心がざわついた時には、「はじめて」に挑戦する
とは言っても、すぐに心を使う! なんてことはなかなかないと思うので、「なんだか最近、仕事が行き詰まっているな〜」「なんとなく最近うまくいかないな」という人は、あえて「はじめて」にチャレンジしてみるのがオススメなんですって。
何もわからない。自分ではどうにもできない。ただ受け身になって教えてもらい、未知なることをスポンジのように吸収して、動いてみる。
何も知らない、すべてわからない。自分らしさを発揮しようにも手がかりすらない。
(『「自分らしさ」はいらない』より引用)
先ほど「自分をゼロ」にするというキーワードも出ていましたが、初めての経験は何事も「ゼロ」からのスタート。威張らずに、できない自分を認めて、教えてもらう・吸収する姿勢でいることで素直になることができ、心の使い方も少しずつわかってくるようになるそうです。
行ったことのない街に行く、いつもと違う帰り方で帰ってみる、飲んだことのないお酒で乾杯してみるなど、ルーティンになりつつあることに「はじめて」を追加してみるとヒントが見つかるかもしれませんよ!
自分らしさを超えていくこととは?
最後に『「自分らしさ」はいらない』で紹介されていた素敵な言葉をご紹介させてください。暮らしの手帖社の創業者、大橋鎮子(おおはししずこ)さんが、松浦さんによく話ししていたことがあるそうです。
「あなたがうれしいことではないし、あなたにとってすてきなことではない。読者にとってうれしいことなのか、読者にとって素敵なことなのか。それをいつも心で考えなさい」
(『「自分らしさ」はいらない』より引用)
これは「読者」の部分を変えれば、すべての仕事、生活において共通している言葉だなと思いました。例えば、家族(お子さんや両親、旦那さん)で考えてみれば今日の夕飯の食事も変わりますし、仕事(上司・部下、クライアント、顧客)で考えてみれば仕事のやり方も変わってくるでしょう。
「自分らしく働けているのかな?」とウダウダしているのであれば、自分を一旦ゼロにして、自分の心に耳を傾け、時には新しいことにチャレンジしながら、相手のために精一杯頑張ってみる。そうすることで、周りの人から「●●さんらしいね」と言われることがあるかもしれません。『「自分らしさ」はいらない』には松浦さんの優しい言葉で、ヒントがたくさん掲載されているので、仕事やプライベートで心がいっぱいいっぱいになっている方は、一読してみるのをオススメします!
【書籍紹介】
「自分らしさ」はいらない くらしと仕事、成功のレッスン
著者: 松浦弥太郎
発行:講談社
人気エッセイスト、前「暮しの手帖」編集長の松浦弥太郎さんの書き下ろし最新作、ついに完成!最新作のテーマは、くらしと仕事を充実させるためのレッスン。キーワードは「こころで考える」。そして、こころで考えたら、「何かを始めたいなら、『自分らしさ』など捨てたほうがいい」頭で考えることの限界を打ち破る方法ーー「自分らしさの捨て方」のレッスンを初めてみましょう。