ひとり暮らしをする人や自分の時間を大切にする人が増え、家電も従来の「いいもの=最上位機種」「高機能・高性能なもの=大型」という価値観が変わりつつあります。その流れに呼応するように、モーターやバッテリーなどの小型化技術が進んだこともあって、ファミリー向けの大型製品に引けを取らない機能やパワーを持つ、パーソナル向けの小型家電が増えてきました。
そこで、家電+ライフスタイルプロデューサーとしてテレビや新聞などメディアで活躍する神原サリーさんに、“小さくても満足できる”家電をピックアップしていただきました。
1. 細かな部分にもノズルが届く軽量ハンディクリーナー
Shark「EVOPOWER Plus(W30P)」
2万4500円+税
ひとつめは、あまりにも軽量で小型なので、あらゆるシーンでの掃除が楽になるSharkのハンディクリーナー。神原さんはすぐに出し入れできるよう、なんとキッチンカウンターに置いているそう。
「仕事柄、20台近く掃除機を持っているのですが、大型だと掃除機を出すこと自体が億劫になってしまったり、ホコリなどミクロのゴミまで吸引できるとあっても、意外と肉眼で見えるゴミが吸えなくてイライラしたりするんです。掃除が苦手だからこそ、できるだけ簡単で楽に掃除したい!という願いを叶えてくれるSharkのハンディクリーナーです」(家電+ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん)
・サイズ:419.1 x 53.5 x 60.96 mm(使用時)
「ハンディクリーナーには4つのアタッチメントがセットに。床も、この長いノズルでさっと吸引できます。脱衣所やクローゼットの中など、狭い場所も掃除しやすいサイズなのに、パワーがあるのがオススメするポイントです。同社で販売しているコードレススティックという、これより大きめの掃除機と同等の高出力モーターで吸い込むので、吸引力にも満足できます」(神原さん)
「先端に布団用ノズルをつけると、布団やソファの掃除ができます。日々座ったり寝たりするところなので、こまめにクリーナーをかけて清潔にしたいですよね」(神原さん)
「こちらは布団用より幅が狭いマルチノズルです。洋服の花粉やホコリとり、カーテンなどに使っています。軽いので上げ下ろししても腕が疲れません」(神原さん)
「掃除機は吸引力やバッテリーのパワーも気になりますが、吸ったゴミの処理がどのくらい簡単にできるか、というところも大切ですよね。ボタンひとつでダストカップが開き、ゴミを落とすことができるので手が汚れません。いつでもきれいな状態で使えるのもオススメのポイントです」(神原さん)
小型で軽く、見えるところに出しておいても恥ずかしくないデザインという見た目のメリットに加え、強い吸引力に多彩なアタッチメント、またバッテリーを2個付属し長時間運転できるなど、従来のハンディクリーナーではあり得なかったほどの至れり尽くせりが、1点目に挙がったこの「EVOPOWER Plus」の“プレミアムなパーソナル家電”たるゆえんでしょう。
続いて、炊飯器やホットプレート、空気清浄機などを紹介していただきます。
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2. 炎舞炊きのおいしさそのままの4合炊飯器
象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー炎舞炊き(NW-ES07)」
10万円前後+税(市場想定価格)
複数のIHヒーターを内蔵して、かまどで炊いたような火力を再現した“炎舞炊き”を、コンパクトな4合炊きでも実現したモデルです。「ちょっと人が来たときや、炊き込みごはんを作りたいときなどにオススメの4合というサイズは、ほかにない大きさです。自炊を毎日する方で、一人暮らしの方に向けた2〜3合のサイズでは足りないけれど、家族用の5.5合などでは大きすぎる、という方にぴったりです。象印が得意とするもっちりしたお米の食感で、おいしく炊くことができます」(家電+ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん)
・サイズ:幅23×奥行き30.5×高さ20.5cm(ふた開き時の高さ 42.5)
3. 扇風機とサーキュレーターの機能を合わせ持つ
バルミューダ「GreenFan C2」
2万2600円+税
バルミューダならではのスタイリッシュなデザインと、別売りのバッテリー&ドックを組み合わせるとコードレスにもなる、使い勝手のよいサーキュレーターです。「ジェットモードというボタンを押すと、室内の淀んでいる風を一気に掻き回してくれるので、外出していたときや、料理のあとなどにまわしておくと、気持ちよく過ごせます。軽いので、コードレスにすれば車やアウトドアに持ち運びできますし、寝室や脱衣所など、そのときどきで必要な場所に風を送ることができます。コンパクトなのに風が遠くまで届いて快適です」(神原さん)
・サイズ:幅320mm×奥行き230mm(最大320mm*)×高さ340mm(最大382mm*)*風向き角度調整による最大外形寸法
4. 小振りで食卓を占領しないホットプレート
タイガー「ホットプレート〈ダイニングプレート〉CRL-A200」
1万5000円前後+税(編集部調べ)
深さがあり、コンパクトなホットプレートは、シンプルなデザインも人気です。「ホットプレートは大きいと食卓にこれしか乗らず、ほかのお惣菜やお茶碗などの行き場がなくなることが多いですよね。家族が多くても少しずつ調理しながら食べられますし、幅が40cmなく、奥行きも25cm弱なので出しっぱなしでも邪魔になりません。特別な日のごはんではなく、日常のいつもの食事に使えるサイズです」(神原さん)
