新型コロナウイルスの感染拡大から丸3年になる2023年。2022年からの物価高の影響もあり、2023年はいったいどんな年になるのか、期待と緊張が入り混じった思いで、新しい年を迎えた人も多いのではないでしょうか。この混沌とした時代に仕入れておきたいのが、「風水」の知識です。なぜなら風水とは、住環境や持ち物など身の回りを整えるといった “自分の力” で運気を引き寄せることができる “学問” だからです。
2023年は二極化が進み、「成長して開花する人と、立ち止まって枯れる人との差が歴然とする」と話すのは、風水師の愛新覚羅ゆうはんさん。2023年をよりよく過ごし、自らの力で人生を切り開いていくために実践すべきことを伺いました。
2022年「破壊と再生の年」を振り返る
ゆうはんさんは、昨年の記事で「2022年は破壊と再生の年」と話していましたが、実際に “破壊” という言葉を連想させる世界情勢となりました。
「2022年は、風水家相と深い関わりのある九星気学において、『五黄土星の年』でした。これに当たる年のテーマは『破壊と再生』『終わりと始まり』。おっしゃる通り、2月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まってしまいました。
また、古代中国から伝わる十干十二支(じっかんじゅうにし)では、壬寅(みずのえとら)の年でした。この壬寅(みずのえとら)の年というのは金融が動く年でもあり、2022年に一時は1米ドル=150円という歴史的な円安水準に達したこともうなずけます。そして2022年後半にかけては、自分自身の基盤を見直し、再生に向かって考え、行動していく時期に突入しました」(風水家・愛新覚羅ゆうはんさん、以下同)
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2023年は「成長せざるをえない年」
2023年はどのような一年になるのでしょうか?
「癸卯(みずのと・う)の年である2023年は、ようやく雪が解けて、土から木の芽が出始め春が訪れます。春を迎えるためには、私たちが進化し、成長していくことが大前提です。いよいよ、私たちは何が起きても前に進まなくてはならないという段階に入ってきました。
九星気学では、今年は四緑木星が中宮に入ります。四緑木星は『成長・整う』がキーワードになっています。枝葉・花も象徴としてありますが、『癸卯』の意味を重ね合わせると、芽が出て若葉の状態から青々とした枝葉が成長していきますが、若葉の頃はもろく、ちょっとつつくとポロっと取れてしまいます。一方で、水と養分をしっかり吸収し、太陽の光を浴びればぐんぐんと上に伸びて硬く強い葉になり、やがて花を咲かせます。そんなふうに、過ごし方によっては若葉を枯らしてしまう人もいれば、花を咲かせることができる人もいるような二極化が進んでいきます。2023年は、成長せざるを得ない、進まないと逆に置いていかれる一年になるでしょう」
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続いて、2023年の日常の暮らしにおいて開運するためにとるべきアクションを、風水の視点から運気別に教えていただきました。
2023年の開運ライフスタイルと開運アクション
続いて、2023年の日常の暮らしにおいて開運するためにとるべきアクションを、風水の視点から運気別に教えていただきました。
全体運
「2023年は『成長』が鍵になる年ですが、部屋の中で成長する場所というのは太陽が昇る『東』。2023年、重要な方角は東と東南です。また、四緑木星には『風』という象徴があります。このため、十分に換気することと、風が出入りする窓付近や玄関を美しく清潔に保つことが大切です。色でいうと、若葉のようなフレッシュなグリーンが吉。癸卯(みずのと・う)の年なので、ブルーがかったグリーン、青緑もおすすめです。
ラッキーアイテムは観葉植物。ただし、自分の背丈以上に伸びないものを選んでいただきたいですね。木というのは、大きくなりすぎると人間の気を吸い取ってしまうことがあります。大きくなりすぎないよう、剪定することが大切です。
邪気を払うには、青緑のパワーストーンを持つといいでしょう。ターコイズやプレナイト、クリソプレーズが吉。ターコイズは旅行のお守り石としても人気ですが、今年は旅行やレジャーも活発になってくると思いますので、おすすめです」
