは、大掃除したい場所についても調査。
Q3.「春に大掃除したい屋外の場所」の中で、1番汚れが気になる(1番掃除したい)場所はどこですか?
Q4.「春に大掃除したい屋内の場所」の中で、1番汚れが気になる(1番掃除したい)場所はどこですか?
藤原さんは、上のアンケート結果についても、「春に一番大掃除をしたい場所として屋内、屋外ともに『窓まわり』を挙げる人が多くいますが、気温が高くなるにつれて窓を開けて過ごすことが増えるこれからの季節では、必須の掃除場所と言えます。また、湿度が上がる梅雨時を迎える前に汚れを除去しておかなければ、カビの発生に繋がってしまいます」。
では、そう話す藤原さんに、大掃除したいという声が多かった「窓まわり」「玄関まわり・ベランダ」について、掃除のコツを伺いました。
春の窓掃除を怠ると、カビ発生のリスクが!
「冬の間にできた、窓や窓のサッシなど窓まわりの汚れにはカビの菌が潜んでおり、それを放置しておくと、湿気がちな梅雨の季節になったとき、汚れをエサにカビが繁殖するリスクが高まってしまいます。窓まわりの掃除を春のうちに行っておくことで、梅雨の時期のカビリスクを低減させることができます。しかも窓がキレイな状態だと、家全体が明るくなって晴れやかな気持ちになりますよね」(藤原さん、以下同)
・窓ガラスは最後に水分をしっかりオフ!
「窓ガラスの掃除は最小限の水を使用して洗い、効率的に水分を除去することが大切です。水分が残っていると再び汚れが付着する原因になるので、窓ガラスの掃除では、水分を残さずに拭き上げることが重要です」
1.窓ガラスの汚れを浮かす
窓ガラスに付着している結露や皮脂、その他花粉や大気汚染物質などさまざまな汚れは、洗浄剤を使って浮かせます。
2.汚水をオフする
窓用バキュームクリーナーなどを使って、汚水を吸水します。
3.水分を除去して完成
掃除後の窓(右側)は、水分を残さずピカピカに仕上がりました。
・冬に結露した窓のサッシは要注意!
「窓のサッシは掃除をしづらく、冬の結露などが原因でカビが発生しやすい場所でもあります。消毒用エタノールをスプレーし、いらない布で拭く、といった掃除方法で手軽に除菌でき、カビ防止効果も期待できます。高温の蒸気によって除菌ができるスチームクリーナーを使用するのもいいでしょう」
・目に詰まったホコリはやさしく擦り落とす
「また、窓を開ける季節になるにつれて汚れが目立つのが、網戸です。網戸は風を通せば通すほど汚れてしまいます。網戸の掃除にはさまざまな方法がありますが、簡単にできるのはメラミンスポンジで擦る方法です。水に浸して絞ったメラミンスポンジで、網戸を縦横に軽く擦るだけで汚れを落とせます。水を使える環境なら、マルチクリーナーや高圧洗浄機で水洗いする方法も便利です」
気候のいい春の間にベランダや玄関周りも
「暖かくなる春は、水を使った掃除が苦にならないので、玄関まわりやベランダなどの掃除に適した季節と言えます。だからこそ春のうちに、水を使った掃除方法でしっかり汚れを落とすことが大切です。 特にベランダの排水溝などは、秋から冬にかけて土汚れや落ち葉なども溜まりがちです。溜まったゴミをそのままにしておくと 詰まりの原因になるだけでなく、気温が高くなるにつれて腐敗したり虫が湧いたりしてしまうこともあるので、春のうちに汚れを除去しておきましょう」
・水を使ってしっかり洗い流すこと
「土や泥、埃っぽさなどが気になる玄関まわりや三和土、ベランダなどは、水を使って微細なホコリまで除去する掃除法がおすすめです」
・溜まった汚れは吸引してもよし
「本格的にベランダを掃除したいときは、乾いたゴミと濡れたゴミの両方を吸える乾湿両用バキュームクリーナーがオススメです。ベランダにたまった落ち葉や、玄関を洗浄した後の水の回収に便利ですよ」
では、こういった大掃除に、どんなツールを使ったらいいでしょう? 続いて、おすすめツールをピックアップしてもらいました。
ケルヒャーのおすすめモデルをピックアップ
大掃除に大活躍するのが、蒸気で除菌も行いながら掃除できるスチームクリーナーや、水分を吸い取りながら掃除できるバキュームを搭載したクリーナー。この分野の代名詞的ブランド、ケルヒャーのラインナップから、おすすめモデルをピックアップしてもらいました。
・窓掃除を効率的に行う窓用バキュームクリーナー
水滴を電動で吸引するため、水ダレや拭き跡を残さずに掃除が可能。窓掃除のほか、結露の除去や、入浴後の浴室の壁や鏡についた水滴を吸引してカビの発生を防ぐなど、さまざまなシーンで活用できます。
「家庭用窓用クリーナー WV 1 プラス」7538円
「家庭用窓用クリーナー WV 1 プレミアム 」9698円
・電源・水源のない場所でも簡単掃除
給水タンク付きでバッテリー式のマルチクリーナーは、場所を選ばず活躍。バッテリー式のため高圧洗浄機に比べると水の勢いは低圧なものの、独自のノズル性能で効率よく汚れを落とせます。
「マルチクリーナー OC3」2万1578円
・高圧で家中どこでもしっかり掃除できる
パワフルな水の力で、ちょっとした汚れから頑固なこびりつきも一掃できる高圧洗浄機。玄関から窓、ベランダ、クルマとさまざまな場所を一気に仕上げられます。
「高圧洗浄機 K3 サイレント ベランダ」3万5618円
・高温スチームで同時に除菌も!
高性能のボイラーを搭載するスチームクリーナー。約100℃と高温のスチームで掃除すると同時に除菌まで行え、水切れも抜群です。
「スチームクリーナー SC 2」2万1578円
・乾いたゴミも濡れたゴミも一網打尽
乾湿両用のバキュームクリーナーは、乾いたゴミだけでなく水分も吸引が可能。玄関先などざっと水で洗い流したあと吸い上げれば、ほかの部分を汚水で汚さずにすみます。
「多目的バキュームクリーナー WD 5」3万2378円
【プロフィール】
家電・掃除ガイド/藤原千秋さん
大手住宅メーカー営業職を経て、主に住まい・暮らし周りの記事を専門に執筆し、現在18年目。その傍ら、関連の企画広告商品開発アドバイザーなども手がけている。プライベートでは三児の母。“家の事・子どもの事・仕事の三つ巴を愉しむ三児の母ずぼら掃除”を提唱している。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など著書多数。