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2019/11/28 18:45

監修のタオルソムリエ「できちゃった」。ふっわふわに「タオルが育つ」洗濯乾燥機がスゴイ

先の消費増税駆け込み需要の際、パナソニックのドラム式洗濯乾燥機フラグシップモデルである「NA-VX9900」が店頭から次々に姿を消すほどの人気ぶりでした。他社に先駆けて導入した液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能が女性層に支持されての人気でしたが、11月1日に発売した新製品「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900A」は、それに加えて新機能を強化。さらに女性の心をわしづかみしそうです。

↑写真右がヒートポンプ乾燥の「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900A」、左がヒーター乾燥の「ななめドラム洗濯乾燥機 Cuble NA-VG2400」

 

パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900A

実売価格32万9780円

 

ななめドラム洗濯乾燥機 Cuble NA-VG2400

実売価格27万8000円

 

タオル業界で知らぬ者はないという人物に「タオル専用コース」の監修を依頼

「新機能を強化」に関して、具体的にはまず、「タオル専用コース」を新たに搭載したこと。ドラム式を購入してまず感動するのが、乾燥まで行ったタオルの、外干しとはまるで違うふわふわした手触り。多くのユーザーがドラム式で洗濯・乾燥したタオルの肌触りを絶賛していますが、パナソニックではそれでもまだ不十分と考えました。そこで、今治タオルの企画・製造・販売を手掛けるIKEUCHI ORGANICの社長で、タオルソムリエでもある阿部哲也氏に監修を依頼。タオル業界では知らぬ者がいないほど有名という阿部氏と協力し、新たにタオル専用コースを開発したといいます。

↑「外干しとは仕上がりが全然違ってふんわりする」など、ドラム式洗濯乾燥機で乾燥までしたタオルに感動する声が多数

 

↑タオル業界では知らない人がいないほど有名だというタオルソムリエの阿部哲也社長

 

タオルの心地よい肌触りをキープするポイント

阿部社長によると、「タオルは洗うたびに痩せ細っていくものと思っている人が多いけど、タオルは使って洗って育てるもの。適切な洗い方をすれば心地よい肌触りをキープできます」とのこと。では、タオルソムリエが教える、タオルを育てるためのポイントとは何でしょうか。

 

まず、1つ目はたっぷりの水で泳がせるように優しく洗うこと。2つ目は、タオルを2つに折りたたみ、上下に強く振って風の力でパイルを立たせること。1辺2回ずつ、裏表4辺合計で16回も強く振ります。かなりの重労働で何枚もやると腕が筋肉痛になるそう。3つ目が乾かしすぎないこと。ほんの少しだけ水分を残しておくそうです。そのほか、残留物質が固まって吸水性が落ちるため柔軟剤は使用しない、パイルを立たせるために他の衣類とは一緒にせずにタオルだけで洗うこと、だそうです。

↑タオルソムリエのタオルの洗い方

 

↑阿部社長によるほぐしの実演。バッサバッサと力強くタオルを振って、水しぶきを豪快に辺りに散らしておりました(笑)

 

1日最大1000枚のタオルの洗濯・乾燥を繰り返して達人のワザを再現

このタオルソムリエの技をドラム式洗濯乾燥機で再現するため、パナソニックは2018年2月からプロジェクトを始動し、阿部社長監修のもとで1000通りの洗濯・乾燥パターンを実験してきました。多い日では1日に1000枚ものタオルの洗濯・乾燥を繰り返したそうです。

↑パナソニックと阿部社長による共同開発風景。1日1000枚、1000パターンの洗濯・乾燥を試しました

 

こうしてできたタオル専用コースの工程は、先述のタオルを育てるポイントを踏襲。まず、洗濯時は上から大量のシャワーをかけることで水量を増やしながらドラムの回転を制御して優しく洗います。このとき、柔軟剤の投入は自動でオフ。そして乾燥行程前にパイル起こし行程として風を送りながら優しく回転。最後に、温風をしっかり当ててパイルを膨らませながら乾燥し、適度な水分を残しつつ終了します。このときの乾燥率は阿部社長が指で触った感触で測っていき、微妙な調整をしたとこのこと。まさに、専門家の神ワザが乗り移った洗濯機というわけなのです。

↑試行錯誤の結果、完成した「タオル専用コース」。ソムリエの技をしっかりと再現しています

 