【開運キーワード】
・東、東南の方角
・十分な換気
・窓や玄関を清潔に保つ
・フレッシュなグリーン、青緑
・観葉植物
・ターコイズ、プレナイト、クリソプレーズなどのパワーストーン
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金運
「2023年はお金との向き合い方や使い方を考え直すことが重要になってきます。また、貯め込むよりもお金を回すことがポイントに。『成長』がテーマの一年ですので、スキルアップのために勉強するなど、自己投資にお金を使い、それを糧にして新たなお金を生み出すということが吉です。NISAやつみたてNISAで資産運用していくことも『成長』につながりますので、とてもいいですね。ただし大金ではなく、あくまでお小遣いの範囲内で、少額からコツコツ積み立てていくのが理想的。お財布はグリーンや青緑がおすすめです」
仕事運
「2023年はアウトプットすることが重要な意味を持ちます。SNS発信から新たな仕事につなげたり、副業を始めたりするなど、自分から積極的に仕事を生み出していく姿勢が仕事運のアップにつながります。また、仕事は人から運ばれてくるもの。だからこそ、今年はより人との交流を密にしていくことが重要です。交際費は節約しないこと。取引先やクライアントへの手土産が吉です。相手の好きなものをリサーチしてお持ちすることは最高の開運アクションとなり、関係性を発展させます」
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恋愛運
「2023年の重要な方角である、東や東南を味方につけましょう。東や南の方角を向いてメイクすると、魅力アップにつながります。東南にいる時間を増やしたり、自宅から東南にあるデパートやファッションビルで服やファッション小物を買うことも恋愛運アップにつながります。また、キッチンを清潔に保つことも重要です。キッチンには火と水という、相反するものがありますよね。火と水は男女の象徴でもあるため、男女間の不和が起きやすい人は、キッチンが汚れているなど、何らかの不具合があることが多いんです」
家庭運
「家庭運でも、キッチンを整えることは重要な意味を持ちます。とくに気をつけていただきたいのが、傷んだ生鮮食品や賞味期限切れの調味料などをそのままにしないこと。これを心がけるだけでも、家庭運はかなりアップします。キッチンマットは、四緑木星の木の枝を連想させる長細い形で、ラッキーカラーのフレッシュなグリーンや青緑のものを選ぶのがベストです」
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対人運
「調和の象徴であるリビングルームの家具に金属やプラスチックのものが多いと、人間関係が冷え込みます。ですから、リビングは木など天然素材のものやファブリックなど、温かみを感じさせるインテリアで揃えていただきたいですね。金属やプラスチックの家具がある場合はその上に布をかぶせたり、近くに観葉植物を置いたりするといいでしょう」
健康運
「寝室やリビングのソファベッドなど、リラックスする場所を整えることが大切です。清潔感のある心地良い空間に保つことができていればOK! また、トイレも重要ですね。私がいつもすすめているのは、トイレの蓋をきちんと閉めること。トイレの蓋を開けっぱなしにしていると、溜まっている水の陰の気が空間に充満してしまうので、使用する時以外は必ず閉めてください」
次のページでは、1Kや1LDKなど、コンパクトな住まいの開運ポイントや開運アクションについて、風水の視点から部屋ごとに教えていただきました。
ひとり暮らしやふたり暮らし……コンパクトな部屋の開運風水
自宅は毎日の暮らしの中でもっとも長く過ごす場所だからこそ、自分にとって最大のパワースポットにしたいもの。1Kや1LDKなど、コンパクトな住まいの開運ポイントや開運アクションについて、風水の視点から部屋ごとに教えていただきました。
玄関
「ひとり暮らしやふたり暮らしのコンパクトなお部屋の場合、玄関には十分なスペースや収納がない場合がほとんどでしょう。『風』がキーワードの今年は、とくに風の入口である玄関を清潔にキープすることが重要なので、玄関に靴が散乱しているのはNG。出しておくのは1足までに。また、コンパクトなお部屋は玄関を開けるとキッチンが丸見えだったり、玄関から一直線のところにユニットバスがあったりすることも。玄関から入ってくるエネルギーがキッチンに影響しないよう、パーテーションで目隠ししましょう。良い気は玄関から入ってきます。良い気がユニットバスに流れ込むと財が逃げるので、玄関から一直線のところにあるユニットバスのドアは必ず閉め、良い気が部屋に流れていくようにしましょう」
