2019年秋、日本橋に新たな商業施設「COREDO(コレド)室町テラス」がオープンしました。3フロアからなるこの施設の最大の目玉は、なんといっても台湾発の「誠品生活日本橋」。本国・台湾の「誠品生活」は“アジアで最もすぐれた書店”と、その店作りが世界中で評価されています。
前編では、同店を運営する、神奈川・東京・千葉で約40店舗の書店を展開する「有隣堂」の副社長で、誠品生活日本橋のプロジェクトリーダーを務める松信健太郎さんに、誠品生活日本橋で目指すこと、また同店ならではの楽しみ方を聞きました。
前編「運営する有隣堂のキーマンが語る、日本初上陸の台湾「誠品生活」を日本人にどう届けるか」
https://getnavi.jp/life/460006/
誠品生活日本橋の迎える側としての思いを知った上で、この後編では、フロアを彩るテナントを紹介します。まずは、日本ではここでしか手に入らないなどレアで、かつ素材やデザインにこだわった台湾生まれの物品。
日本の誠品生活で手に入る台湾のもの
誠品生活日本橋には、書店以外にも台湾を感じられるお店がたくさんあります。食や美容など、そのジャンルは多彩です。なかでも注目のお店を紹介したいと思います。
台南生まれのお茶専門店「王徳傳」が日本初上陸
1862年に台南で創業した「王徳傳(ワンダーチュアン)」が日本初出店。烏龍茶、紅茶、緑茶などの茶葉や茶器の販売だけでなく、店内では茶師による茶芸の実演や、台湾ウーロン茶をベースにした特製ドリンクなどがいただけます。
なかでも、実際に茶師が目の前で入れてくれる茶芸の実演は必見。台湾を訪れないとなかなか目にすることのない茶芸を、カウンター越しの至近距離で見たあとに飲むお茶は格別です。
漢方を身近に感じる「DAYLILY」で身体の内側から美しく
台湾発の女性のための漢方ライフスタイルブランド「DAILILY(デイリリー)」も日本初上陸。漢方薬局を営む父を持つ台湾出身の女性と、日本出身の女性2人が設立したブランドで、漢方を手軽に取り入れられる商品が多数展開されています。
なかでも漢方薬剤師と開発した食べられる薬膳茶や、台湾では漢方として用いられる真珠の粉を使ったサプリメントなどが人気だそう。「漢方」と聞くと、身体にはいいけど味や匂いがキツそうだと思いがちですが、こちらの商品はそういった概念を覆してくれます。
漢方×天然素材の「阿原」のスキンケアで肌を守ろう
台湾で人気のスキンケアブランド「阿原(ユアン)」は関東に初上陸。漢方の思想や無農薬のハーブを取り入れているのが特徴で、香りや効能もさまざまです。なかでも、ユアンソープは看板商品で、成分や香りを壊さないように熱を加えないコールドプロセス製法で手作りしています。
石鹸だけでなくヘアケア用品やハンドクリーム、アロマオイルなど全身をケアするための商品が揃っているので、自分用としてはもちろん、誰かにプレゼントしても喜ばれるでしょう。
「誠品生活生活市集」には台湾のローカルな生活雑貨が大集合
「誠品生活生活市集」は、台湾の伝統食材やチッキン雑貨を集めたエリア。店内にはクッキングスタジオも併設されており、台湾の食文化を紹介する料理の実演イベントや、食のワークショップが開催されています。
また、台湾だけでなく日本各地の食器類なども集められており、台湾と日本のいいものだけが集まった最高のセレクトショップに。食を通して台湾に触れたいなら最適な場所と言えるでしょう。
誠品生活日本橋の店内には、「expo(エキスポ)」と呼ばれるスペースもあり、日本と台湾のデザイングッズが集結しています。ここでも台湾らしいアイテムが多数並んでおり、台湾に行ったことがある人でも、知らなかったものと出会えるかもしれません。
台湾料理をシャンパンと楽しめる「富錦樹台菜香檳」
2014年には「世界の観光スポット50選」、2018年には台湾政府が勧める「必ず食べるべきグルメ10選」に選ばれた台湾料理のレストラン「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」。新鮮な野菜やフルーツをふんだんに取り入れた料理が特徴で、シャンパンと共に楽しむのが同店のスタイルです。
営業時間は11:00~23:00となっており、オープンなテラス席で日本橋の景色を眺めながら食事を楽しむのもおすすめ。日本で味わえるのはここだけなので、ランチやディナーにぜひ訪れてみてください。
誠品生活日本橋は、“体験”を重視しているのも特徴のひとつ。日本のクラフトを見て触って、作って体感できる仕掛けも見逃せません。次のページでは、注目の工房などを紹介します。