可視化しにくいストレスを見える化するための調査が「ココロの体力測定」(ストレス指数チェック)。メディプラス研究所では、全国の20~69歳の女性約7万人を対象に「ココロの体力測定」(ストレス指数チェック)を実施し、4月18日に開催された記者発表会で、2017年版の「ストレスオフ県ランキング」を発表しました。
愛媛県が2位島根県に大きな差をつけて1位に
本調査は、厚生労働省実施の「ストレスチェック制度」身体状態(B項目)をもとに調査したもので、集計したデータから全国平均を100として、高ストレス(77点以上の合計)と低ストレス(39点以下)それぞれ各県の%表示(ストレスチェック指数)を作成。各県の低ストレス%から高ストレス%を引き、数値が高い程ストレスオフ県としています。
今年の「ストレスオフ」な県の第1位は愛媛県に決定。発表会では、愛媛県出身の藤岡弘、さん、みかんさんを迎え、ランキングの発表の後、「ストレスオフ」についてのトークやストレスオフ活動のプチヨガの実演などで盛り上がりました。
第1位の愛媛県は、ストレスオフ指数で第2位の島根県に大きく差をつける結果となりました。同じく四国地方の徳島県は、昨年の第44位から大きく躍進し第3位に。昨年第1位だった鳥取県は、昨年の自然災害の影響もあったが第5位という上位の結果でした。
そして、昨年の4位から1位になった愛媛県が大きく変化した点は、高ストレス者の割合が減少したことです。ストレスオフの要因・環境を分析したところ、「自分の生活ペース(セルフライフバランス)」「仕事と家庭生活(ワークライフバランス)」「社会生活(ソーシャルライフバランス)」と3つのライフバランス項目に分けると、「自分の生活ペース」が1位となり、なかでも“セルフケア”“デジタル環境”“時間・生活リズム”に関係する内容でストレスオフできていることがわかりました。
ちなみに、メディプラス研究所が共同研究を行っているWINフロンティアが運営するスマホのカメラを用いた心拍変動解析システムアプリ「COCOLOLO」のデータからも、中国・四国地方のリラックス傾向が高いことがわかっています。愛媛の女性は、日ごろから自分のペース過ごし、リラックスしながら生活しているようですね。
全国結果では、昨年と比較して都市部の順位が下がっています。要因は、都市部の変化ではなく、その他エリアで「ストレスオフ状態」が進んだ県が多くなっていることが挙げられます。
調査の結果、全体の傾向では「低ストレス者」の割合に変化はなく、「高ストレス者」の割合が減少。ランキングが上昇した県は「高ストレス者」が減少したことで「ストレスオフ指数」が上昇する結果となったようです。
なお、最下位はストレスオフ指数マイナス57.9ポイントの宮城県。昨年最下位の福島県は、1つ順位を上げて46位でした。それにしても、ワースト5に1位の愛媛と同じ四国の高知県や、南国の楽園として知られる沖縄県が入っているのも意外ですね。先行研究では、気温が高いほど交感神経(ストレスを感じたり緊張したりするときに優位になる神経)の機能が抑制される傾向がみられたといいますが、沖縄県や高知県の例を見ると、それだけがストレスオフの条件ではないようです。その点、今後の調査で明らかになることを期待しましょう。
昨年の結果はコチラ→都道府県別”女性のストレス少ない度”ランキング発表! 1位はママ友の悩みも少ないあの県!
【ココロの体力測定2017 調査概要】
対象者:全国20~69歳の女性7万人
調査方法:インターネット調査(複数回答)
調査期間:2017年2月28日~3月5日 スクリーニング調査
2017年3月31日~4月2日 本調査
調査機関:メディプラス研究所