アイリスオーヤマのコードレス掃除機「充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B」はその名の通り、6種類ものツールが付属して重さもわずか1.4kg。しかも価格は4万円を切る価格とお手頃なのが魅力です。ただ、サービス精神が旺盛なのは良いが、実際の性能が価格以下では意味がない……ということで、掃除機の検証企画でおなじみの家電ライター・平島憲一郎さんが本機を隅々まで徹底的にテスト。「吸引力」「操作性」「静音性」「ゴミ捨て」「お手入れ」「設置性」「汎用性」「独自機能」の8項目にわたってチェックしました!
※本記事は、軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画を再編集したものです
【今回テストした機種はコチラ】
アイリスオーヤマ
充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B
実売価格3万9100円(税込)
同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μm以上の微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg
【その1】フローリングとカーペットで吸引力をチェック!
【テストの内容はコチラ】
今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。
フローリング上でのテストでは、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

【フローリングでの吸引力テスト結果はコチラ】
猫砂の取り残しは少なめで、重曹にわずかな取り残し
【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします
「自動モード」でテスト。猫砂以外はおおむね取れていますが、重曹にわずかに取り残しが見られました。猫砂は押し出されつつ前に弾かれるものも多かったですが、残った量は比較的少なめでした。


【カーペットでの吸引力テスト結果はコチラ】
重曹やコルクパウダーの除去力に優れる一方、猫砂が取り切れず
【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします
「ターボモード」でテストしたところ、重曹およびコルクパウダーの除去はかなり優秀。一方、猫砂に関しては写真では上手に取れているように見えますが、カーペットの継ぎ目をめくるとそこに大量に潜り込んでしました。また掃除後にヘッドからダストボックスに回収し切れなかった猫砂がパラパラ落ちてきたのも残念でした。
【その2】操作性・静音性をチェック!
【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。


【操作性テストの結果はコチラ】
操作性は良好で、ゴミの量に合わせて吸引力も自動調整
標準質量は1.4kgで、ヘッドブラシは自走性が高く、操作感は軽快です。ただ、他の4機種と比べると、ヘッドの左右の首振りの際にわずかなぎこちなさを感じました。本体が床にペタッとつくので、家具下など高さのないスペースの掃除もスムーズです。ベッド下などでの首振りは、本体位置を下げながら徐々に左右に振ればOK。方向を変えるときは一度ヘッドを外に出すことで問題なく行えました。



本機にはゴミセンサー(ほこり感知センサー)が搭載されています。センサー感度は高く、わずかなゴミにも反応してランプが赤く光ります。また、自動モード、セーブモード時にはゴミの量に合わせて吸引力も自動調整します。ランプが大型で視認性が高いのもメリットです。




そのほか印象的だったのは、カーペットを掃除する際に、ヘッドがカーペットに吸い付く力が他の機種に比べて弱めだったことです。本機には「標準/セーブ/自動/ターボ」と4種の吸引モードがあり、「標準」だとそれほどくっつかず、自動だとちょっとくっつきが強くなる程度でした。
壁際は自動だとやや惜しい。バッテリー追加購入で長時間の掃除にも対応
【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします
壁際の掃除は、自動モードだと床と壁の間にやや多めに重曹が残ってしまいました。一方、ターボモードではわずかに取り残しがあったものの、壁と床のすき間に入り込んだ重曹もほとんど取り切っていました。
連続使用時間は標準モードで約15分、セーブモードで約40分、自動モードで約22分。ターボモードでは約8分となります。ちなみに本機は着脱式バッテリーを採用しており、バッテリーを追加購入して交換すれば、稼働時間を倍増させることも可能。充電時間は約4時間です。


