運転音は予想以上に静かで振動も少ない
最後にコースを選んで「スタート」を押します。洗浄コースは「標準」「念入り」「おいそぎ」「ソフト」「高温すすぎ」「庫内洗浄」の6つから選べます。
SS-MA251は従来機種「SS-M151」と比べ、各コースでの洗浄時間がほぼ3分の2に短縮されています。標準では1時間5分、念入りでも1時間12分で終了します。
運転開始時間を調整するタイマー機能も備えています。1時間単位で6時間後まで洗浄開始時間をセット可能なので、出かける前にセットして、帰宅するころに終了するように調整したり、就寝前にセットして起きるころに終わらせたりできます。
運転が始まると本体下部の噴射式の回転ノズルから水が勢いよく吹き出し、食器を洗浄していきます。ゴシゴシとこすって洗浄しない代わりに、専用洗剤は一般の台所用洗剤よりかなり強力になっています。時間も掛けて洗浄してくれるのでゆっくり待ちましょう。
使用前は騒音と振動も気になりましたが、思っていた以上に静かで振動も抑えられていました。稼働中の騒音をスマホアプリで計測してみると、運転コース「念入り」での動作音は45~50dBといったところ。他のコースでもほぼ同じでした。エアコンの稼働音より少し大きい、一般的なオフィスくらいの音です。隣室で扉を閉めて計測すると壁際でも30dBくらいに抑えられていました。遅い時間でもそこまで気にしなくて良さそうなレベルです。
オートオープン機能で洗浄後に蒸気を逃がす
オートオープン機能を利用していると、終了まで残り2分になった時に「ピーッ」という電子音がして「ガチャッ」とドアが開きます。オートオープン機能は、洗浄後に蒸気を逃がし、食器と庫内を自然乾燥する独自機能(※)。このまま2分間待つと再び電子音が鳴ってカウントの表示が「The End」に。これ以上ドアを開くのは手動です。
なお、庫内に明かりは用意されていないので、ドアを明けた時に庫内が暗くなる場所に設置していると、庫内を確認しづらくなりそうです。
※おいそぎコースやその他のコースでオートオープンを設定している場合は、送風(1時間)を行いません
しばらく待ってからドアを開き、奥からかごを引き出します。お皿や器の入れ方によっては、水が溜まっているところもありますが、汚れはキレイに落ちています。ふきんでサッと水滴を拭き取って片付ければおしまいです。
カピカピのカレーとごはん粒もキレイに落ちた
一通り使い方を把握したところで、汚れ落ちをテストしてみましょう。カレーとごはん粒がついた皿を用意し、小一時間ほど乾燥させてカピカピにしてから、SS-MA251のカゴに入れました。
特にごはん粒はスポンジで洗うときの大敵。なかなかきれいに落とせなくてイライラすることもありますよね。果たして結果は……?
テストは「念入り」コースで実施(ついでに他の食器も入れて洗浄)。洗浄後のお皿はどちらもキレイに汚れが落ちていました。
設置の課題をクリアできれば便利なアイテム
実際に使ってみて感じたこととして、やはり本体の置き場所を考える必要があるという点が挙げられます。本体サイズは約W42×D44×H47cmと比較的コンパクトではありますが、一人暮らしという限られた生活空間のなかで、このスペースを確保するのは結構大変です。
洗った食器を乾かしておく場所が不要になるはずと思う人もいるかもしれませんが、筆者の場合は洗ったそばからふきんで拭き取って片付けているので、そもそもそんな場所は最初からありません。また、今回はテーブルの上とメタルラックの中を試し、使い続けるならメタルラックの中だろうという結論に達しました。とはいえ、オーブンレンジの置き場所を考え直さねばならないので、ここが悩みどころ。そう考えると、一人暮らしの筆者の場合、やはり設置の面での制約の大きさを感じてしまいました。
とはいえ、筆者と違って台所に設置スペースが確保できる人は、ぜひ検討して欲しい製品だと思います。実際のところ、使い慣れてくると一人暮らしにはこの容量でちょうどいいとも感じました。日々の食器洗いに掛けている時間を節約したい、キレイに洗うのが苦手、台所用洗剤で手が荒れてしまう……そんな人にはかなり魅力的ではないでしょうか。
水道工事が不要で、賃貸でも手軽に導入できるのも非常に大きな利点です。引っ越しのタイミングに併せて導入し、最初から台所のレイアウトに本機の置き場所を組み込んでしまうのも良さそうですね。
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