ここ数年、クリーナーは使いたいときにサッと使えるコードレスタイプが人気です。人気のカテゴリーとあって、各社ともしのぎを削り、連続運転時間や吸引力を向上させています。ところが、クリーナーのスペックが向上したからといって、不満がなくなるわけではありません。三菱電機の調査によれば、「疲れる」「掃除機の準備が面倒」「時間がかかる」といった不満が多く、忙しい現代の家族にとって、掃除は気持ちの面で負担になっていることがわかりました。
こうした背景を踏まえ、三菱電機が新たに発表したサイクロン式コードレスクリーナーが、「iNSTICK(インスティック)ZUBAQ(ズバキュー) HC-JXH30P」です。発売日は10月1日、実売予想価格は8万円前後。本機の優位点を同社の担当者に聞くと、「吸引力、体に負担をかけない取り回し、そしてワンモーションで取り出しからハンディへと変換できる操作性です」とのこと。
スタンドから手前に引き出すだけで、ラクに掃除が始められる
ポイントは持ち手にアールがかかったユニークなデザイン。「スタンドに設置するとアルファベットの“Q”の字を縦長にしたような形になり、当社ではこれを『Q型スタンドクリーナー』と呼んでいます」と三菱の担当者。一見すると、どこから取り出せばよいのか迷うデザインですね。しかし、このデザインには使い勝手を追求した細かい工夫が施されているんです。
例えば、掃除を始めるときは、持ち手を手前に引き出すだけでOK。スムーズな動きでラクに掃除が始められます。このほか、持ち手部分を真上に持ち上げると、パイプが外れてカンタンにハンディクリーナーに。その動きはホルダーから素早く銃を引き抜く、凄腕ガンマンを思わせます。
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ZUBAQをスタンドから外す動き。持ち上げたりパイプをつけたりせずとも、手前に倒すだけでOKです。
また、付属品を同じスタンドに設置できるのも便利です。また、風でゴミを吹き飛ばせるエアブロー機能を搭載。ノズルを付け替えれば落ち葉などを触れずに一掃できます。窓の桟やベランダの掃除にもよさそうですね。
【動画】
ZUBAQのエアブロー機能。隙間のゴミが吹き飛ばせます。
12万5000回転/分のパワフルな専用モーターを開発
では、肝心の吸引性能はどうでしょうか。まず、注目すべきは掃除機の心臓部であるモーターです。三菱電機のモーターは、エレベーター、電車、重機といったBtoB向けを含めておよそ100年の歴史があります。こうした技術を生かして開発されたのが、「JC(ジェットコア)モーター」です。なんと、モーターはこの新製品のためだけに開発したというのだから驚きですね。
JCモーターは、コンパクトながら12万5000回転/分を実現した高性能なモーターで、そのパワーにより、フローリング、カーペット、ラグのゴミをしっかり吸込みます。
さらに、自走式のヘッド部分は、ネオジウム磁石モーターを内蔵。自走力をゴミのかき出し力をパワフルにしています。しっかりかき出したゴミを吸い取るため、吸引ダクトを幅広に設計。さらに、ヘッドの前側と床面の隙間を2.5mmに広げることで、微細なゴミだけでなく米粒程度の大きさのゴミも、ワンストロークで吸い込めるようにしています。また、ブラシ部分の面積を最大化して、広範囲からゴミを吸い込めるようにしました。
カーペット上では細かいゴミも綿ホコリもしっかり吸引
どのようにゴミを吸い込むのか、フローリングとカーペットの両方で実際に試してみました。まず、フローリングで試したところ、ゴミはしっかり吸引。これは想定内ですが、カーぺットはどうでしょう? 通常、カーペットは毛の隙間に微細なゴミが入り込み、取り残しが多いものですが、本機で掃除してみると、以下の動画のようにワンストークでキレイになりました。
【動画】
ZUBAQの吸引テスト。ゴミが毛の間に入り込みやすいカーペットの上で掃除してみると、砂のような細かいゴミも、綿ホコリもしっかり吸い込みます。
使い方に慣れてしまえば、すぐに掃除できるのが大きなメリット
本機はスタンド型で「リビングに出しておけるデザイン」かつワンモーションで掃除が始められるので、手首などに負担がかかりませんし、「さあ、掃除するぞ!」と決意するヒマすらなく、すぐに掃除ができるのは大きなメリット。パーツの交換やスタンドにセットするときには、ちょっとしたコツがいりますが、使い方さえわかればカンタンです。
なお、三菱電機では今後、新製品が体験できるイベントなどを検討中とのこと。ワンモーションで掃除が始められる点など、独自のメリットをみなさんにもぜひ体験してほしいところです。
協力:楽天市場