阿部社長いわく、「最初にドラム式で洗われるタオルを見たときは、率直に、『酷いな、タオルがかわいそうだな』と感じました。『タオルソムリエが長年の経験で培った絶妙な乾燥具合の再現が難しいだろうな』と思っていたけど、できちゃった。ぜひ、専用コースで洗ったタオルの高い吸水性とふっくらした感触を味わってほしい」と、その仕上がりにお墨付きを与えていました。実際に触ってみると確かにふかふか、ふわふわで、ずっと顔をうずめていたいくらいです。

↑阿部社長のパイル起こしと比べると、「NA-VX900A」のパイル起こし後のタオルのパイルはほぼ同じ状態

 

↑おまかせコースと比べても、タオル専用コースのパイルの立ち方(右)は一目瞭然

 

↑左がタオル専用コースで洗濯・乾燥したタオル、右がおまかせコース。見た目でもふんわり感がまったく違います

 

新「約40℃つけおきコース」で、おしゃれ着についた黄ばみを落とす

新製品2つ目のこだわり機能は新「約40℃つけおきコース」です。昨年モデルから「約40℃おしゃれ着コース」を搭載し、女性のデリケートなおしゃれ着を優しく洗い、温水の力で皮脂汚れを落として黄ばみを予防することが可能になりました。昨年搭載のこの機能が「おしゃれ着の黄ばみを予防する」のに対して、今年の新機能は「おしゃれ着についてしまった黄ばみを落とす」ものです。従来の約40℃つけおきコースは普段着だけで、おしゃれ着には対応していませんでした。

 

今回、機械力を抑えることでおしゃれ着にも対応したことと、普段着に関してはドラムの静止時間を1/3に短縮しつつドラムのかくはん稼働率を3.6倍に上げることで、時間を従来の約7時間から半分以下の約3時間に短縮しました。

↑新40℃つけおきコースはおしゃれ着にも対応しながら、普段着は大幅時短

 

↑実際に新「約40℃つけおきコース」で洗ったブラウス。洗濯前は黄ばんでいたブラウスが真っ白になっています

 

温水スチームにより黒カビの発育を抑える「約60℃槽カビクリーンコース」

新製品3つ目のポイントはお手入れに対するこだわり。最近の洗濯機は、洗濯の最後にドラム槽を水洗いして洗剤カス残りを防いでカビを予防する機能を搭載していますが、それでも完全にカビの発生を防ぐことはできません。ですから、メーカーとしては月1回の塩素系漂白剤を使用した槽洗浄運転を推奨しています。そして、新機能「約60℃槽カビクリーンコース」はこの月1回のお手入れの際の漂白剤を不要にしました。

 

こちらはまず、槽をやさしく回転させながら水を約60℃まで加熱し、その後、槽を強く回転させて温水スチームを槽内に充満させて黒カビの発育を抑制するもの。漂白剤の投入が不要で時間も約2時間と短いため、手軽にお手入れできるのがうれしいところ。また、スマホ操作にも対応しているので、外出中に終わらせることができるのが便利です。

↑約60℃槽カビクリーン運転のイメージ。月1回行うことで黒カビの発育を抑制できます

 

↑プレートに黒カビ菌を付着させ、約60℃槽カビクリーン運転したものと、そのまま何もしないものを放置。途中、培養液を塗布して実験を続けると、7日目には何もしていないプレートは黒カビが広がり(左)、「約60℃槽カビクリーンコース」で運転したものは黒カビの発育は見られません(右)

 

「NA-VX900A」の実売想定価格は38万円前後(税別)。なお、12月に発売するヒーター式のデザインモデル「Cuble NA-VG2400」にも、「NA-VX900A」と同様のこだわり3機能が搭載されています。実売想定価格は32万円前後(同)です。

 

一昔前は、タオルはお中元やお歳暮、結婚式といった冠婚葬祭などでいただくものでした。しかし時代が変わり、タオルを贈られることが少なくなり、現在では多くの人が自分で購入しているはず。みなさんも、素材や肌触りなどにこだわって購入したマイタオルを、お風呂上がりに気持ちよく使ってみたいですよね。どうせなら「育てて」みたいですよね? 毎日のタオルの使い心地にこだわるなら、パナソニックの新型ドラムに注目してみてはいかがでしょうか。

 

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