数あるアイリスオーヤマの家電の中でも売れ筋筆頭なのは?
――アイリスオーヤマの商品群の中で、特に力を入れているのはどれですか?
河阪:どの商品群も力を入れていますが、顕著にヒットしたのがふとん乾燥機です。特に「カラリエシリーズ」は、累計400万台を突破しています。
まず、「ふとん乾燥機カラリエハイパワーツインノズル」からご紹介しましょう。従来のふとん乾燥機は「乾燥用のマットを使って乾燥させる」ものが主流で、収納や扱いに面倒がありました。そこでアイリスオーヤマでは、「マットがいらない、軽量でコンパクト」なものを開発し、ふとん乾燥機カラリエシリーズに辿りつきました。
河阪:カラリエハイパワーツインノズルは名前の通り、2つのノズルを足元・胸元の方などの2か所から温風を出すことで、ふとん2組を同時に乾燥させることができます。もちろん、ダニ対策にも十二分の配慮がされています。
もう一つのカラリエインテリアタイプはデザイン性に特化させたふとん乾燥機です。申し分ないパワーが備わっていて、部屋にも馴染みやすい商品になっています。
音声操作シーリングライトに採用した、ありそうでなかった仕組みとは?
――音声操作シーリングライトは他の家電メーカーさんからも多く発売されていると思います。アイリスオーヤマならではの特徴は、どんな点でしょうか?
河阪:大手家電メーカーからは、ネット接続をするスマート家電が多く出ていますが、弊社の商品はネット接続や設定をせずに、電源に繋げてスイッチオンにするだけで、音声操作によって電気のオンオフ、調光調色などができるシーリングライトです。
夜遅く家に帰ってきたら、まず電気を点けるためのリモコンを探すのが大変でしょう。また、コロナ禍の今では帰宅後に手を洗ったり消毒する前に、家の中のものを触るのもできるだけ避けたいですよね。これは、「明かりを点けて」と話しかけるだけで、電気が点きます。ハンズフリー、ノータッチで電気が点けられる画期的な商品ではないでしょうか。
一般的な家電メーカーとは真逆の発想によって生まれた家電ばかり!
――様々な商品を見てきましたが、アイリスオーヤマには「なるほど!」と思える画期的な商品が多いと感じました。
河阪:ありがとうございます。我々は、「最新技術を商品に反映させる」より「ユーザーの目線で商品に反映させる」ことを優先してユーザーインを考えてきました。
アイリスオーヤマとして最初に開発したプラスチック製の養殖用ブイもそうでしたが、まずは「ユーザーにとっての使い勝手を良くすること」。これは弊社の商品開発において、ずっと変わらないポリシーです。これから先も、その姿勢はずっと変わることがないと思います。
50年以上、ユーザーの生活に寄り添ってきたアイリスオーヤマ。今回の取材で、紹介した「なるほど!」と膝を打つような家電群は、同社だからこそ開発できた商品なのだと改めて感じました。
また、今までは家電の大半が中国の大連で作られていましたが、近い将来、岡山県に工場を設立し、家電製品の国内生産を開始する計画もあるそう。これにより、アイリスオーヤマらしいアイデアと、国内の技術力を融合した家電が続々と登場していくことでしょう。アイリスオーヤマの未来に要注目です。
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