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2018/10/12 17:00

今なお利用者は、9割以上が日本人! 観光バスの代名詞「はとバス」の70年を調べてみた

ヨーロッパにオーダーし、船便で納車される現役バス

――いわゆるバスガイドさんのイメージというのは、はとバスから始まったものですか?

 

峰岸 女性のバスガイドを採用した会社は別にあったそうなので、弊社が最初ではないです。ただ、弊社では創業時から女性のバスガイドを乗せて走っていまして、そこもはとバスに親しみを持っていただくきっかけにはなったのではないかと思います。いまもすべてのコースに女性のバスガイドが乗車していますよ。

 

――これだけの歴史となると、バス自体のカタチも変わっていったのではないかと思います。

 

峰岸 そうですね。創業当初のボンネットバスは燃料が確保できず、ガソリン車を天然ガス車に改造し、ガスボンベで走らせるということもありました。

 

これが改善され、1953年に外国人向け定期コース用として箱形バスを採用。さらに観光バスの需要が急増し、1958年に55人乗りバスを24人乗りのサロンカーに改造し、クッキングセットを完備した「走るパーラー」という高級車も出てきました。

 

この後、二階建てバスが登場したり、「シアターシート」という座席が映画館のように少し斜めになっているタイプが出たりするなど、年を追うごとに改良を重ねていった歴史もあります。

 

――余談ですが、はとバスのバス自体はどうやってメーカーに製造依頼をするのですか?

 

峰岸 現在も一般車は9割が日本メーカーのものを使っています。ただ、二階建てバスは2009年に国内メーカーの製造が中止になりました。しかし、はとバスにとって、二階建てバスは欠かせないものだったため、長い年月をかけ海外のメーカーと交渉をしました。2016年に日本の規格に合う車両の製造・輸入に成功し、現在はヨーロッパ製のアストロメガという車両を使っています。

 

↑創業当初のボンネット型バス。GHQによる厳しい燃料統制があったため、天然ガス車に改造して運行

 

↑1953年登場の箱形バス。この車両は外国人観光客向け

 

↑1963年に登場し、「月光仮面」の愛称で親しまれた「シアターシート」。以降、ラウンジ式やカラオケを備えたタイプなど大幅に進化していった

 

↑東京オリンピックの翌年・1965年に登場した「走るパーラー」の屋根を取り払ったタイプ。好評を博したが、引退後は「こどもの国」に寄贈された

 

↑1982年に初登場となった二階建てバス。ベンツのエンジンを使い、ボディはドレクメーラーのものを使用

 

↑2016年に導入され、今も現役で走る二階建てバス。スウェーデンのスカニア社製エンジンを使い、ボディはベルギーのバンホール社製のもので、アストロメガと呼ばれるモデル

 

↑試しに屋根を開けていただきましたが、実に開放的で気持ち良い眺めでした
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