ロボット掃除機が市民権を得た現在、国内メーカーが開発するモデルは、集じん力はもちろん、使い勝手を高める“気配り機能”とも呼ぶべきものを付加してきています。
なかでも注目なのは、部屋の隅々までキレイにする三角形デザインのパナソニック ルーロ「MC-RS200」と、約1か月ゴミ捨て不要の東芝 トルネオロボ「VC-RVS2」。今回は、家電の達人・戸井田園子さんがルーロ MC-RS200の実力を鋭くチェックします!
私が採点しました!
家電コーディネーター 戸井田園子さん
雑誌やテレビなど幅広い媒体で活躍。消費者の目線に立った鋭い製品批評で、読者から厚い支持を集めています。
管理しやすさと使い勝手の強化が国産機のトレンド
家電の専門家・戸井田園子さんは、国産ロボット掃除機は集じん力のアップに加え、それ以外の機能の向上も顕著だと語ります。
「海外では、広いワンフロアを一度に掃除することが重視されますが、日本ではひと部屋ずつ丁寧に掃除することが好まれます。その要望に応え、管理しやすさと使い勝手を高めたのが国産モデルなんです」(戸井田さん)
例えばパナソニックのルーロは、エリア指定予約や掃除結果の報告機能を新たに搭載。
「曜日ごとに何時からどこを最初に掃除するか指定して予約できます。掃除レポート機能は、ルーロが途中停止した際の原因もわかるので便利です」(戸井田さん)
一方、東芝のトルネオロボは、掃除機内のゴミを自動回収する「ダストステーション」を強化。ゴミ圧縮機能でゴミ捨てが月約1回で済むのが魅力です。
「『ダストステーション』でモップのゴミを吸引できるのも便利。人とロボットの理想的な共存を提案するナイスアイデアです。ルーロ、トルネオとも、日本らしい細やかな配慮が見える“気配り機能”満載の機種といえます」(戸井田さん)
センサーで床面を検知して掃除して部屋の隅のゴミもしっかり捕集!
パナソニック
ルーロ MC-RS200
実売予想価格10万7770円
【エリア指定:可】
【ゴミセンサー:搭載】
【ゴミ圧縮:不可】
【予約設定項目:曜日/時刻/モード】
三角形状を採用し、部屋の隅のゴミも確実に除去。「床面検知センサー」を新搭載し、カーペット上は自動で吸引力を上げ、ゴミが多いとスパイラル走行を行います。掃除結果を音声で報告する機能も搭載。
【SPEC】
集じん容積:0.15ℓ
最大稼働時間:約60分
充電時間:約3時間
充電可能回数:約1500回
サイズ/質量:W330×H92×D325㎜ /3.0kg
サイドブラシがゴミを集めて中央に送ります。中央には「V字ブラシ」を備えたワイドな吸込口を搭載。
センサーが微粒子も検知。ゴミが多いと赤く点灯して吸引力を高め、キレイになると緑に点灯する仕様です。
【進化ポイントを検証!】
カーペットでは速度を落として丁寧に掃除
「床面検知センサー」を利用し、動作を床面に応じて最適化。カーペットでは走行速度を落とし、起毛に絡んだゴミを丁寧に捕集しました。新リモコンは、エリア指定予約などの操作が簡単に行えたのが印象的でした。
底面のセンサーで床の材質を検知。材質に合った走行速度と吸引力を自動で調整します
新型のリモコンで曜日、開始時刻、モードの設定が可能。掃除結果を報告する「レポート」ボタンも備えています
【プロの3項目採点】
イスの脚が林立する場所もうまく掃除した
集じん能力:4.5
走行性能:5
メンテしやすさ:3.5
「イスの脚が林立するダイニング周りの掃除が上手。床面の検知センサーの搭載で掃除効率もアップしました。ダストボックスはやや小さめです」(戸井田さん)
床面に応じ、吸引力を変えることで集じん力も向上しました。
【URL】
パナソニック http://panasonic.jp/
ルーロ MC-RS200 http://panasonic.jp/soji/rulo/mc_rs200/