・サイズ:幅38.7×奥行き24.9×高さ17.7cm
5. シンプルでお手入れが楽な空気清浄機
ブルーエア「空気清浄機 Blue Pure 411 Particle + Carbon」
1万8000円+税
円柱型の空気清浄機は、半年に一度ほど内蔵フィルターを交換して使用します。「フィルターが汚れてしまうと清浄力も落ち、場合によってはカビやホコリのついたフィルターをとおった風を送り続けることになってしまいます。フィルターをこまめに交換して使うことで、いつでも清潔でいられますよね。下のブルーの部分はプレフィルターなのですが、さまざまな色に変える楽しみもあります。幅、奥行きともに20cmしかないので、玄関や寝室にちょっと移動するのも便利です」(神原さん)
・サイズ:幅200×奥行き200×高さ425mm
6. スリムなマシンでおいしいコーヒーを抽出
ネスプレッソ「エッセンサ プラス」
1万9800円+税
“至福のコーヒー体験”を提供するこだわりのコーヒーブランド「ネスプレッソ」が販売。コンパクトで場所をとらないのに、4つのカップサイズのコーヒーを抽出でき、ワンタッチオーダー機能も搭載されたコーヒーメーカーです。「おいしいコーヒーを飲むためのシンプルな機能だけがついたスマートサイズです。多機能ではありませんが、本当にたくさんの機能が必要かどうかも考えてみましょう。おいしくコーヒーを飲みたいならこれで充分満足できる、まさに高機能なマシンです」(神原さん)
・サイズ:幅13.4cm×奥行き39cm×高さ24cm
続いて、洗濯機や冷蔵庫など、大物の家電にも、手狭なマンションやひとり暮らしに対応する小型モデルが登場しています。
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7. マンションサイズの乾燥機付き洗濯機
シャープ「ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7D」
オープン価格
マンションの洗濯機置き場60cm×60cmに合う乾燥機付きのドラム式洗濯機です。「ヒートポンプではなくヒーター式なので、省エネの観点からするとエネルギーを使うのですが、衣類の仕上がりがよく、カラッと乾くので気持ちよく洗濯できます。また、静音性がとても高くて、乾燥させているときも振動が少ないので、集合住宅に住んでいる方には特にオススメです」(家電+ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさん)
・サイズ:幅640mm×奥行き600mm×高さ1039mm
8. スリムでシンプル機能の薄型洗濯機
AQUA「ドラム式全自動洗濯機 AQW-FV800E」
8万9800円+税(編集部調べ)
乾燥機能のないシンプルなドラム式の洗濯機は、8kg用で薄型です。「横窓タイプなので、脱衣所の吊り棚などと合わせてレイアウトすることができ、スペースを上手に使うことができます。乾燥機能がない分、お求め安い価格なのも魅力的です。泥んこ予洗いコースや40度でつけ置きできるコースなど、汚れものが多いご家庭にも向いています」(神原さん)
・サイズ:幅595mm×奥行き625mm×高さ860mm
9. 収納力が抜群の冷凍庫! 二台目用にも
ツインバード工業「2ドア冷凍冷蔵庫 ハーフ&ハーフHR-E915PW」
5万9184円前後+税(市場想定価格)
コンパクトなのに冷凍庫が大きく、アイスや氷、冷凍食品などの多いご家庭にオススメの冷蔵庫です。「ごはんを多めに炊いたりおかずをまとめて作ったり、冷凍するものが多くなる現代の暮らしにとても合っているので、単身者や少人数のご家庭で使いやすいでしょう。また、たくさん家族がいる方には、飲み物を入れてダイニングや寝室などに置く二台目としてもおすすめです」(神原さん)
・サイズ:幅525mm×奥行き590mm×高さ1220mm
小型でパワフルな家電は高い!?
小型で高機能な家電は、実は“小さいのに高い”と思われがちなアイテムでもあるとか。
「小さいものなら安いだろう、というのが人の心理のようで、『小さいのに高い』という意見をよく見かけます。でも実は、技術の進歩のおかげで小型化されてきているので、小さな家電にこそ技術者の苦労があるのです。小さくて安いものは耐久性の低い素材を使っていたり、デザイン性がよくなかったりしますが、しっかりと作られた高機能を搭載した小型家電は値段も相応といえます」
小型でかさばらず、かつパワーのある家電は、トレンドになっているミニマムな暮らしにぴったりのアイテムです。いろいろなことができるものより、必要な機能だけを取り揃えた高機能で高性能なものだからこそ、長く使うことができる愛着あるアイテムになるのではないでしょうか。
【プロフィール】
家電+ライフスタイルプロデューサー / 神原サリー
新聞社勤務、フリーランスライターを経て、家電+ライフスタイルプロデューサーとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、家電分野を中心に執筆や商品企画、コンサルティング等幅広く活躍。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞等のメディアへの出演・掲載も多数。
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