税理士おすすめの返礼品
――返礼品の善し悪しはどうやって見極めるべきしょうか?
木下 返礼品の種類ごとに、インターネットで価格を調べて、平均返礼率(還元率)を算出するとよいと思います。イメージでいうと「寄付に対するリターン」になりますが、1万円寄付して返礼品が5000円相当額の牛肉である場合、還元率は5000円÷1万円=50%となります。
また、返礼率(還元率)については、各種サイトで還元率ランキングが出ていますので、そちらを参考にするのが現実的です(例えば、ふるさと納税ナビ)。
ふるさと納税は私自身もやっているのですが、返礼品は自分の趣味や必要なものであればよいのではないかと思います。私の場合、旅行が趣味ですので、旅行券や宿泊券などを選びます。食品や趣味などでもよいかもしれません。
――注意点はありますか?
木下 あまりに多くの返礼品をもらった人は、行政に「あなたは寄付しているのではなく、得をしている」と判断されて、税の徴収の対象になってしまうケースもあるようです。ふるさと納税の返礼品が50万円超の場合には、一時所得として課税される可能性があります。
いきなり100万円や200万円といった高額な寄付をする方は多くないと思いますけど、ふるさと納税がじきに見直されるからと言って、過剰な納税はしないほうがよいかもしれませんね。平成31年度税制改正により、ふるさと納税が2019年6月1日以後の寄付から見直される予定。①還元率30%以内、②返礼品は地場産品、という要件を課し、これが守られないとふるさと納税の対象自治体から除外されることになります。
これを見据えてか、平成29年度ではふるさと納税額寄附受入額で断トツの1位であった大阪府泉佐野市は、19年3月末をもって返礼品の見直しを予定しています。
お金にまつわることは、何ごともほどほどにして、手堅くやるのが肝心。ふるさと納税に関しても同じことが言えそうです。