ユニットバス
「ユニットバスは恋愛運が下がるとか、湿気がこもりやすく悪い気が部屋中に充満しやすいなどといわれていますが、ユニットバスにも利点はあります。すべての水場がまとまっているので換気を一気に行えますし、バストイレ別よりも掃除が簡単です。ポイントは、意識的に換気すること。換気扇は常時つけておきましょう。また、入浴中にリラックスできないようであれば、シャワーカーテンを使いましょう」
居室
「コンパクトなお部屋の場合、くつろぐ部屋と寝る部屋が同じということも多いと思います。このとき重要になってくるのがベッドの位置。まず、部屋の扉に頭を向けないこと。クローゼットの扉などにも頭が向かないようにしましょう。寝ている時に玄関が視界に入るのもNGなので、ドアがあれば就寝時には必ず閉めてください。ドアがない場合は、パーテーションなどで目隠しを。また、鏡やテレビの画面に寝ている姿が映るのも避けて。やむを得ずベッドの近くに鏡やテレビを配置する場合は、布をかぶせてください」
その他のコンパクトな部屋の開運アクション
・空間を分ける
「風水では、食べるところと寝るところを分けることが大切だとされています。コンパクトな部屋ではそれが難しい場合も多いですから、ぜひパーテーションや家具などを上手に使って空間を仕切りましょう。パーテーションはラタンや木、布など、天然素材のものを選ぶと温かみのある部屋に。対人関係もよくなります」
・ファブリックは明るめカラー&同じ色味で統一
「コンパクトな部屋の中には窓が小さく、日中でも薄暗い部屋が少なくありません。スリッパやクッション、ベッドカバー、ラグ、カーテンなどのファブリックは明るい色を選びましょう。今年はフレッシュなグリーンがいいですね。なお、ファブリックの色味は統一した方がいいですね。部屋も広く見えますし、リラックスして過ごせます」
・部屋を明るくする
「暗い部屋は気がよどみがちになるので、風水的にNG! 採光面積が低く日当たりの悪い部屋は、窓からもっとも遠いところに照明を一つ置きましょう。また、少しでも太陽の光を多く取り込むためにも、窓ガラスはきれいにしておきましょう」
・床掃除をする
「2023年は『風』がテーマになってくるので、窓を開けよく換気することが大切であることは、さきほどお伝えした通りなのですが、風通しをよくすると、床に埃が溜まりやすくなります。床掃除はこまめに行いたいもの。毎日フロアワイパーなどでサッとひと拭きして、清潔を保ちましょう」
・クローゼットの風通しもよく
「風通しをよくするのは部屋だけではありません。クローゼットや引き出しの中も、空間をつくって風が通るようにしましょう。不要なものは手放し、物を持ちすぎないようにすること、詰め込みすぎないようにすることも2023年はより重要になってくるでしょう」
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知識を身につけ、暮らしに生かしていくことで運気を引き寄せることができる風水。自分の力でいかようにも運勢を変えていけるところがその醍醐味です。『成長』が大きなテーマである2023年。風水で部屋をアップデートし、ご自身の自己成長や自己実現につなげていきましょう。
プロフィール
風水師 / 愛新覚羅ゆうはん
風水師だけではなく、占い師、開運ライフスタイルアドバイザーとしても活躍。中国黒龍江省ハルビン市生まれ。映画「ラスト・エンペラー」で知られる清朝の皇帝・愛新覚羅一族の流れをくむ。5歳のときに来日し、幼少期から備わった透視能力に加え、タロットカードや占星術なども活かし占い師「ジョカ」としてデビュー。15年間で延べ20,000人以上を鑑定。『神様とやるすごい運トレ』『お金の引き寄せ方は魂だけが知っている』(日本文芸社)、『腸開運』(飛鳥新社)、『いちばんやさしい風水入門』(ナツメ社)など著書多数。近著に『眠れなくなるほど面白い ヤバい風水』(日本文芸社)がある。
HP
『眠れなくなるほど面白い ヤバい風水』
愛新覚羅ゆうはん / 日本文芸社