レイコップといえば、「ふとん掃除機」というジャンルを確立し、「ふとんは掃除機をかけるもの」という新常識を作ったメーカーです。そのレイコップがダイソンをはじめ、強豪ひしめくコードレススティッククリーナー市場に進出するとの一報が。いったい、どのようにして強力なライバルたちに立ち向かっていくのか? 興味津々で新製品の発表会に参加してきました!
レイコップが4月24日に新発売するコードレススティッククリーナーはハイエンドモデルの「レイコップRPC」(型番:RPC-300JPWH・公式オンラインストア価格5万9800円・税別)と、スタイリッシュモデルの「レイコップRHC」(RHCは2機種を用意。型番:RHC-300JPWH・同2万7800円およびRHC-100JPWH・同1万9800円 ※本稿ではRHC-300JPWHを紹介)です。
デュアルヘッドには独立して回転する2つのブラシを搭載
ハイエンドモデルの「レイコップRPC」の特徴は大きく3点あります。「デュアルヘッド」「UVヘッド」「清潔性」です。まず、独自のヘッド「デュアルヘッド」は、独立した2つのモーターにより、それぞれ独立して回転する2つのブラシを搭載。ヘッドの前に位置する毎分1500~1700回転のソフトブラシは、フローリングの大きなゴミから微細なホコリまでを掻き集め、その後ろのメインブラシは毎分2500~2800回の強力な回転と長い毛足で、じゅうたんやラグなどの奥にたまった微細なハウスダストを掻き出します。
切り替えはカンタン。ヘッド左側にあるペダルを踏めばソフトブラシが跳ね上がり、戻したいときにはソフトブラシを軽く足で踏むだけ。これにより、ヘッドをいちいち取り替えることも、腰をかがめることなく、スムーズに家中を掃除できます。
このほか、肝心のモーター部には日本電産製のデジタルインバーターモーターを採用。強力な吸引力を実現し、デュアルヘッドとの相乗効果で高い集じん力を発揮します。
UV+たたき+吸引を複合させたUVヘッドが付属
続いて2つめのポイント、「UVヘッド」はまさにレイコップならではのパーツ。波長253.7nmの紫外線(UV-C)を照射するUVランプにより細菌やウイルスを99.9%除去し、加えてフィンパンチブラシによる毎分4200回のパワフルたたき+吸引により3分間でハウスダスト除去率90%以上を実現しました。
ダストボックスからマイクロHEPAフィルターまですべて水洗いが可能
最後の「清潔性」も、布団クリーナーで培った技術。ダストボックスのパーツすべてが水洗いできます。加えて、0.3μmの超微細な粉じんを99.9%以上キャッチし、キレイな排気を室内に放出するマイクロHEPAフィルターを搭載。このフィルターも水洗い可能です。
本体・延長パイプ・デュアルヘッドを搭載した標準質量は2.9kg、標準サイズは幅254×奥行き1240×高さ267mm(本体のみだと質量1.7kg、幅105.5×奥行き319×高さ267mm)、バッテリーの充電時間は3.5時間、運転時間は標準モードで約40分、パワーモード約20分、ターボモード約6分(本体基準)。バッテリーは着脱式なので、もう1個用意すればさらに長時間の使用が可能です。
↑付属するアタッチメント。デュアルヘッドとUVヘッドのほか、ソファや車のシート用に使えるミニパワーヘッド、家具の溝や隙間などに使う2WAYノズルとすき間ノズル、2WAYノズルを使ってエアコンの上など高いところを掃除するためのフリーアジャスターなどを用意しています
「レイコップRHC」はスティック時1.6kgの軽さが魅力
一方、同時発売の「レイコップRHC」はスリムでスタイリッシュなデザインと、スティック時1.6kgという軽さが魅力です。2万円台の価格ながら、RPCと同様にUVヘッドが付属しているのがレイコップらしいところ。
また、20μmまでの微細なホコリを感知するゴミセンサーを搭載しているので、じゅうたんやふとんの奥など、目に見ないところも徹底的に掃除できます。標準付属のパワーヘッドはシングルブラシですが、硬さの異なった2種類のブラシでフローリングとじゅうたんの両方に対応。もちろん、ダストボックスは丸洗い可能です。また、本体のバッテリー部分にゴム製の滑り止めが付いているので、掃除途中に家具などに立てかけることができます。
