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2019/6/20 19:30

怪談和尚に苔ウォーク、制作48時間のかき氷…五感で涼む!夏の京都の楽しみ方5選

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苔寺で緑色の世界に囲まれる

苔を足裏で踏みしめる経験は得がたいものですが、やはり苔の名刹を訪ね、庭を鑑賞するという、王道の楽しみも忘れてはならないでしょう。

 

京都で苔の名所といえば、「苔寺」の異名をとる西芳寺を筆頭に、上で紹介した圓光寺のほか、三千院や瑠璃光院など。そして奥嵯峨の祇王寺も、そのひとつに数えられます。祇王寺は、清盛の寵愛を失い都から逃れてきた、白拍子の祇王とその一行が出家し暮らしたという古刹。鬱蒼と茂る木々に囲まれた環境は、まさに苔の天国です。

↑青もみじと苔の競演が美しい

 

↑祇王寺の扁額(寺の木製看板)を掲げる門の茅葺き屋根にはじまり、目を移せばあちこちで苔むしている

 

↑仏壇には本尊のほかに祇王や妹の祇女、母の刀自の像が。なかでも祇王と祇女の像は目が水晶で作られており、鎌倉時代の特徴を表す。また清盛の像もあるが、祇王を“泣かせた”男だけに、さすがに柱の陰に置かれている

 

【Information】

祇王寺
所在地:京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
電話番号:075-861-3574
拝観時間:9:00〜17:00(最終受付16:30)
http://www.giouji.or.jp/

 

また、この祇王寺など“平地”の苔寺と一線を画す名所が、“山”の苔寺、常寂光寺です。

 

敷地があまりに広大なこともあり、小倉山の自然をそのまま生かしているため、苔だけでも、ざっと数えて30種類は自生しているとか。山腹や竹林、石段の周囲など、各所でさまざまな苔を鑑賞できるはずです。

↑仁王門から本堂に続く急坂に広がる苔

 

↑竹林にも苔むしているのは、常寂光寺の庭の特徴

 

↑石段の左右にも、鮮やかな緑の絨毯が広がる

 

【Information】

常寂光寺
所在地:京都市右京区嵯峨小倉山3
電話番号:075-861-0435
拝観時間:9:00〜17:00(最終受付 16:30)
https://www.jojakko-ji.or.jp/

 

ところで今回気づいたのは、苔の植生が変わりつつある、という点。苔はそもそも涼しく湿気た環境を好み、暑さや直射日光には弱いという特性をもちます。去年京都を直撃した大型の台風21号によって大木がたくさん倒れたことで、苔庭にも強い日差しが直射するようになり、温暖化の影響で暑さが苛烈を極めることも相まって、苔にとっても過酷な環境になりつつあるとか。比較的日光に強い、スギゴケなどのボサボサと茂る茶色みが強い苔が増殖する傾向にあるようです。

 

今年もすでに異様な暑さ……京都の苔寺の様相も、徐々に変わっていくのかもしれません。苔寺と聞いてイメージする絨毯のような苔を愛でるなら、早い方が良さそうです。

 

そしてお次は、冷涼感をもっとも体感しやすい夏の定番スイーツ。

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器まで氷製のかき氷をいただく

氷にも苔かと見間違うような、もこもことしたかき氷。昨今は話題性を重視した変わり種のかき氷が増えていますが、王道を突き詰めたのが、こちら。1883年に創業した“京都でもっとも古い氷屋”森田氷室本店がプロデュースするカフェバー「祇園下河原 page one」では、素材にこだわったかき氷を提供しています。

↑かき氷 宇治金時(1100円・税抜き)

 

これで一人前!? と驚くばかりの大盛りにされたかき氷は、48時間かけてゆっくりと凍らせた氷を削ったもの。氷は、時間をかけるほど硬く締まった美しい氷塊になるといいます。この氷塊から削り出したかき氷は、ふんわりと繊細で口当たりもなめらかです。

 

そしてもうひとつの特徴が、器もひとつひとつ削り出して作られた氷製だということ。これによって、常にかき氷が冷やされているので、ふわふわだったかき氷が食べる前にどんどん溶けてシャリシャリした氷になってしまう、というあるあるに見舞われることなく、じっくりと味わえるのです。

 

たっぷりとかかった宇治抹茶は、濃厚な味わいと苦み。かき氷の下部に、まるで“かまくら”のように穴を掘って収められているあんこの甘みと白玉の弾力が、絶妙なアクセントを与えています。

↑店内。18時からはバータイムがスタートし、チャージが加算される。ウイスキーはスコッチからジャパニーズまで、幅広く揃う

 

【Information】

祇園下河原 page one
所在地:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル上弁天町435-4
電話番号:075-551-2882
営業時間:11:00〜24:00
定休日:水曜
http://www.pageone-gion.com/pageone/

 

続くは、見るも聴くも恐ろしい怪奇の世界。

 

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