ライフスタイル
2019/10/30 22:00

たばこ葉が変わると味はどう変わるのか? 「メビウス」のレアイベントで体感した「たばこの奥深い世界」

10月7日、表参道にあるエコファームカフェ632にて、JTの主力銘柄である「メビウス」のレアなイベントが開催された。「MEVIUS BLENDING WORKSHOP」と題し、たばこ葉を見て触って嗅いで味わうことができ、メビウス自体の知識も得られるという催しだ。

↑会場となったエコファームカフェ632にはところ狭しとワークショップのキットがずらり

以前、筆者はJTの東海工場と関西工場を見学&取材したことがあるが、いずれも原料を加工する工程ではなく、完成した原料を詰めて、パッケージングしていく製造工程がメイン。たばこ葉を加工する工程に関しては企業秘密であった。

 

今回のワークショップでは、原料の加工工程は見られないものの、乾燥させたたばこ葉を様々に比較したり、試したりできる機会に恵まれた。トレンド的には加熱式たばこに押されている紙巻たばこではあるが、やはりメビウスは定番たばこ。同銘柄およびたばこ葉の奥深い世界の一端をお届けしたい。

 

高次元のブレンド+天然香料のこだわり=メビウス

イベントでは具体的な作業に入る前に、メビウスの開発責任者による味・香りのレクチャーが行われた。

↑レクチャーしてくれたMEVIUS開発責任者 小澤義美さん

たばこは一般的に、様々な品種のたばこ葉をブレンドして開発責任者が品質を一定に保つ。ただし、メビウスの場合、高次元なブレンドだけでなく、「天然香料」も同じぐらい重要性が高いという。

 

天然香料というのは、ハチミツ・カモミールなどでメビウスには天然香料を7種類もブレンド。こうすることでメビウスらしい「穏やかで、やさしい香り」「まろやかな口当たり」「奥深く柔らかい味わい」を実現している。

 

なお、メビウスには17銘柄のメンソールテイストがラインナップされているが、こちらは「天然メンソール100%」が味の肝。こちらもイベント後半で体感する機会があったので後ほど触れて行こう。

 

主要な3つのたばこ葉を比べてみると…

さて、ワークショップに入っていこう。まず行われたのは、たばこ葉の品種による味の違いを味わう体験。たばこ葉は大きく、黄色種、バーレー種、オリエント種の3つに分けられる。細かく分けると100種類以上になるのだが、大元は3つと考えて差し支えない。ワークショップでは特別に、それぞれの葉だけで巻かれた紙巻たばこを試喫させてもらった。

↑左から黄色種、バーレー種、オリエント種

 

筆者が感じた、それぞれの品種の味の違いは下記になる。

黄色種:まろやかで、これだけでバランスがよい印象
バーレー種:最初はスムーズだが、途中からガツンと来る印象
オリエント種:吸った感じは弱いが、独特の香りがあり癖が強い印象

 

筆者も単独の葉だけで試喫したのは初めてだが、こんなに明確に差があるのかというファーストインプレッション。同じグループの参加者もこの違いには驚きを隠せない様子だった。

 

続いて、この3つの品種を自由にブレンドして自分だけの1本を作れるという工程へ。使ったのは、OCB社のMicro Maticと呼ばれる、たばこの葉を紙に詰める機械。自分の好みの比率にブレンドしたたばこ葉をセットしてくるりとレバーを回すと、あら不思議、いとも簡単にたばこ葉が紙の中にセットされる。

↑専用機械を使って手作業でたばこ葉を詰めていく。この機械自体も普段はなかなか見るチャンスがないアイテムだ

 

↑たばこ葉の入っていないフィルター&紙巻をセットしてレバーを回すと、たばこ葉がスライドしてフィルター&紙巻内に収納される

 

筆者は普段メビウスを愉しんでいて、スムース&バランスの良い味に日ごろから慣れているので、あえてオリエントをメインとするブレンドを挑戦。かなり癖の強さのなかにスムースさを感じる不思議な味になった。

↑詰めた状態

 

3品種を混ぜるだけでも、様々な味に変化することがわかったところだが、メビウスはなんと100種類以上のたばこ葉を緻密に計算して配合している。開発責任者の味・香りのセンサーには恐れ入るというのを改めて感じた次第だ。

 

天然香料とメンソールでも大きく違った

たばこ葉による違いを感じたところで、プログラムは香料の解説へ。同時に天然メンソールと合成メンソールの違いについてもレクチャーが行われた。

 

メビウスのレギュラー定番15銘柄に使われている天然香料は、ハチミツ・カモミール・キャロブ・リコリス・コーヒー・バニラ・糖蜜の7種類。これだけ聞くと、お茶会をしているかのような材料ばかりだが、これらを適切な量だけブレンドすることで、メビウスの味わいが生まれるのだという。試しに、7つの天然香料が入っていないメビウスを試したが、味が荒々しい印象で普段のメビウスとは雲泥の差。原稿前半でも言及したが、いかに天然香料がメビウスの鍵になっているかをはっきりと感じることができた。

↑メビウスに使われている7つの天然香料。右はメンソールを抽出した成分

 

メンソールの体験に移っていこう。メビウスの「天然メンソール100%」とは、天然のハッカ由来のものから抽出したメンソール香料を100%使用しているということ。天然メンソールはミントらしさが残るメンソール感、合成メンソールはスーッとするクールさがダイレクトに伝わってくる印象だ。JTでは、天然メンソールと合成メンソールで品質の高低があるわけではなく、銘柄によって使い分けているという。

 

といった形で、もっと色々試したいという気持ちもありながらも、メビウスとたばこ葉の奥深さに触れることができた1時間のワークショップだった。たばこといえばコーヒーということで、ワークショップ後にはイベント会場となったエコファームカフェ632の特製のコーヒーと一緒に愉しむ時間も用意された。

 

なお、JTでは11月以降3つの場所と1つのキャンプイベントで本ワークショップを開催。詳細は下記に記しておくので、興味を持った方はそちらでたばこ葉の世界を愉しんでほしい。

 

【開催日と住所】
○名古屋 日付:11月16日~17日 住所:名古屋市中区栄3-27-4
○札幌  日付12月7日~8日  住所:札幌市中央区南2条西3-15-2
○大阪  日付12月14日~15日 住所:大阪市北区茶屋町15-26
○GO OUTキャンプブース 日付:11月2日~3日 住所:スチールの森 http://www.gooutcamp.jp/

 

「MEVIUS BLENDING WORKSHOP」の詳細はこちら:https://e-mevius.jp/g/