吸引力アップにつれて音量は上がるが、高音域が耳につかない
自動モードでゴミがない場所での騒音レベルは65.0dBA。ヘッドブラシが回転するモーター音が耳につく一方、風切り音はそれほどうるさくありませんでした。自動モードでほこり感知センサーによってゴミを感知した場合は66.6dBAにアップ。パナソニックと比べると、吸引力アップ時の音量変化はより少なく感じました。
ターボモードでの騒音レベルは69.6dBA。標準モードやターボモードにすると風切り音は大きくなりますが、他のモデルほど高音域が耳につかないのが印象的でした。ちなみにセーブモードではブラシの過回転が止まるため、測定値は56.2dBAとさらに静かになりました。


【その3 】ゴミ捨て・お手入れをチェック!
【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】



お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。
【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】
ダストカップや回転ブラシのほか付属ツールの静電モップも丸洗いできる!
ダストカップ容量は0.3Lながら、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ダストカップに表示された「ゴミ捨てライン」までゴミがたまったらゴミ捨てがオススメです。ゴミ捨ての手順は、ダストカップ底部のボタンを押してロックを外し、本体からダストカップを取り外してからダストカップ内のサイクロンユニットを外してゴミを捨てます。





メンテナンス面ではダストカップ周りが水洗いに対応。カップやメッシュフィルター、排気フィルターなどに付着したゴミをかき取るのに使うクリーニングブラシも付属しています。ヘッド部の回転ブラシは長く使うと毛絡みができるのがやや面倒。またブラシがベルト駆動なので、手入れする際の着脱にも最初は手間取るかも。








【その4】設置性・汎用性・独自機能をチェック!
【設置性・汎用性・独自機能のテストの内容はコチラ】
「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな特徴的な機能を確認していきます。
【設置性のテスト結果はコチラ】
掃除機本体と付属ツールすべてをスタンドに設置できる!
SCD-L1P-Bにはセットするだけで充電できるスタンドを付属。掃除機をセットしたあとに電源プラグを本体に挿す手間がないのが便利です。また後ほど紹介しますが、同機には多彩な付属ツールを同梱。それらのツールがすべてスタンドに収納できるのもうれしいポイントです。






【汎用性のテスト結果はコチラ】
6種類のアタッチメントで家中を効率よく掃除できる
本機の付属ツール(アタッチメント)は静電モップも含め6種類と多彩。ふとん掃除から窓のサッシ、ブラインドカーテンなど幅広い掃除に対応できます。




【独自機能のテスト結果はコチラ】
ホコリをサッと取り除ける静電モップや「ほこり感知センサー」も搭載!
アイリスオーヤマのスティッククリーナーの独自機能であり、ユーザー評価も高いのが「静電モップ」です。これはモップの毛を帯電させることで様々な場所についたホコリを吸着除去できるツール。モップを収めるケースが掃除機の延長パイプに装着できるため、床掃除の途中でテレビについたホコリが気になるときなどにモップをサッと取り出して使えるのでとても便利。モップについたホコリは充電スタンドの台座部分にある吸込口から吸引でき何度も繰り返し使用可能。汚れが目立ってきたら水洗いもできます。






また、本機は「ほこり感知センサー」を装備。センサーが感知したゴミの量によってランプの色が変わります。また、自動・セーブモードを選択するとランプの色が変わるだけでなく吸引力も変化します。




バッテリーは着脱式になっていて、別売のバッテリーを買い足せば最長80分の連続運転も可能。ただ、いまのところ専用充電器はなく、充電スタンドか本体を介してしか充電できません。掃除しながらの充電ができないのは、効率重視派にはやや物足りないかも。とはいえ、しょっちゅうバッテリーを取り替えて連続掃除する人でなければ、掃除機をスタンドに立てたら充電開始できるほうが手間がかからず便利だと思います。
【その5】テストのまとめ・こんな人にオススメ!
本機は「マルチツールセット」という名を冠するだけあって、とにかく多機能でアタッチメントが豊富なのが特徴。また、吸引力や操作性など各検証項目でほぼ平均かそれ以上の成績を残していて、猫砂の除去以外は大きく劣るポイントがありません。部屋中の幅広い掃除をそつなくこなせる掃除機を探している人には文句なしの一台。特に掃除中にテレビ周りや置物などのホコリが気になる人には、最適なモデルと言えるでしょう。