パワーヘッドとUVヘッドのほかに、ハンディノズル、すき間ノズルが付属。本体+延長パイプ+パワーヘッド装着時はサイズが幅207.4×奥行き1039×高さ210.8mm、質量1.6kg。充電時間は3.0時間で運転時間は弱モードが約30分、標準モードが約20分、ターボモードが約15分(本体基準)。UVヘッドの仕様は、UV除菌99.9%、ウイルス除去率96.0%、ハウスダスト除去率は3分90%以上、パワフルたたきは毎分6200回。
他社との違いを出すことでシェア獲得を狙う
さて、今回この「RPC」「RHC」で、同社は初めてスティック掃除機に参入したわけですが、この市場は強力な競合がひしめくレッドオーシャン。いったいどのような戦略で市場に飛び込んできたのでしょうか? 発表会を見守っていたレイコップ・ジャパン社長の李 誠晋(リ・ソンジン)氏に、「競争相手は多いですが…」と水を向けてみました。すると、他社との違いを出すことでシェア獲得を狙う意図を語ってくれました。
「今回の新製品は、いままでの掃除機とは違った目線で作りました。こだわったのは、『楽しさ』や『ラクに使える』ということ。RPCでは、デュアルヘッドを切り替えながら、ゲーム感覚で楽しく掃除ができる。UVヘッドはパイプにも装着できるので、立ったままラクな姿勢でUV機能を使うこともできます。実際に、私の妻も使ってみて、『ほかの掃除機よりラクに使える』と喜んでいますよ。清潔さも『違い』のひとつ。ダストボックスは丸洗いできるから、常にフレッシュな状態をキープできるのも強みですね」
確かに、発表会で行われたタッチアンドトライでは、フットレバーの操作でRPCのブラシがぴょんと跳ね上がる様子が楽しく、板の床とじゅうたんの継ぎ目で切り替えがスムーズにいくと、それもまた楽しい気持ちに。RHCのほうは、本当に操作感が軽いので鼻歌でも歌いたい気分になり、ゴミセンサーがあるので、ゴミを吸い尽くすゲーム感覚で掃除することができました。こうした楽しさと快適な使用感、これにUV機能を含む清潔さや健康への配慮といった部分をプラスすることで、他社との違いを出したということですね。
ゲストの真矢さんと石黒 彩さんはUV除菌に感銘を受けたご様子
新製品発表会には、ロックバンド・LUNA SEAのドラマーである真矢(シンヤ)さんと元モーニング娘の石黒 彩さん夫妻がゲスト登壇し、お互いの掃除観など楽しいトークを繰り広げました。
「帰宅したら玄関で掃除機を手に取り、掃除しながらリビングに行く。綿棒を持って家の中ウロウロして細かいとこを掃除するのも大好き」というほどの石黒さんはスタイリッシュモデルの「RHC」が気に入った様子。「軽いし小回りがきくので手軽のどこでも掃除できる。家具に立てかけられるのもイイ!」とのこと。
一方、いつも車の掃除を入念に行っている真矢さんは、「これまでは表面だけをささっと掃除してきたけど、すき間ノズルと2WAYノズルでシートの隙間や下などの見えないところも掃除したい。何より、除菌ができるってすごい!」とコメント。
また、お二方とも、レイコップ独自の除菌システムに感銘を受けたご様子。
「車のシートを除菌するなんて発想がなかったけど、家のソファ同様、車のシートも汚れるのだから除菌したい。吸引力が高いのは当たり前で、掃除機が健康にまで目を向けているのには驚きです」(真矢さん)
「今、ソファやベッドには除菌スプレーを頻繁に吹きかけているけれど、乾かすのが大変。子どもを持つ親としては寝具の汚れはとても気になるところで、今回の新製品は床も寝具も掃除ができて、うれしい事だらけ」(石黒さん)
ふとん用ヘッド付属のスティッククリーナーは数あれど、UVランプ搭載はレイコップならでは。これから、ふとんやソファ、クッション、ぬいぐるみなど、洗濯機で洗えないものの汚れが気になる季節になってます。レイコップのふとんクリーナーが欲しかったけれど、購入をためらっていた人には、最適なモデルなのではないでしょうか。